SAS、AIを用いて生物多様性を保全できるよう自然環境保護団体を支援

~米NatureServeが絶滅危惧種をより迅速に救うことができるよう支援~

アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc. (以下 SAS) は、「Data for Good(データを活用した人道支援/社会支援)」活動の一環として、この4月および年間を通じ、テクノロジーを活用して地球のために好ましい変化を引き起こすことができるよう取り組んでいます。気候危機との闘いをはじめ、SASはより良い世界の実現と世界の進歩にアナリティクスを役立てるため、新設のソーシャル・イノベーション部門を通じて、顧客、非営利組織、政府関連組織と協力しています。

世界が前例のない絶滅率に直面している現在、SASは生物多様性の保全に注力している米国の自然環境保護団体NatureServeと力を合わせ、アナリティクスと人工知能(AI)を用いて動植物の絶滅危険度を測定しています。こうしたアセスメントは、高額のコストがかかる手作業の多いプロセスです。NatureServeはSASとの協力により、地球上で確認されている700万種を超える動植物の分析という複雑なタスクに関して大幅な効率化とコスト削減を進めつつ、アセスメントを自動化し、信頼性を向上することができます。

NatureServeの社長兼CEOであるSean O’Brien氏は次のように述べています。「当団体のエキスパートは、この高度に体系化され、集約化されたインサイトを情報源とすることによって、絶滅の危機にある動植物のアセスメントという複雑な作業を大幅に簡素化できます。私たちはSASの支援により、世界が生物多様性の条件を評価する方法に関して、新たなグローバル・スタンダードを打ち立てられる可能性があります。」

NatureServeの動植物種情報は現在のところ北米に焦点を絞っていますが、SASによる強化は全世界の種のアセスメントに関連するものであり、保全が求められる種を把握するペースと精度を劇的に高めることができます。
NatureServeは北米の生物多様性に関して最高のデータを有しており、そのデータを次のレベルに高めるため、SASの従業員に支援を求めました。SASは、こうした要請に応えるためSAS®テクノロジーの新たな手法を探るべくソーシャル・イノベーション・サミットを初開催し、NatureServeによる生物多様性の保全活動をテーマに、従業員が集結してブレインストーミングやデザイン思考を行いました。このサミットの主な提案事項は、アイデアの実用化に向けてSASの研究開発チームに提起されました。

SASのブランド・ディレクターであるSusan Ellisは次のように語っています。「当社の従業員は、NatureServeの保全に関する使命と長年にわたるきめ細かいデータ収集/アナリティクスに大きな刺激を受け、イノベーティブな思考が促進されました。SASは、地球と人類を支えるこのような機会に積極的に取り組んでおり、NatureServeのような組織が人類に影響を及ぼす重大な決定を下す際に、当社のソフトウェアが役立っているかを実感しています。」

絶滅の危機にさらされている種の把握は、絶滅を防ぐ闘いにとって最も重要な部分です。NatureServeは、こうした動植物種を判断するためにデータ主導型の意思決定を下しています。世界的な気候変動が急激に進む中、最も絶滅リスクの高い種に関しては、少なくとも5年ごとに種の危機アセスメントを更新する必要があります。しかし、アセスメントのプロセスは極めて複雑であり、複数の学術雑誌や他のさまざまな情報源のレビューが求められるため、科学者が地上の種に関する状況の変化に対応することが困難になっています。

サミットの参加者はこの課題を解決するため、NatureServeの時間とコストを大幅に節減できるようなText Analyticsプロジェクトを考案しました。研究開発チームはAIと高度なアナリティクスを通じて、手作業によるレビュー・プロセスを加速させ、1種あたり最大100時間から、場合によってはわずか1日までに短縮させるべく取り組んでいます。結果がより早く得られるのみならず、以前は5~10年ごとに繰り返していたアセスメントの実行頻度を高め、絶滅の危機や直接的な保全活動をより効果的に文書化できるようになります。SASのText Analyticsは、特定の種に関して最新の知見をもたらす学術雑誌の時間のかかるレビューを自動化し、SAS Data Managementはアナリティクスを使用して、分析用の追加データを準備します。NatureServeは無料のSAS Visual Analyticsビューアを用いて、テキスト、予測、地球空間、その他のシステムなど、さまざまな分析ソースの分析結果を扱えるようになります。

NatureServeはSASと協力し、多数のソースから空間データを効率的に収集/集約しており、記録のフィルタリングと希少種情報(生息地や密集度など)の計算プロセスを部分的に自動化することが可能になっています。SASは、一定の期間にわたって収集の視覚化を支援することに加え、整合性エラー、欠損データ、不確実性指標をチェックし、警告しています。NatureServeはSAS Analyticsにより、85,000のデータ・サンプルで構成される1つのデータ・セットにおいて、通常であれば情報の誤コーディングや欠損のために破棄される50,000データ・ポイントを利用できるようになっています。

O’Brien氏は次のように述べています。「私たちは現在では、絶滅を防ぐために多くの種に関して継続的にこのプロセスを繰り返し、最新情報を得ています。また、プロセスを文書化し、将来のアセスメントに向けてロードマップを改善できるよう、結果についてのレポートを入手しています。」

SASとNatureServeによる絶滅危惧種の保全に関する取り組みはこちらからご覧下さい(YouTube/英語)。
https://www.youtube.com/watch?v=9rzP0b2zdLQ&list=PLVBcK_IpFVi-1tvpD0xBWisiF-z-hWJ1u

NatureServeについて
NatureServeは西半球の生物多様性モニタリングをリードする存在であり、危機に瀕している生物多様性を守るため、100近くの組織や1,000人を超える環境保全科学者と協力して生物多様性情報を収集/集約/標準化し、戦略的な保全活動のための包括的なデータを土地利用の意思決定者に提供しています。NatureServeとそのネットワーク・パートナーは、100,000を超える種やエコシステムについての最も包括的なデータを構築/管理し、現存する種、その種が確認される場所、およびその現状についての基本的な疑問に答えています。

*2020年4月8日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。
https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2020/april/natureserve-data-for-good-analytics-ai.html
本原稿はSAS本社プレスリリースの原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なソフトウェアとサービスを通じて、世界中の顧客に対し、データをインテリジェンスに変換するためのパワーとインスピレーションを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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