新型コロナウイルス感染症の困難な環境に共に向き合うためのエール
バイオジェン・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:アジェイ スレイク、以下、バイオジェン)は、新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延する困難な環境の中で、日々病気と向き合いながら過ごしている脊髄性筋萎縮症(SMA)患者さんのために、「We are Together in SMA~一緒に、これからを、乗り切ろう!」と題する動画を制作し、公開いたしました。このキャンペーン動画は、SMA患者さん同士、またサポートいただいている方々や医療関係者を結び、お互いにエールを送り合うことで、前向きに、共に手を携えてこの状況を乗り切っていただけるように、との願いを込めて制作いたしました。
- 医療者から患者さんへ https://youtu.be/te6zvcUPy2M
- 患者さんから患者さんへ https://youtu.be/fHuF9R1fVao
- 患者さんから医療者へ https://youtu.be/cgoQDSeJSPk
この動画は、賛同いただきました医療関係者、SMA患者さん、SMAの支援者の方々に、自撮りのメッセージ動画をお送りいただき、あるいはリモート会議システムを通してインタビューさせていただいた映像を録画し、制作いたしました。合計で16名の医療関係者、10名のSMA患者さんおよび支援者の皆さんにご協力いただきました。新型コロナウイルス感染症への対処法について、不安に対するアドバイス、医療関係者や介護・福祉の関係者の方々への感謝の気持ち、この状況が収束したらやりたいことや夢など、数多くのエールをいただいています。
まずは3つのカテゴリのハイライト版動画を公開いたしました。フルバージョンの動画も順次、掲載する予定です。(掲載予定日:7月15日(水))
SMAは、運動のために使用する筋肉をコントロールする神経に影響が及ぶ遺伝性の神経筋疾患で、日本では指定難病の一つです。症状が出現する年齢と臨床経過により大きく4タイプに分類され、重症度や症状も患者さんによって異なります。中でも、生後6カ月までに発症するI型、7カ月から1歳半までに発症するII型は重度で進行が早く、未治療ではやがて人工呼吸器が必要になることもあります。一方、青年期後期/成人期に発症する患者さんでは、主な症状として、下肢近位部の筋力が低下するため、起き上がりや走ったり、階段の昇り降りが徐々にできなくなります。また、筋の萎縮(筋肉細胞の減少による筋肉量の低下)や手指のふるえ、筋肉のひきつりや痛みなども症状に挙げられ、日常生活での支障を伴います。また、SMA患者さんによっては、感染症にかかると感染症状の長期化やSMAの症状進行のリスクを伴うこともあります。
脊髄性筋萎縮症(SMA)について 1) ~ 5)
SMAは、脊髄および下位脳幹における進行性の運動ニューロンの脱落を特徴とする疾患であり、重篤で進行性の筋萎縮や筋力低下を引き起こします。最も重篤なタイプのSMAの患者さんは未治療では最終的に麻痺状態となり、呼吸や嚥下など生命維持のための基本的な身体機能に支障をきたす恐れがあります。
SMN1(Survival of Motor Neuron 1)遺伝子の欠失または変異により、SMAの患者さんは運動ニューロン維持に必要なSMNタンパク質を十分に産生することができません。SMAの重篤度はSMNタンパク質の量と相関関係があります。乳児型SMAの患者さんは最もきめ細やかな支持療法を必要としますが、未治療ではSMNタンパク質がほとんど生成されないため、支えなしに座ることができず、人工呼吸器による補助なしに2年以上生存することができません。乳児型以外のSMA患者さんでは、より多くのSMNタンパク質が生成され重篤度も下がりますが、日々の生活と人生に困難を強いられます。
バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、神経筋障害、運動障害、眼疾患、免疫疾患、神経認知障害、急性神経疾患および疼痛といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。
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バイオジェン・ジャパンは、米国バイオジェンの日本法人です。世界で最も歴史のある独立系バイオテクノロジー企業の日本法人として、日本では2000年より事業を展開しています。「神経科学の不可能を、可能に。」をビジョンに掲げ、日本の患者さんにも革新的な医薬品やより良い治療環境を提供すべく活動を展開しています。
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1) Darras B, Markowitz J, Monani U, De Vivo D. Chapter 8 - Spinal Muscular Atrophies. In: Vivo BTD, ed. Neuromuscular Disorders of Infancy, Childhood, and Adolescence (Second Edition). San Diego: Academic Press; 2015:117-145.
2) Lefebvre S, Burglen L, Reboullet S, et al. Identification and characterization of a spinal muscular atrophy-determining gene.Cell.1995;80(1):155-165.
3) Mailman MD, Heinz JW, Papp AC, et al. Molecular analysis of spinal muscular atrophy and modification of the phenotype by SMN2.Genet Med.2002;4(1):20-26.
4) Monani UR, Lorson CL, Parsons DW, et al. A single nucleotide difference that alters splicing patterns distinguishes the SMA gene SMN1 from the copy gene SMN2.Hum Mol Genet.1999;8(7):1177-1183.
5) Peeters K, Chamova T, Jordanova A. Clinical and genetic diversity of SMN1-negative proximal spinal muscular atrophies.Brain.2014;137(Pt 11):2879-2896.