アナログ・デバイセズ、Dell EMC社と協力し、危険な状況下で活動する救助隊員の身体状況と安全をリアルタイムに監視するIoTソリューションを開発

このプレスリリースは、2016年10月25日(現地時間)に米国で発表されたプレスリリースの抄訳です。原文は、以下のURLでご覧になれます。
http://www.analog.com/en/about-adi/news-room/press-releases/2016/10-25-2016-analog-devices-and-dell-emc-collaborate.html

アナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)とDell EMC社(本社:米国マサチューセッツ州)は本日、救助隊員の身体状況と場所を追跡するIoT(Internet of Things)ソリューションの実証実験(Proof of Concept / POC)を行ったことを発表しました。このソリューションの目的は、特に厳しい環境下で緊急事態に対応する救助隊員の、安全と実効性を高めることにあります。全米防火協会によると、消防士の負傷件数は北米だけで年間6万件を超え、そのうち25%は無理のし過ぎや過労が原因です。

実証段階に入ったこのIoTソリューションは、建物の内外で各救助隊員の現在位置や生体信号を常時追跡します。隊員が着用するスマート・センサー搭載のベストは、各自の呼吸数、肺気量、心拍数など有意な身体指標をモニタし、ネットワーク接続されたブーツで場所と動きを追跡します。こうした指標を基に、外部からはわからない隊員の身体状況の異変を瞬時に察知したり、単独で行動する各隊員の動きを追尾することで、隊員はより健康、安全に、効果的な救助活動を行うことができます。ベストとブーツから得られた全ての関連データを、モバイル・ネットワーク経由で安全なプライベート・クラウドに転送します。これにより、指揮チームが現場、中央指令室などいずれの場所にいる場合でも、ポータル画面にダッシュボード形式で表示される各隊員のデータにアクセスできるようになります。隊員の身体状況のモニタリングによって得られたデータは、各自の安全を迅速に確保できるよう分析されます。複数回の出動に亘る生体信号履歴の分析を行うことで、隊員の健康を継続的に守ることができます。

このソリューションは、米インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)認証のテストベッド「INFINITE」を使用しています。INFINITEテストベッドは、産業IoTのイノベーション、知見、ビジネス・チャンスを、広範な業種で横断的に活用できるよう、Dell Technologies社がVodafone社およびコーク工科大学と協力して開発したものです。

Dell EMCリサーチ・ヨーロッパ社の責任者であるドナー・バックリー(Donagh Buckley)氏は、次のように述べています。「INFINITEは、グローバルレベルでIoTを定義しつつあるクラウド、ネットワーク、モバイル、ワイヤレス、エッジ・ゲートウェイ、センサー、および分析の主要な進化をサポートできるようあらゆる重要な技術や領域、プラットフォームを網羅しています。このテストベッドにより、新しいIoTソリューションを迅速、確実、安全に構築できるよう、当社とADIが緊密な協力関係を確立できたことを、大変喜ばしく思っています」

ADIのIoT戦略担当ディレクター、ジェイソン・リンチ(Jason Lynch)は次のように述べています。「このソリューションには、様々なテクノロジーが比類ない技術で組み込まれており、これにより、非常にクリティカルなアプリケーションにおいていかに高い精度と信頼性が求められているかを実証するものです。INFINITEテストベッドを利用することで、さまざまなデータ・ストリームの関連性をソフトウェア・アルゴリズムが発見し、隊員の身体状況や現在位置をリアルタイムに判断することで、安全に関わる重大な決断を迅速かつ確実に下せるよう支援します」

本ソリューションのプラットフォームは、さまざまな任務の特性に合わせ、今後さらに幅広いセンサー技術を統合できるよう設計されています。例えば、高精度慣性計測装置を統合すれば、GPSが使えない環境下でも自律航法が可能になります。ADIS16448 IMUをはじめとするアナログ・デバイセズの製品には、既存の救助隊員向けプラットフォームを補強する、キャリブレーション済みのセンサー一式(ジャイロスコープ、加速度センサー、地磁気メーター、圧力センサー)がすべて集積されているため、複雑かつ過酷な環境下でも既設インフラを必要としないナビゲーションが可能です。

このソリューションは、Hexoskin社の画期的なeテキスタイル・プラットフォームを搭載しています。ADIは今年初めに、Hexoskin社およびマイクロソフト社と共同して、アスリートとチームのパフォーマンスを管理できるユニークなウェアラブルIoTソリューションを開発することを発表しました。このIoTソリューションは、選手が着用するセンサー搭載のベストにより、各選手の動き、心拍数その他身体状況やパフォーマンスを左右しうる各種測定値などの情報を収集し、コーチやチーム・スタッフがモニタできるようにするものです。

ADIは、2016年10月25~27日にバルセロナで開催中のIoTソリューション・ワールド・コングレスで、本救助隊員向けソリューションのデモを実施し、Hexoskin社のベストおよびテストベッドとともに展示する予定です(ブースNo.211)。

【関連資料】
・詳細は、技術文書「Sensor Fusion Approach to Precision Location and Tracking for First Responders(救助隊員の高精度な位置特定と追跡に向けたセンサー・フュージョン・アプローチ)」をご覧ください。
http://www.analog.com/media/en/technical-documentation/technical-articles/Sensor-Fusion-Approach-to-Precision-Location-and-Tracking-for-First-Responders.pdf

アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズは、半導体製品とソリューションを提供しています。1965年に設立され、世界をリードする信号処理技術で「アナログとデジタル」「夢と現実」との懸け橋を担ってきました。「想像を超える可能性を」という新たなスローガンを掲げ、イノベーションを加速し、ブレークスルーを生むソリューションをお客様と共に切り拓いていきます。http://www.analog.com/jp

本件に関するお問合わせ先
アナログ・デバイセズ株式会社
広報代理 (株)プラップジャパン 担当:谷本、宮原

TEL:03-4580-9109 
E-mail:analogdevices.pr@ml.prap.co.jp

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この企業の情報

組織名
アナログ・デバイセズ株式会社
ホームページ
http://www.analog.com/jp/index.html
代表者
馬渡 修
資本金
45,400 万円
上場
海外市場
所在地
〒105-6891 東京都港区海岸1-16-1ニューピア竹芝サウスタワービル10F
連絡先
03-5402-8270

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