デロイト トーマツ、レガシーシステムを独自ツールで最先端に近代化するサービスを本格展開~都内に体験施設

金融業界などで使われているレガシーシステムのCOBOLをJavaに100%自動変換、メインフレーム上のデータベースの自動移行やマイクロサービス化まで、生成AIも活用し安全かつ効率よく実現。ビジネスプロセス変革や新規ビジネスに必要な、最先端の技術基盤を整備

デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役:神山友佑、以下「デロイト トーマツ」)は、レガシーシステム(企業で古くから使われているITシステム)のモダナイゼーション(近代化)を、独自のツールを用いて安全かつ効率よく実現するサービスを、2025年4月から本格展開します。このツールはレガシーシステムのプログラム言語のCOBOLを最新のJavaに自動変換した上で、当該システムを小さな独立したサービスの集合体に分割できる機能(マイクロサービス化)に特徴があります。さらにITシステムを安全かつ効率よく刷新することに留まらず、ビジネスプロセスの変革や新しいビジネスモデルの創出を支援するため、企業がデロイト トーマツの専門チームとのワークショップを通じて、このサービスを体感できる施設を、東京都千代田区に設けました。

■刷新が急務のレガシーシステム
レガシーシステムは、維持・運用保守の人材不足などからブラックボックス化し、デジタル・トランスフォーメーションへの支障になっており、経済産業省が「2025年の崖」*として、産業界にシステムの刷新を呼び掛けてきました。しかし、追加開発を重ねた現状把握の困難さや影響範囲の広さ、データ移行・テストの膨大さなどから、10年前後の時間と数百億円のコストをかけたにもかかわらず、クラウドへの単純移行のみに留まり、新たなビジネス上の価値を創出できないまま企業側が断念したケースもみられます。
特に、金融業界で多く使われているメインフレームは、2035年にかけて一部のメーカーで製造・販売が終わり、保守の終了も予定されており、利用企業では、使われているプログラム言語のCOBOLからの脱却が急務になっています。さらには、技術的な更新や表面的な改善だけでなく、システム全体の価値や機能性、柔軟性、効率性を大幅に向上させた上で、ビジネスプロセスの変革や新しいビジネスモデルの創出など「本当の意味でのモダナイゼーション」が、各企業にとってライバルとの競争に必達となっています。

■独自ツールの特徴
このサービスは、デロイト トーマツが加盟するグローバルネットワークのデロイトが米国で特許をもつ独自のツール「innoWake™」を使います。innoWake™は、グローバルでメインフレームの近代化の実績が100件以上あり、すべての案件でクラウドやオープンシステムへの移行が成功しています。次のような特徴をもち、安全かつ確実で効率の良い近代化を実現します。
  • 自動コード変換…メインフレームで稼働しているCOBOLを1行単位で、最新のJavaなどのオープン言語に1対1で自動変換。ソースコードの構造変更を極力少なくすることで、不良の発生リスクを抑え、低リスクと時間短縮を両立
  • 自動移行…メインフレーム上のデータベースを、オンプレミスまたはクラウド上の表形式のデータベースに自動移行
  • DBカッターとモノリスカッター…レガシーシステム脱却では従来、クラウド移行して言語をJavaへ単純変換するのみに留まることが一般的だが、innoWake™ではJava変換後、塊になっている業務処理のプログラムやデータベースを、独立したプログラムやコンポーネントに機械的に分解する、マイクロサービス化が可能。
  • 生成AI機能…レガシーシステムの分析のために平易な質問文で該当箇所の検索をしたり、処理内容を回答。プログラムやコンポーネントのソースコードに設計書が無い場合に設計書を自動生成、アセンブラプログラムをJavaに再実装する際には、要件定義と要求機能を導出して自動でコードを生成する。
■innoWake™によるモダナイゼーションの進め方
COBOLのロジックや、金融や保険など各業界特有のITシステム近代化のトレンド、ビジネスプロセス改善など専門的な知見に精通したメンバーで、プロジェクトごとに専門チームを組み、各企業とともに以下のフローで進めます。
  1. メインフレームのソースコード処理を独自ツールで分析し、モジュール間の依存関係を可視化。これをもとに、COBOLおよび業界の知見に精通した専門家が、企業側の開発ガイドラインにあわせてシステム上の意味や重要性、難易度を判断して優先度をつけてマッピングし、企業側とともに計画の範囲やゴールを決める。
  2. マッピングをもとに、独自ツールをつかってCOBOLのコードをJavaに自動変換。人手による作業は、バッチ処理などで性能のチューニングが必要な場合や、複数の異なるデータ形式の統合が必要な場合などに数を減らして、開発リスクを最小限に抑える。
  3. プログラムの機能分割やデータベースの分割箇所を、専門チームのメンバーが過去の経験や知見に基づいて決定し、独自ツールのモノリスカッターやDBカッターで分割してマイクロサービス化。分割後の各コンポーネントに対しては、生成AIで要件定義の書き起こしからコード生成、ドキュメント生成を実行する。これによりレガシーシステムでは実現できなかったビジネスプロセスの変革が可能になり、市場動向やニーズ対応可能な「本当の意味のモダナイゼーション」を実現します。

■体験施設「Application Modernization Studio Tokyo」
デロイト トーマツはこのたび、企業のIT企画部門やDX推進部門の役員・マネジメント層が、レガシーシステムのモダナイゼーションの進め方を体感できる「Application Modernization Studio Tokyo」を、東京都千代田区に開設しました。メインフレームからクラウドまで幅広い知識をもった専門チームが、各企業のモダナイゼーションプロジェクトの前に、企業側と現状把握や課題解決に向けた道筋をともに考えるワークショップを実施したり、メインフレームの分析や自動コード変換、DBカッター、モノリスカッターなどを活用する安全かつ効率の良い手法のデモンストレーションを提供したりします。また、各企業ごと、もしくは業界に共通する課題解決に向けたセミナーも開催していきます。
なお、東京の「Application Modernization Studio」は、世界のDeloiiteで5番目の施設となり、AI導入・活用に関する共創型施設「AI Experience Center」と製造業のイノベーション施設「The Smart Factory by Deloitte @ Tokyo」と同じスペースを使います。

【施設概要】
名称:Application Modernization Studio Tokyo
所在地:東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル8F デロイト トーマツ グループ合同会社内
開設日:2025年4月1日

*経済産業省:DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html
本件に関するお問合わせ先
デロイト トーマツ グループ 広報担当 西原、菊池
Tel: 03-6213-3210 Email: press-release@tohmatsu.co.jp

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この企業の情報

組織名
デロイト トーマツ グループ
ホームページ
https://www2.deloitte.com/jp/ja.html
代表者
木村 研一
資本金
100,000 万円
上場
非上場
所在地
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-3丸の内二重橋ビルディング
連絡先
03-6213-3210

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