SCIEX 標準物質不要の質量分析用自動同定定量データベース に化合物を追加

北九州市立大学 門上希和夫 名誉教授開発の AIQS-LC-CM-R2plus

 
 
SCIEX は2021年10月より、昨年6月から頒布※1開始していたSCIEX X500 シリーズ専用質量分析用自動同定定量データベースに、新たに動物用医薬品、そして近年臭素系難燃剤の代替品として使用が増加している有機リン系難燃剤などを含む72種類の化合物を追加しました。

このアップデートにより 同データベース(AIQS-LC-CM-R2plus)は計540種類以上もの化合物の標準品検量線情報とMS/MS スペクトルを含むこととなり、これまでより幅広い化合物の検出及び半定量を迅速に行えるようになります。同時に収載検量線についてもアップデートを行っており、データベースの定量精度の向上を目指します。
SCIEX は引き続き本データベースの頒布を進め、環境分野のみならず食品など広い分野に対応可能なデータベースの構築を目指します。


【AIQS-LC- CM-R2plus(質量分析用自動同定定量データベース)】
<開発の背景>
合成化学物質による環境汚染は全世界で現在進行中の問題であり、気候変動の原因となるだけでなく、ヒト、動物および植物の健康に悪影響を及ぼすと考えられています。さらにその種類と生産・使用量は、ともに近年増加の一途をたどっています。この問題に対処するためには、様々な環境媒体の汚染状況を安価かつ迅速に評価するための高効率な分析法が必要です。

現在、GC-MS および LC-MS が、その優れた感度および選択性により、微量化学物質の検出に最適な方法とされています。しかし、対象化学物質を測定するには、検量線の作成などで対象物質の標準品が必要であるため、同時に測定できる物質数が制限されることや、標準品の入手が必要なため迅速な対応には不向きです。

そこで、北九州市立大学 門上希和夫名誉教授は、液体クロマトグラフィ・質量分析法に基づいて環境、食品および飲料水など様々なサンプル中の化学物質を網羅分析する革新的な方法(AIQS-LC-CM-R2plus)を、SCIEX X500R QTOF システム及びSWATH(R) Acquisition を利用して開発しました。本データベースの使用により、当該データベース収載の 540 種を超える化合物に対して、標準品購入費用や調製の手間を省き、化合物の迅速な検出・半定量を行うことが可能になります。


【SCIEX X500R QTOF システム及び SWATH(R) Acquisition】
SCIEX X500R QTOF システム及び SWATH(R) Acquisition は、SCIEX 独自の技術であり化合物のMS スペクトルとMS/MS スペクトルを同時に取得することができ、またその選択性の高さから夾雑物質による妨害を受けにくいため、多数の化学物質の網羅分析に理想的な技術です。

SWATH データを用いれば、データベースに登録した数百物質の網羅分析だけでなく、データベースに未登録の物質のレトロスペクティブな解析を、サスペクトスクリーニング法およびノンターゲットスクリーニング法を使用して実行することも可能です。イオン源は汚れに強く、測定データのファイルサイズは小さく、データ処理速度は極めて高速でAIQS-LC-CM 用として最適な LC-MS/MS システムです。




SCIEXについて

SCIEXは、分子の精密な検出および定量のソリューションを提供することで、すべての人々の健康と安全を守り、発展させることを支援しています。当社は50年にわたって質量分析の分野をリードしています。1981年に世界で初めて市販化に成功したトリプル四重極装置を発売して以来、生命に影響を与えるような研究と成果を支える、画期的な技術とソリューションを開発してまいりました。

現在は、ライフサイエンスとテクノロジーの世界的イノベーターであるDanaher(NYSE:DHR)ファミリーの一員として、質量分析装置およびキャピラリー電気泳動装置に関する確固たるソリューションを開拓し続けています。当社のお客様は、環境災害への迅速な対応、疾病関連バイオマーカーのさらなる理解、診療所における患者ケアの改善、関連する医薬品の市場投入の迅速化、そして食品の健康と安全の維持を実現しています。

世界中のライフサイエンス専門家が、信頼できる回答を得て、人々の生命・生活に良い影響を与えるような決断を提示するために、SCIEXを選んでいます。

詳しくは https://sciex.jp/ をご覧下さい。


※AIQS-LC-CM(データベース) の著作権は、北九州市立大学に帰属します。
※1 AIQS-LC-CM は、北九州市立大学及び SCIEX が取得した情報及び内容のままご提供するものであり、その正確性及び特定の目的における有用性について保証するものではありません。また、AIQS-LC-CM の利用により直接的又は間接的に生じたいかなる損害に対しても、北九州市立大学及び SCIEX は責任を負うものではなく、その利用により生じた結果及び現象についてはお客様の責任となります。北九州市立大学は、AIQS-LC-CM の操作・使用方法に関する問い合わせは受け付けておりません。弊社では、弊社基準に基づき、一般的な操作方法に限りサポートを行います。
※2 頒布対象は、SCIEX X500 シリーズの新規導入施設に限ります。頒布は無償にて行います。

The SCIEX clinical diagnostic portfolio is For In Vitro Diagnostic Use. Rx Only. Product(s) not available in all countries. For information on availability, please contact your local sales representative or refer to https://www.sciex.com/diagnostics . All other products are For Research Use Only. Not for use in Diagnostic Procedures.

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本件に関するお問合わせ先
株式会社エービー・サイエックス
事業戦略推進本部
jp_sales@sciex.com

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組織名
株式会社エービー・サイエックス
ホームページ
https://sciex.jp
代表者
イネス ロ-ウェンスタイン
資本金
9,500 万円
上場
非上場
所在地
〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-35御殿山トラストタワー 21F

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