↑高島屋コレクションボード(ロビーに新設)
※コレクションを代表する収蔵品700点余りを直感的に選び大画面で鑑賞できます。
(画像はイメージです)
高島屋史料館は、創業以来の企業活動の中で蓄積してきた資料や作品を収集・保存し広く公開・活用していくことを目的として1970年に開館し、その所蔵品は、美術品、百貨店資料、創業家文書など約5万点におよびます。企業の歴史をひも解き、その精神や文化を受け継いで、未来の百貨店のあり方を考えるタカシマヤアーカイヴス活動の拠点となっております。
この度、開館50周年を迎えるにあたり、高島屋史料館がある高島屋東別館のリノベーション・オープンに合わせて、展示室から収蔵庫まで全施設をリニューアル。デジタル技術も活用し、ファミリー層や訪日外国人など、どなたにもお楽しみいただけて、何度来ても新しい発見があるコミュニケーションスペースを実現いたします。百貨店の魅力を感じていただき、その歴史と文化を未来につなぐ場として生まれ変わります。
I. リニューアルのねらい
リニューアルにより、以下の実現を目指してまいります。
1.デジタル活用により、多くの収蔵品をわかりやすく編集展示。
2.全ての来館者が自分の興味に合わせて自由に鑑賞し、探究心を満たす空間へ。
3.恒温・恒湿の設備、防災設備を充実させ、文化的資料・作品を未来へ継承。
II. リニューアルのポイント
【ポイント1】 近代日本とともに歩んだ百貨店の歴史と役割をよりわかりやすく紹介
人々の暮らしに寄り添い、心豊かな暮らしのあり方を提案し続けてきた百貨店の歴史と役割について、デジタル技術などを取り入れることで、より多くの情報をわかりやすく編集展示することが可能となりました。アーカイヴス展示室では、高島屋の歩みとともに同業他社の取り組みや当時の世相も交えて、テーマのもとフレキシブルに編集展示し、常に新しい発見がある展示を進めてまいります。
【ポイント2】 デジタル技術を活用し、来館者の探求心を満たす空間へと転換
展示されたものだけを順番に閲覧する従来の鑑賞の仕方から、来館者が「知りたい」「見たい」ものを選び、さらに詳しく深く、ご自身のペースで鑑賞いただける展示空間を実現しました。
コレクションを代表する収蔵品700点余りのうち見たいものを大画面で鑑賞いただける「高島屋コレクションボード」(ロビーに設置)や、気になる情報を詳しく検索できる「デジタル年表」「高島屋コレクションデータベース」(いずれもアーカイヴス展示室に設置)などデジタル展示を活用。解説シートは印刷して持ち帰ることもできます。
↑デジタル年表(アーカイヴス展示室入口に新設)
(画像はイメージです)
【ポイント3】 リアルに、直観的に、誰もが楽しめる展示手法を導入
デジタル技術だけでなく、子供から大人まで、リピーターからふらっと立ち寄られた方まで、誰もがリアルに直観的に楽しめる展示手法を導入いたしました。店舗のジオラマや百貨店の一日を描いたアニメーション、ファッションの変遷を表現した人形展示など、ファミリー層や百貨店の歴史と文化に馴染みの少ない方々にも楽しんでいただける工夫を凝らしております。
↑高島屋東別館ジオラマ
(リノベーション前の高島屋東別館 ・1/100スケール)
アーカイヴス展示室 まちづくりコーナーに設置
昭和の街並みと、そこに住まう人々をテーマにした作品を作り続けるジオラマ作家として知られる山本高樹氏によるものです。
↑南海店(現 大阪店)のジオラマ(1/100スケール)
↑アニメーション
アーカイヴス展示室 まちづくりコーナーに設置
ジオラマとともに、開店から閉店までの南海店の1日の賑わいを、グラフィックデザイナー・今竹七郎氏(南海店宣伝部に所属)が手がけた当時の広告イラストをもとに制作したアニメーションをご紹介。
【ポイント4】 多言語化対応を実施
高島屋史料館がある高島屋東別館は、訪日外国人に人気の日本橋エリアに位置し、このたびサービスレジデンスを世界展開するアスコット社のブランド「シタディーン」が同じ館内にオープンします。
これからますます増える訪日外国人の皆様にもお楽しみいただけるよう、多言語で展示解説を実施いたします。
史料館受付(ロビーに設置)にある「展示ガイド」のQRコードを読み取っていただくと、アーカイヴス展示室にある資料や作品の解説を、日本語を含み英語・中国語(繁体語・簡体語)・韓国語の5ヶ国語でご覧いただくことができます。
アーカイヴス展示室で放映する映像やデジタル展示は英語での解説も可能にしました。
【ポイント5】 収蔵庫・展示室環境改善
史料館活動を支える収蔵庫は、恒温・恒湿の設備、防災設備を充実させました。また企画展示室は、高い高気密性を保つエアタイトケースを導入することで大切な資料や作品への影響を最小限に留めます。
日本の文化をしっかりと未来へ継承してまいります。
また、こうした環境を整えることにより、社外にある貴重な関連資料を借用し展示することが可能になりました。他施設や他企業と連携した展覧会の開催など、展示内容の拡充を図ってまいります。
III. リニューアルオープン記念展について
いずれの展示もI部・II部に分け、展示作品や資料を大幅に入れ替えて構成。様々な切り口からいまだ知られざる高島屋の歴史をひもときます。
■第1弾 「世界をひらく」 2020年1月20日(月)~4月5日(日)
[第I部] 海を渡った美術染織品 1月20日(月)~2月24日(月・休)
[第II部] 室内装飾からインテリア事業へ 2月29日(土)~4月5日(日)
詳細は、下記リリース掲載ページをご参照ください。
https://digitalpr.jp/r/36995
■第2弾 「美をあきなう」 2020年4月18日(土)~7月6日(月) ※I・II部の会期詳細未定
[第I部] 美術部の創設
[第II部] アートの百貨店
■第3弾 「愉快な「まち」をつくる」 2020年7月18日(土)~11月1日(日)※I・II部の会期詳細未定
[第I部] 百貨店、誕生
[第II部] 百貨店はワンダーランド
■第4弾 「モードをつむぐ」 2020年11月14日(土)~2021年2月28日(日)※I・II部の会期詳細未定
[第I部] きもの美、創造と継承
[第II部] 華ひらくファッション
-高島屋史料館の全体概要-
高島屋は明治時代、竹内栖鳳や都路華香、山元春挙など京都の画家に下絵を依頼し、染織や刺繍の技術を駆使した壁掛や屏風、額などを製作し、国内外の博覧会に美術染織品を出品することで海外に販路を広げました。やがて美術部を創設し、美術品の展示・販売を通じて、名だたる日本画家、洋画家、陶芸家との親交を深めてまいりました。
高島屋史料館は、こうした創業以来の企業活動の中で蓄積してきた資料を収集・保存し広く公開・活用していくことを目的とし、1970年、当社の株式会社設立50周年記念事業の一環として高島屋東別館に開館。
企業の歴史をひも解き、その精神や文化を受け継いで、すべてのステークホルダーに対し、未来の百貨店のあり方を発信・共有していくタカシマヤアーカイヴス活動の拠点となっています。
・場所
高島屋東別館(大阪市浪速区日本橋3丁目5番25号)
・開館時間
午前10時~午後5時 (入館は閉館30分前まで)※月1回夜間特別開館を実施(午後8時まで)
・休館日
火・水曜日/展示替期間/年末年始 ※1月21日(火)、22日(水)は開館
・面積
約1,500m2(展示室ほか:約600m2、収蔵庫:約900m2)
・収蔵資料
美術品、百貨店資料、創業家文書など約5万点
・高島屋史料館特設HP
https://www.takashimaya.co.jp/shiryokan/
※入館無料
・フロア構成
1. ロビー(約90m2)
高島屋史料館のコレクションを代表する収蔵品700点を大画面で鑑賞いただける「高島屋コレクションボード」を設置。壁面には、当館が所蔵する美術染織品下絵「薔薇図」をデザイン的に表現した装飾を施すことで、高島屋の社業を語る展示の導入部分の役割を果たす場となっています。
2. アーカイヴス展示室(約240m2)
テーマごとに高島屋の歩みを同業他社の取り組みや当時の世相とともに紹介。映像展示や、タッチモニターを随所に設置し、ファミリー層や百貨店の歴史や文化に馴染みが少ない訪日観光客など国内外の幅広い方々にお楽しみいただける展示を実施しています。また、多言語化にも対応しています。
<展示テーマ> ※作品・資料は随時展示替えいたします。
(1)「進取の精神」
高島屋が創業以来受け継いできた「進取の精神(進んで新しいことに取り組む精神)」は、アーカイヴス展示室のテーマです。トピックスをまとめたウエルカム映像から高島屋の歴史の旅がスタートします。
(2)「美・アート」
高島屋は、時代を先取る新しい「美」を商品やサービスを通じてお客様に届けてきました。そうした「美」に彩られた高島屋の歴史をご紹介いたします。
【展示内容】貿易事業、美術部、民藝、上品會(*1)、装飾事業
(*1)1936年に誕生し現在も続く。日本の文化が培ってきた「織(おり)・染(そめ)・繍(ししゅう)・絞(しぼり)・絣
(かすり)」の染織五芸の向上を目指し、絹の芸術を極める名匠・名家の上作をご覧いただく会。
(3)「暮らし」
百貨店は、人々の暮らしに寄り添い、新しく便利で快適な暮らしのあり方を提案し続けてきました。
衣・食・住すべての営みにかかわり続けてきた百貨店の取り組みについてご紹介いたします。
【展示内容】ショーウインドー、広告宣伝、ファッション、トピック展示、ワンダーランド、10銭ストア
(4)「まちづくり」
国内外で幅広く展開するグループ事業との総力を結集して、地域に根ざす「まちづくり」を進める高島屋グループの業容や取り組みをご紹介いたします。
(5)「未来へ」
社長および各店、各社の社員が語るインタビュー映像を通じて、未来に向けてのメッセージを発信しています。
3. 多目的ルーム(約40m2)
シアター機能を有し、約20分程度の映像を放映いたします。リニューアルオープン時は、記念企画展と連動して「世界三景」の修復過程の映像を放映します。
室内には高島屋グループのコーポレートマスコットであるローズちゃんを19体展示し、フォトスポットとします。
また、ワークショップなどのイベントも随時開催していきます。
<イベントのご案内> ※いずれも定員20名(先着)、参加無料、史料館HPより要申込み
〇連続講座(年6回)「古文書が語る高島屋の歴史 1」
・開催日時 :2020年3月8日(日) 14時~15時30分
・内容 :創業家文書を題材に、高島屋史料館研究員が古文書(くずし文字)の基本的な読み方
を解説しながら、高島屋の歴史を読み解きます。
〇百貨店文化を知るワークショップ「風呂敷ワークショップ」
・開催日時:2020年2月9日(日) 14時~15時30分
・内容: 高島屋は呉服店時代より、ふくさや風呂敷を取り扱ってきました。日本人の生活になじみ深い風呂敷について学び、包み方とカバン作りを体験していただきます。
〇東別館建物ツアー
・開催日時 :2020年2月23日(日・祝)、3月22日(日) 各日10時30分~12時、14時~15時30分の2回
・内容 :登録有形文化財・高島屋東別館の見どころを映像とガイドツアーでご紹介いたします。
4. 企画展示室(約220m2)
年4回(各回2部構成)の企画展を開催。変化のあるフレキシブルな展示を行っていきます。本年につきましては、リニューアルオープン記念展を随時開催いたします。(※詳細はリリース4頁目参照。)