東京都市大学(東京都世田谷区、学長:三木 千壽)人間科学部の早坂信哉教授らによる研究チームはこのたび、安全かつ健康に役立つ適切な入浴法を明らかにするため、一般市民から大量の情報を得る「シチズンサイエンス」(※1)形式の調査を開始した。期間は8月31日(金)までで、SNS(Twitter、Facebook)を用いて行われる。今後は、得られたデータから個々人に合わせた適切な入浴法をナビゲートするシステムを構築し、入浴事故死者ゼロを目指す。
日本における入浴に関連する事故死は、年間19,000人(交通事故死の約5倍)と推定され、その対策は喫緊の課題となっている。
事故の原因は、過度に高温な湯や長時間の入浴など、不適切な入浴であると考えられているが、入浴に関連するこれまでの研究は、実験室における少人数の被験者によるものが主で、一度に収集できるデータが少量であったため、研究の進展が遅いという課題があった。
このたび早坂信哉教授らは、全国の幅広い世代が手軽に参加できるSNS(Twitter、Facebook)を用いて、入浴法と入浴時の心身の変化に関する情報を大量に収集できる仕組みを作り、研究のスピード化を図ることとした。
今後は、得られたデータから個々人に合わせた適切な入浴法をナビゲートするシステムを構築し、入浴事故死者ゼロを目指す。
なお、本調査は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の未来社会創造事業に採択された研究(通称:「Yu-navi」プロジェクト、※2)の一環で、東海大学、株式会社博報堂、株式会社APCと協働して実施する。
■調査概要
【内 容】
一般市民から、温泉やお風呂に入浴した時の入浴法(温泉名・入浴場所、湯温、体調の変化など)と心身の変化についての情報を得る
【方 法】
温泉または銭湯・自宅などのお風呂に入浴後、
●Twitter 利用者:入浴法と心身の変化について匿名で投稿
(投稿には、#ゆなび温泉/#ゆなび風呂 と紐づける)
●Facebook 利用者:匿名性を確保するため、用意した回答フォームから投稿
*調査への参加方法は、下記URLを参照
https://www.facebook.com/Yu-navi-1638046112957901/
【期 間】
2018年8月1日(水)~31日(金)
(※1)シチズンサイエンス
科学的研究に、一般市民が参加する研究手法。
(※2)「Yu-navi」プロジェクト
・採択課題:世界一の安全・安心社会の実現―ヒューメインなサービスインダストリーの創出
・テーマ:自発・自律型エビデンスに基づくBathing Navigationの実現
・ウェブサイト:
https://hayasakaofuro.wixsite.com/bathnavi
(関連記事)
・人間科学部早坂信哉教授ら研究チームが、Twitterの発信情報を基に、温泉が心身に与える影響について調査を開始 -- 東京都市大学(2018.03.14)
https://www.u-presscenter.jp/2018/03/post-39042.html
・東京都市大学と東海大学がおんせん県職員3,911名を対象とした温泉大規模調査を実施 -- 11分以上の長風呂で「眠れる」と回答する傾向 「ぬるい湯」より「熱い湯」の方が「眠れる」可能性も?(2018.04.03)
https://www.u-presscenter.jp/2018/04/post-39173.html
・東京都市大学が産学連携で入浴事故死者ゼロを目指す「Yu-navi」プロジェクトを始動 -- ビッグデータを用いて、安全で健康や美容によい入浴方法を提案(2018.05.16)
https://www.u-presscenter.jp/2018/05/post-39346.html
▼本件に関する問い合わせ先
企画・広報室
住所:東京都世田谷区玉堤1-28-1
TEL:03-5707-0104
FAX:03-5707-2222
メール:toshidai-pr@tcu.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/