住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎、本社:東京都千代田区)は、長浜観光協会(会長:岸本 一郎、滋賀県長浜市)所有の盆梅※1(樹齢350年~400年)3品種の増殖に成功しました。梅の古木を組織培養した増殖は2015年の京都北野天満宮本殿前の御神木に続き2例目です。増殖した盆梅の苗木は来春開催予定の「長浜盆梅展」で展示予定です。
1960年代、挿し木や接ぎ木といった従来の増殖方法に加え、組織培養技術が開発されました。当社は組織培養で増殖するために必要な条件を解明し、貴重な盆梅の増殖に成功しました。
近年、梅や桃などのバラ科植物に広く感染する「ウメ輪紋ウイルス(plum pox virus 以下PPV)」が世界各地に広がっています。PPVに感染した植物は葉に斑点や輪紋※2が発生しており、農林水産省や各都道府県は緊急防除策を講じています。当社は歴史的に貴重な「長浜の盆梅」を後世に引き継ぐため組織培養に着手しました。今後も歴史的・社会的に貴重な樹木を後世に繋ぐ取組みを進めてまいります。
※1 盆栽の梅 ※2 同心円状の模様
■ 研究対象
■ 長浜盆梅展
滋賀県長浜市の慶雲館で1952年から始まった歴史・規模ともに日本一の盆梅展。約300鉢の盆梅から交代で開花時期に合わせて約90鉢が大広間に展示されます。来年は1月9日から3月10日の日程で開催予定です。
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