~歴史的・文化的価値を後世に伝える「明治記念大磯邸園」の事業趣旨に賛同~
● 旧大隈重信別邸と陸奥宗光別邸跡の庭園の一部を大磯町に寄附し、紺綬褒章を受章しました
● 寄附した土地は、歴史的文化的価値を後世に伝える「明治記念大磯邸園」として整備されます
● 当社は社会貢献活動として、世紀を超えて培ってきた社会との絆を次世代に引き継いでまいります
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目2番3号、代表取締役社長:小林敬一)は、神奈川県中郡大磯町(以下、大磯町)に対して、当社が大磯町に所有する旧大隈重信別邸・陸奥宗光別邸跡(神奈川県中郡大磯町東小磯285)の庭園の一部(約4,300m2)を寄附したことにより、紺綬褒章を受章しました。受章に伴い、9月30日に当社本社にて紺綬褒章受章伝達式が執り行われ、大磯町 中崎久雄町長より褒状が伝達されました。
■背景
当該敷地は、当社創業者の古河市兵衛が明治30年代に大隈重信氏および陸奥宗光氏から譲り受け、第二次世界大戦後、当社に資産譲渡されたものです。以降、当社は庭園と建物を長年にわたり迎賓施設「古河電工大磯荘」として維持・管理してきました。
このたび、「明治150年」記念事業の一環として国土交通省・神奈川県・大磯町による「明治記念大磯邸園」の計画を受け、今後も古河家および当社の歴史的な資産価値を有しつつ周辺の建物群および緑地を一体的に保存・活用するという事業趣旨に賛同して寄附いたしました。この寄附を大磯町が公益に資するものと評価し、内閣府に推薦したことにより、公益のために私財を寄附した功績が顕著な個人または法人・団体に授与される紺綬褒章を受章する運びとなりました。
■伝達式の様子
【大磯町長 中崎 久雄氏(写真左) コメント】
この度は、紺綬褒章の受章、誠におめでとうございます。また、古河電気工業株式会社様から当町へ明治記念大磯邸園の事業用地として旧大隈重信別邸および陸奥宗光別邸跡の敷地をご寄附いただきましたこと、改めて心よりお礼申し上げます。「明治記念大磯邸園」は、明治元年から起算して150年目を迎えた記念事業として、「旧大隈重信別邸・旧古河別邸」をはじめ、「陸奥宗光別邸跡・旧古河別邸」や伊藤博文邸跡(旧滄浪閣)等の歴史的建物群および緑地を保存・活用していく事業でございます。平成30年10月の明治150年記念公開では、2か月間で2万人を超える来園者があり、町内外からの人々による関心の高さが示され、大磯の魅力発信や、町民の皆さんにとり、大磯の誇りを見つめ直す絶好の機会になりました。当町はこの託された財産を守り、明治期が日本の立憲政治確立の基礎となる形を作り上げたという歴史を認識し、その意義を考え、これからの日本の在り方を学ぶ場として次世代に遺していくことが求められています。そのため、現在、「明治記念大磯邸園」は、本格的な施設整備を行っております。古河電気工業株式会社様からご寄附いただいた土地を有効活用し、先人たちが築き上げ、我々が引き継いだ歴史・文化、そして大磯の誇りを次世代に遺していくとともに、これらの地域資源により当町の魅力をさらに高め、地域の活性化へとつなげてまいります。古河電気工業株式会社様の功績に敬意を表するとともに、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
【古河電気工業 代表取締役社長 小林 敬一(写真右) コメント】
この度は受章の栄誉を賜り、厚く御礼申し上げます。古河家と当社の歴史的な価値を残しながら、周辺の建物と緑地を合わせて保存・活用していただけるという明治記念大磯邸園の事業内容に賛同いたしました。
創業者の古河市兵衛から古河家、そして古河電工と、長きに渡り庭園と邸宅を維持・管理してまいりましたが、これからもより多くの方に歴史と文化を体感していただけるよう、引き継げたことに安堵するとともに嬉しく思います。今後も当社は、世紀を超えて培ってきた社会との絆を継承・発展させ、より良い次世紀を来るべき世代に引き継ぐため、社会貢献活動に努めてまいります。
■明治記念大磯邸園の概況
(引用:国土交通省 2019.8.2 第1回 明治記念大磯邸園邸宅保存活用計画検討委員会資料)
今回の寄附対象となったのは特別緑地保全地区に指定されている区画です。対象外の土地は国土交通省および大磯町に売却、建物は国土交通省に寄附いたしました。
■旧大隈重信別邸(旧古河別邸)
大隈重信が明治30年(1897)に大磯に購入した邸宅で、明治34年(1901)に古河市兵衛が購入しました。古河別邸として使用された後、当社の迎賓施設として維持・管理されてきました。一部増改築がなされているものの、ほぼ往時の姿を留めています。
引用:国土交通省 関東地方整備局
国営昭和記念公園事務所ホームページ
https://www.ktr.mlit.go.jp/showa/ooiso/index.htm
■陸奥宗光別邸跡(旧古河別邸)
陸奥宗光が明治27年(1894)に病気療養のため大磯に建築した別邸で、陸奥の没後、次男(潤吉)の養子先である古河家の別邸となりました。関東大震災で一部が大破したため、古河家3代⽬当主の古河⻁之助によって改築されたと言われており、現存しているのは改築後の古河別邸です。古河別邸として使用された後、当社の迎賓施設として維持・管理されてきました。
引用:国土交通省 関東地方整備局
国営昭和記念公園事務所ホームページ
https://www.ktr.mlit.go.jp/showa/ooiso/index.htm
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、「世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。」を基本理念に掲げて、4つのコア技術(メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波)を軸に、事業活動をしています。さらに、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、当社グループの事業領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定し、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。