シリア危機:とがめられなき7年

2018年3月15日、シリア紛争勃発から7年。泥沼化する戦闘に国際社会がなす術なく手をこまねく間にも、紛争当事者とその同盟国は殺戮行為を続け、その罪が問われることは今もありません。これまで幾度となく伝えられていること、紛争による死者35万人、血は乾き、シリア国民の約半分が国内外で避難民となりました。



世界の医療団は今、ふたたび、私たち国際社会がとるべき責任について、国際社会に呼びかけます。
シリアにおける人道支援が速やかに再開されること、7年にもおよぶ戦争犯罪の終結に向けて国際社会が立ち上がること、紛争当事者が負うべき公平な処罰が下されること。

「この7年、攻撃あるいは武器のひとつとして、医療施設や医療者への攻撃が繰り返されてきました。病院を爆撃すること、それは爆撃を受けた市民が避難、あるいは治療を受けるべきはずの場所を攻撃することに他ならない。残されたシリアの人々の命をも掌握し、たとえ子どもであったとしてもそれら暴力からは逃れることはできない。過去3週間にわたり、東グータでは約1000人の人々が命を落とし、うち3分の1が子どもでした」世界の医療団フランス理事長フランソワーズ・シヴィニョンは述べています。

「この戦争では、多くの医療従事者が犠牲になりました。医療施設への爆撃のほとんどは、意図的であったと思われます」

これまで、1130万人のシリアの人々が難民となりました。第二次世界大戦以降では、最大数となる難民が医療を必要とし、過酷な状況下で命をつないでいます。国連安全保障理事会で幾度となく和平に向けた決議が採択されようとも、時間を置くことなくそれら決議は反故にされてきました。アスタナ合意で定められた緊張緩和地帯の創設も机上の空論で終わり、シリア情勢を巡る国連をはじめとした国際社会の調停機能不全があからさまに露呈する格好となりました。

この紛争を運命論で片付けることがあってはなりません。政治的解決が何においても最優先されること、また紛争当事者の武装解除を実現する国際的平和維持部隊の設立を、改めてここに要請します。

フランソワーズ・シヴィニョンは続けます。
「長期化する戦争の政治的解決を実現するには、外交政策による解決策を模索することが重要です。フランスは、ロシアに対しより厳しい経済制裁を科すほか、ボイコット運動などあらゆる手段を講じて圧力をかけることもできるでしょう」

紛争が始まってからというもの、シリア市民の連帯と相互扶助の精神によって、戦地シリアの市民社会の秩序が保たれてきました。国家政府と政府間組織、そして市民社会が一体となって、和解と平和に向けた取り組みを進めなければなりません。
止まない暴力の犠牲になった市民への治療と当地での医療活動を再開するために、確実な監視体制下での人道的停戦が速やかに履行されることを、また、紛争当事者がその罪が問われ、これまでの不処罰の連鎖を断ち切る取組みがなされることを、世界の医療団はこれまで以上に強く要請します。

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#シリア #Syrie #Syria

シリアが破壊される日まで傍観するわけにはいかない
シリアに残された負傷者を直ちに退避させよ!
紛争下の市民に人道支援を!
東京、パリ、ブリュッセル、アムステルダム、ミュンヘン、ストックホルム、アテネ から・・・



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