岐阜聖徳学園大学(岐阜県岐阜市)大学院国際文化研究科修了生で現在大学院研究生の早川貞幸さんは、大学院修士論文の一部を日本包装学会の学会誌に投稿した。このたび発表した論文は「生ごみのコンポスト化に適した段ボール箱資材の評価」で、生ごみの堆肥化に最適な段ボール箱の仕様・構成を明らかにした。この論文は日本包装学会学会誌の2月号(発刊日:2月3日)に掲載される。
段ボールコンポストとは、段ボール箱を利用した生ごみ処理容器で、段ボール箱に土壌改良材を入れ、微生物によって生ごみを分解し、堆肥を作るもの。材料となる段ボールは安価で入手が簡単であることなどから、家庭ごみ減量のために推進している自治体もある。
しかし、生ごみを堆肥化するためには、生ごみに混ぜる基材の水分を適度に保持する必要があるが、水分過多になると段ボール箱が壊れるといった問題があった。
早川貞幸さんは川上紳一教授の指導のもと、段ボールコンポストを作るのに最適な段ボール箱の仕様・構成を明らかにするための研究に取り組んでいた。
自身が長年勤めた段ボールメーカーのダイナパック株式会社と連携してさまざまな仕様・構成の段ボール箱を製作し、実際に家庭で出る生ごみを堆肥化する実験を実施。その結果、適度な水分保持力と強度のあるK280複両面の段ボール箱が生ごみのコンポスト化に最適であることが判明した。
早川さんは、K280複両面段ボールを用いて段ボールコンポストを試作し、同大附属小学校や公開講座などで環境教育を実践。誰でも簡単に生ごみを堆肥化できる段ボールコンポストの普及活動を行っている。
こうした成果を修士論文に記し、このたびその一部を日本包装学会学会誌に発表した。掲載情報は下記の通り。
■掲載情報
[発表論文] 「生ごみのコンポスト化に適した段ボール箱資材の評価」
[執筆者] 早川貞幸・石川一史・川上紳一
[掲載誌] 日本包装学会誌 第29巻 1号(2020年2月号)
▼本件に関する問い合わせ先
教育学部教授 川上紳一
TEL:058-279-6786(研究室直通)
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/