調査結果は、HIV検査や治療に対する意識向上の必要性を示唆
ギリアド・サイエンシズ(日本本社:東京都千代田区、代表取締役社長 ルーク・ハーマンス、以下「ギリアド」)と公益財団法人エイズ予防財団(事務所:東京都千代田区、理事長 白阪琢磨、以下「JFAP」)は11月18日、20代から50代の日本人男女計500人を対象としたHIV/AIDSに関する意識調査の結果を発表しました。
本調査では、回答者の約半数(52.4%)が「HIVについて正しく理解している」と回答しました。一方で、HIV陽性者(PLWH:People Living With HIV/AIDS)の余命は非感染者と変わらなくなってきているという報告がいくつか発表されていますが
1,2、本調査では回答者の大多数(71.8%)がいまだにHIV感染症は「死に至る病」というイメージを持っていることが明らかになりました。
また、回答者の83.9%が「HIV検査を受けたことがない」ことが明らかとなり、受けたことがない理由として、「必要性を感じない」(66.6%)、「受検方法が分からない」(17.2%)、「検査の内容が分からない」(13.9%)などが挙げられました。
調査結果の概要は下記の表の通りです。
質問
1.HIVに関する知識を持っていますか?(n=500)はい52.4% いいえ47.6%
2.HIVについて、学校、講演会、書籍などで学んだことはありますか?(n=500)はい32.8% いいえ67.2%
3.HIVは「死に至る病である」と思いますか?(n=500)はい71.8% いいえ28.2%
4.HIVの検査を受けたことはありますか?(n=500)はい16.1% いいえ83.9%
うち、定期的に受検している割合(n=65)はい12.3% いいえ87.7%
5.HIVの検査を受けてみたいと思いますか?(n=338)はい37.6% いいえ62.4%
6.HIV検査を受けたことがない理由(複数回答)(n=338)
必要と感じていないから。66.6%
どこで受診すればいいかが分からない。17.2%
検査の内容が分からない。13.9%
本調査を受けて、公益財団法人エイズ予防財団(JFAP)の理事長である白阪琢磨先生は以下のように述べています。
「HIV検査および治療について、正しい知識をさらに啓発していかなければなりません。日本におけるHIV感染率は高くはありませんが、HIV検査を受けることはすべての人にとって重要です。近年HIV治療は飛躍的に進歩し、陽性と診断されたとしても、1日1錠の服薬治療で、非感染者と近い余命を期待できるようになりました。また、HIV検査に関する正しい知識を広めることも重要であり、匿名で検査が受けられ、プライバシーが守られるための取組みが行われていることを知って、安心して検査を受けていただきたいと思います。実際の検査の内容や所要時間、どこで検査が受けられるかなどの情報を発信している『HIV検査相談マップ
(
https://www.hivkensa.com/ )』などの普及を、国や地方自治体が積極的に行うことが重要だと考えます。」
ギリアド・サイエンシズ株式会社の代表取締役社長であるルーク・ハーマンスは以下のように述べています。「今回の調査結果を受けて、HIV治療の現状と理解に乖離があることが明らかとなりました。ギリアドは今後もHIV感染症について啓発をしていくとともに、日本に約29,000名いるといわれる
3 HIV陽性者の治療やQOLを改善していくために全力を注いでまいります。」
本調査について
実施期間:2019年4月12日―4月16日
対象:全国の20代―50代の男女500名
※株式会社ネオマーケティングが運営する「iResearch」登録モニター(639万人(国内))から、無作為に抽出
※男女比 男性:232名、女性:268名
※年齢別 20~29歳:125名、30~39歳:125名、40~49歳:125名、50~59歳:125名
調査方法:インターネット調査
調査会社:株式会社ネオマーケティング
ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズ・インクは、医療ニーズがまだ十分に満たされない分野において、革新的な治療を創出、開発、製品化するバイオファーマ企業です。会社の使命は、生命を脅かす病を抱える世界中の患者さんのために医療を向上させることです。カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35か国以上で事業を行っています。ギリアド・サイエンシズに関する詳細は、www.gilead.com をご覧ください。
参考文献
1 Gueler A et al.: AIDS. 2017 Jan 28;31(3):427-436.
2 Marcus JL et al: J Acquir Immune Defic Syndr. 2016 Sep 1;73(1):39-46
3 エイズ予防情報ネット「平成29年12月31日現在のHIV感染者及びAIDS患者の国籍別、性別、感染経路別報告数の累計」(2018年3月)