症状の程度が多様なSMA患者さんの診断に至るまでの心理的葛藤、
診断後に感じる夢を持つことの尊さをリアルに再現
バイオジェン・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:アジェイ スレイク)は、脊髄性筋萎縮症(Spinal Muscular Atrophy/以下、SMA)をテーマにした短編映画の第2弾『GIFT』を製作し、12月10日(木)からバイオジェン・ジャパンYouTubeチャネル、および、SMAに関する様々な情報を紹介するWEBサイト「TOGETHER IN SMA -脊髄性筋萎縮症(SMA)とともに」にて公開いたしました。本映画は、文部科学省が定める「教育映像等審査制度※1」に申請し、『文部科学省選定』として2020年11月24日に認定を受けました。
短編映画製作の背景
SMAは、運動のために使用する筋肉をコントロールする神経に影響が及ぶ、遺伝性の神経筋疾患です。症状が出現する年齢と運動発達レベルにより大きく4タイプに分類されます。なかでも、生後1歳6か月までに発症し、生涯支えなしでは自力で立つことのできない「II型SMA」や、生後1歳6か月以降成人までに発症し、いったんは歩けるようになった後にその運動機能が退行していく「III型SMA」は、長期にわたって正確な診断がなされないケースも少なくありません。そのため、症状がありながらも正しい診断がついていない患者さんが存在すると考えられています。
弊社は、まだ正しく診断されていないII型SMAやIII型SMAの方、そのご家族や周囲の方々の“気づき”になるよう、短編映画『GIFT』を製作いたしました。
この映画は、映画制作会社で数多くのCM、MVを演出し、国内外の賞を多数受賞された川上信也さんが監督を務め、映画やドラマ等数々の作品で活躍される実力派女優の西田尚美さんがII型SMA患者さんの母親役を熱演しています。多様な症状に戸惑いを感じる患者さんやご家族のリアルな心情を再現し、さらに正確な診断がきっかけで自身と向き合い、夢を持つことの尊さを感じながら力強く生きる、様々なSMA患者さんの群像劇を描いています。
また、本作が学校教育や社会教育に広く利用されることで、同じような症状で悩んでいる学生や教育現場に関わる方々の“気づき”につながる一助となるよう、この度文部科学省が定める「教育映像等審査制度※1」に申請し、認定を受けました。
※1 映画その他の映像作品および紙芝居について、教育上価値が高く、学校教育または社会教育に広く利用されることが適当と認められるものを選定し、あわせて教育に利用される映像作品等の質的向上に寄与することを目的として、教育映像等審査規程に基づいて映像作品等の審査を行う制度
<短編映画『GIFT』詳細>
宇宙飛行士を夢見る渉(15)は身体の不調を感じる中、ネットでSMAという病気を知る。絵を描くのが大好きな萌絵(7)は幼いころに筋ジストロフィーと診断されていたが、SMAの可能性があると助言される。大学病院で検査を受けることにした二人は、そこでSMA患者の遠藤(45)と出会う。この物語は、様々なSMA患者さんが出会い、夢を持つことの尊さを伝えるショートムービーです。
■監督・編集・脚本:川上信也
■メインキャスト:西田尚美、夙川アトム、北原十希明、宮内月煌
<キャストプロフィールおよびコメント>
西田尚美さんプロフィール (村田由香役)
1970年2月16日生まれ、広島県出身。モデルを経て女優へ。主な近年の出演作品に、2013年・2015年『図書館戦争シリーズ』(佐藤信介監督)、2018年『友罪』(瀬々敬久監督)、2019年『新聞記者』(藤井道人監督)、『凪待ち』(19/白石和彌監督)、2019年TBSドラマ「凪のお暇」、2020年NHKBSドラマ「松本清張原作 黒い画集~証言~」、2020年TBSドラマ「半沢直樹」等。数々の話題作に出演している実力派女優。2021年には、出演作『あの頃。』(今泉力哉監督)の公開が控える。
【コメント】
私はこの企画のお話を頂いた時、初めてSMAについて知りました。10万人に1~2人という難病ですが、患者の方々が非常にポジティブな気持ちを持って、病気とそして自分自身と向き合う姿勢が印象的でした。もし自分や家族がSMAであったとしたら・・・未来へ向き合う気持ちを大切に演じたいと思いました。この作品を通じて、その想いが一人でも多くの方に伝わるきっかけに出来ればと思います。
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夙川アトムさんプロフィール (遠藤啓介役)
1979年12月22日生まれ。兵庫県出身。1999年、コントユニット「昭和サーカス」を結成し舞台公演を主に活動。2005年、上京しピン芸人として活動開始。フジテレビ「R-1ぐらんぷり2009」、TBS「あらびき団」等に出演。2012年より俳優業に専念。2013年フジテレビ「救命病棟24時」、2016年NHK「連続テレビ小説 べっぴんさん」、2017年日本テレビ「過保護のカホコ」等にレギュラー出演。最近の出演作品は「スカーレット」(NHK)、「行列の女神・らーめん才遊記」(TX)、映画「弥生、三月」(遊川和彦監督)等。バイプレイヤーとして存在感のある演技を見せる。
【コメント】
難病のSMAがどのように大変な病気なのかを知るため、SMAの方々のインタビュー動画等を見ました。考え方、表情やオシャレされた外見だったり、前向きな姿勢を知っていくうち、大変さや自分との違いよりも共通点を意識して演じようという気持ちに変わりました。この作品がてSMAの方や関係する方々にとって、治療や希望や未来の、選択肢の幅が広がるきっかけになればいいなと思います。
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川上信也監督プロフィール
制像制作会社にて数多くのCM、MV等を演出。国内外の賞を多数受賞後、フリー。2014年きりゅう映画祭にて「KI・RYU」を脚本・監督、世界の映画祭に入選。2018年「桃の缶詰」を脚本・監督。SSFF&ASIA札幌国際短編映画祭等に入選。同年、文化庁が進める若手映画作家育成プロジェクトに選出され、「最後の審判」を脚本・監督。2019年ホッピーのブランデットショートとして國村隼主演「願いのカクテル」を脚本・監督。2020年「ドッキング!」を脚本・監督、SSFF&ASIA等に入選。それらをまとめてアップリンク吉祥寺にて「川上信也短編作品集」が特集上映される。
【コメント】
SMAの患者さんは10万人に1人~2人ということもあり、その兆候を見過ごしてしまうケースがあるそうです。この映画は少しでも早く、SMAの可能性がある方にアクションを起こしてくださるきっかけになる様、制作された作品です。今、コロナ禍によって全人類が病と向き合う時代となっております。この映画を通じてSMAの認知は勿論、当たり前の生活の尊さ、夢を持つことの素晴らしさを改めて考えるきっかけになることを願っております。
<概要>