バイオジェン、化石燃料の使用をゼロにし、 公衆衛生を改善するための20年間の取り組みに2億5千万ドルを投資

  • 2014年にカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量と吸収量が同じになること)を達成したバイオジェンは、気候変動に対するアクションをさらに強化し、2040年までに化石燃料の使用をゼロにする目標を設定、化石燃料による大気汚染が健康におよぼす影響について、世界をリードする組織との共同研究を開始。
  • 主に化石燃料が引き起こす大気汚染は、気候変動に直接的な影響をもたらし、毎年900万人近くの死亡原因となっており、最も脆弱な人々に最も大きく影響。
  • 人類の健康アウトカムを改善するために必要かつ達成可能な気候目標を特定し、脳の健康に関する研究を推進し、十分な支援が行き届いていないコミュニティをサポートするような、実行可能な戦略を策定するため、MIT、ハーバード大学 T. H. チャン公衆衛生学大学院、「持続可能な開発のための経済人会議」との共同研究を立ち上げ。

米マサチューセッツ州ケンブリッジ、2020914- バイオジェン(NASDAQ略称BIIB)は、「Healthy Climate, Healthy Lives™」と名づける画期的なイニシアティブを発表し、20年間にわたり2億5千万ドルを投資して、自社の事業全般にわたり石炭・石油・天然ガスなどの化石燃料の使用をゼロにし、公衆衛生、特に世界で最も脆弱な人々の健康を改善することを目指して著名な研究機関と連携することを発表しました。

長年にわたる企業の社会的責任へのコミットメントを基に、バイオジェンは2040年までに化石燃料の排出をゼロにすること、そして化石燃料が人の健康におよぼす影響に関する研究を前進させ、地球上の気候と人類全体の健康に関わる公平性を追求することで、ポジティブな変化をもたらすカタリスト(触媒)となることを目指します。化石燃料の排出は気候危機の原因となり、最も脆弱な人々に最も大きな犠牲をもたらして、毎年900万人近くの命を奪い、世界中で主要な死亡原因となっている有害な大気汚染物質を排出します。化石燃料の排出が様々な疾患を悪化させる直接の原因であることを示すエビデンスが存在し、COVID-19だけでなくブレインヘルス(脳の健康)にも関係している可能性を示唆するデータも新たに発表されつつあります。バイオジェンの目標は、この分野における科学的研究を前進させることです。本日の発表により、バイオジェンは「フォーチュン 500」に名を連ねる企業として初めて、2040年までに事業活動全般にわたり脱化石燃料を目指すことになりました。

バイオジェンの最高経営責任者(CEO)であるミシェル・ヴォナッソスは次のように述べています。「『Healthy Climate, Healthy Lives』のイニシアティブは、気候と健康(ブレインヘルスに関する分野も含め)という相互に関係する課題に応えることで、気候変動に対するバイオジェンの長期的戦略をさらに推進するものです。バイオジェンはライフサイエンス業界の中でもカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量と吸収量が同じになること)を達成した最初の企業になりました。私たちは今こそ、より大きなアクションを起こし、どのように生活し、どのようにビジネスを行い、どのようにエネルギーを消費すべきかを検討するための、明確に定義されたプログラムを実行すべき時だと確信しています。それによりバイオジェンは、世界中の人々の間にある大きな健康格差に対処しそれに影響を与え、私たち全員にとってより強固で持続可能な未来を築くための役割を果たしてまいります」。

World Business Council for Sustainable Development持続可能な開発のための経済人会議)北米担当エグゼクティブディレクターのビル・シッソン氏は次のように述べています。「バイオジェンのイニシアティブの広範さは際立っています。全世界の事業活動全般にわたり化石燃料の使用をゼロにすると宣言した企業を、私は他に聞いたことがありません。他社は二酸化炭素の排出量を差引ゼロにするための施策を次々に打ち出していますが、バイオジェンはビジネス全般にわたって化石燃料の使用をゼロにすることで他社に先んじようとしています。私は彼らの大きな志を称賛したいと思います」。

2014年、バイオジェンは「カーボンニュートラルを達成し、気候変動に対するアクションで主導的地位を占める」ようになりました。それ以来、気候科学が進化し、気候変動による負荷が平等に負担されていないことを示すエビデンスが集積されるにつれ、バイオジェンは、「気候変動に関する政府間パネル」のガイダンスに則り、また「Science Based Targets (科学的根拠に基づいた目標)イニシアティブ」によって承認された、積極的な新しい目標を設定することが不可欠であると思い至りました。

Healthy Climate, Healthy Lives は2つの主要な要素から成り立ちます:

1. バイオジェンは、二酸化炭素の排出ゼロの達成時期をより早めることでカーボンニュートラルのさらに先を行き、化石燃料の使用ゼロを目指します。バイオジェンは下記を実行する計画です:
  • 2040年までに、電力の供給源を100%再生可能エネルギーとします。
  • サプライヤー(取引業者)にも化石燃料の使用停止を奨励し、その取り組みを支援します。バイオジェンの目標は、2025年までに80%のサプライヤーが科学的根拠に基づいた目標を設定すること、2030年までに50%のサプライヤーが使用電力の100%を再生可能な供給源から調達すること、そして2040年までにそのようなサプライヤーの割合を90%にまで拡大することです。[1]
  • 1500台以上の保有車両について、2025年までに電気自動車に転換し、30か所以上の当社の施設に社内の電気自動車充電設備を設置します。
  • 2021年までに環境に配慮した化学に関する新たな目標を設定し、2023年までに治療薬開発の全ての段階でこれらの原則を採り入れます。バイオジェンは、2030年までに全ての製品が環境に配慮した化学目標の90%以上を達成していることを目指します。
  • 化石燃料由来のプラスチックについて、あらゆるビジネス部門にわたって、全てのプラスチックの使用をゼロにする、最小限に留める、あるいはクローズドループ・リサイクリングにより環境への負荷を軽減するとともに、2040年までに2次包装および3次包装におけるプラスチックの使用をゼロにします。
  • ESG(環境、社会、企業統治)で優れた実績を上げている企業や投資ファンドへの投資を増やすことで、気候変動に立ち向かう他の企業や組織の取り組みを積極的に支援します。
  • 社員の家庭における脱化石燃料の取り組みを支援し、適格退職年金の投資先選定にあたり、ESGのオプションを選択できるようにします。
[1] Supplier percentages dictated by spend.

2.バイオジェンは、気候変動による環境や健康への影響を緩和する戦略を推進するためにデータサイエンスや予測解析の手法を活用し、政策に影響を与え、特に世界で最も脆弱な人々の健康を改善するために、MITやハーバード大学T. H. チャン公衆衛生学大学院等の世界で主導的な役割を果たしている組織と連携します
  • MIT Joint Program on the Science and Policy of Global Change(MIT地球規模の変化に対する科学および政策に関する共同プログラム)およびMIT Technology and Policy Program(MITテクノロジー&政策プログラム)との連携により、気候に対する異なるアクションが人の健康にどのように影響を与えるかに関する、新たなモデルの創造を支援します。ここで得られたインサイツは、研究と政策とのギャップを縮め、政策決定に影響を与え、広範囲におよぶ影響を目指して、次世代の科学者やリーダーの教育を推進するために活用されます。
  • バイオジェンは、Harvard T.H. Chan School of Public Health’s Center for Climate, Health, and the Global Environment (ハーバード大学T. H. チャン公衆衛生学大学院気候・健康・地球環境センター:ハーバード大学 Chan C-CHANGE)と連携して、リソース不足の医療クリニックの気候に対する耐性を高め、患者さんの健康を改善することを支援します。
  • バイオジェンは、World Business Council for Sustainable Development (持続可能な開発のための経済人会議:WBCSD)、世界経済フォーラム(WEF)、国連グローバルコンパクト(UNGC)等の世界を主導する他の組織に呼びかけて、気候、健康、公正さが重なる領域における科学に基づいた進歩を提唱します。

MITとの共同プログラムの共同ディレクターで、MIT地球・大気・惑星科学部大気学科TEPCO寄付講座のロナルド・プリン教授は次のように述べています。「バイオジェンとの連携は共同プログラムに新たに刺激的な息吹を注入してくれるでしょう。すなわち、世界的な気候変動という課題に対する最適な道筋の意思決定に、人の健康と幸福を主要な検討課題として新たに含めるということです。また私たちはこのスポンサー契約により、新たにバイオジェンフェローとして、MITの Technology and Policy Program Research to Policy Engagement Initiative との共同研究を通じて、この目標を研究する優秀な研究者を迎えることができます」。

ハーバード大学Chan C-CHANGE の暫定ディレクターを務めるアーロン・バーンスタイン博士は次のように述べています。「気候変動は現在、人々の健康に直接影響を与えています。そして有色人種や低所得コミュニティに属する人々が、この危機によるダメージを最初に、そして最も大きく被ります。気候危機は公衆衛生上の喫緊の課題であり、医療制度、特に地域の保健センターは、インフラ面でも、業務や標準的ケアの面でも、この危機に対処する準備ができていません。バイオジェンはこのギャップに対処するために立ち上がり、取り残されたコミュニティでの保健衛生とケアの提供を改善するという目標の下に、この種のものでは初のプログラムを提供しようとしてくれています」。
Healthy Climate, Healthy Lives」のイニシアティブは、20年の期間中、2つの主要な分野に分かれます:ひとつは社員へのベネフィットや関連プログラムを含むバイオジェンのオペレーションに関する分野、もうひとつは新たな連携への支援です。このイニシアティブへの資金拠出は2021年から開始されます。

バイオジェンの「Healthy Climate, Healthy Lives」 に対するコミットメント、およびその枠組みの内容に関するより詳しい情報については、biogen.com/hchl をご覧ください。


バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、神経筋障害、運動障害、眼疾患、免疫疾患、神経認知障害、急性神経疾患および疼痛といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。
バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体Twitter(http://www.twitter.com/biogen ), LinkedIn(http://www.linkedin.com/company/biogen- ), Facebook(https://www.facebook.com/Biogen/ ), YouTube(http://www.youtube.com/c/biogen )をご覧ください。
本件に関するお問合わせ先
バイオジェン・ジャパン株式会社
コーポレート・アフェアーズ本部
広報部長 三井 貴子
TEL: 03-3275-1745    Email: Japan-PA@biogen.com

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この企業の情報

組織名
バイオジェン・ジャパン株式会社
ホームページ
https://www.biogen.co.jp/
代表者
ニコラス ジョーンズ
資本金
15,000 万円
上場
非上場
所在地
〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目4番1号日本橋一丁目三井ビルディング14階
連絡先
03-3275-1900

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