仏グルノーブル - Media OutReach - 2022年3月18日 - Teledyne e2v Semiconductorsは、宇宙用超高密度DDR4メモリを主要顧客向けに出荷開始したことを発表しました。世界中の様々な御客様の採用が広く進んだことから、この画期的なプロジェクトが大きく前進し、その結果宇宙グレードの耐放射線性DDR4を提供開始することとなりました。
わずか15mm x 20mm x 1.92mmのサイズで4GBの容量を備え、競合製品と比較してもストレージ密度が非常に高く、プリント基板の専有面積は半分程度、体積はほぼ10分の1となっています。性能もさらに強化され、2.4GT/sのデータ転送速度を実現します。
Teledyne e2v DDR4T04G72メモリは、MCP(マルチチップパッケージ)で拡張バスを搭載し、64bitがデータ転送、8bitがエラー訂正に割り当てられています。DDR4T04G72は当社独自のプロセッサQormino®のオプションとして追加できるほか、他のベンダー様の大半のプロセッサやSoC、FPGAと互換性があります。
宇宙で展開するエッジコンピューティング基盤で使用する部品は、信頼性の高い構造と高度な耐放射線性能が必要です。本製品で実施した放射線試験と特性試験では、シングル・イベント・ラッチアップ(SEL)のしきい値が60MeV.cm²/mg超であることが示されています。シングル・イベント・アップセット(SEU)とシングル・イベント・ファンクショナル・インタラプト(SEFI)も60MeV.cm²/mgを超過しており、100kradのトータルドーズ効果(TID)に耐えることが確認されました。
Teledyne e2vのDDR4は産業用動作温度範囲(-40°C〜105°C)、軍事用動作温度範囲(-55°C〜125°C)のどちらでもオーダー可能で、最大でNASA Level 1(NASA EEE-INST-002 - Section M4 - PEMs)に準拠します。このような仕様から、幅広い用途に対応できる可能性を秘めています。
Teledyne e2vのマーケティングおよび事業開発担当マネージャー、トーマス・ギルマン(Thomas Guillemain)は次のように述べています。「当社は宇宙用途向けの高密度耐放射線メモリの分野で先駆的な存在と見なされており、当社の技術はすでに市場で非常に広く受け入れられています。当社が競合他社と異なるのは、包括的でオープンなデータパッケージを提供し、お客様が設計を最短で完了するまでに必要なすべてのものを提供し、必要な技術情報、専門家の技術サポートもすぐに提供できる体制にあることです。パフォーマンス・ベンチマークを向上させるコンパクトで実装しやすいメモリを宇宙産業向けに提供します。ロードマップの次の段階に向けた活動も着々と進行しており、さらに大容量の次世代デバイスも現在開発中です。」
Teledyne e2vについて
Teledyne e2vのイノベーションは、ヘルスケア、ライフサイエンス、宇宙、輸送、防衛、セキュリティ、産業用市場における発展をけん引しています。独自のアプローチで市場ニーズや用途ごとに直面する課題を正確に把握し、密接な連携を通じてお客様のシステムの価値を高める画期的な標準化製品やセミカスタム製品、完全カスタマイズソリューションを提供しています。
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