デロイト トーマツ、「Jリーグ マネジメントカップ2023」を発表。J1の1位は売上高100億円突破の浦和

デロイト トーマツ グループ

Jリーグ所属の全クラブをビジネスマネジメント面からランキング。J2はジュビロ磐田が初の1位、J3は鹿児島ユナイテッドFCが2シーズンぶり3度目の1位!

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:木村研一、以下「デロイト トーマツ」)のスポーツビジネスグループは、日本プロサッカーリーグ(以下「Jリーグ」)に所属するJ1、J2、J3の全クラブをビジネスマネジメントの側面から分析した、「Jリーグ マネジメントカップ 2023」を発表します。

今回のランキングにおいて、J1の1位は浦和レッズ、2位は川崎フロンターレ、3位はヴィッセル神戸、J2の1位はジュビロ磐田、2位はヴァンフォーレ甲府、3位は清水エスパルス、J3の1位は鹿児島ユナイテッドFC、2位は松本山雅FC、3位はFC今治となりました。

2023年はJリーグが開幕してから30周年の節目のシーズンで、コロナ禍による入場制限がなくなり全席声出し応援が可能となりました。平均入場者数はコロナ禍前の2019年シーズンに迫る記録となり、売上高もJ1~J3の全ディビジョンで、2019年シーズンを上回る水準でした。
 
「Jリーグ マネジメントカップ」はスポーツクラブのマネジメントにおいて、試合に勝つための「フィールドマネジメント(以下「FM」)」と同様に重要な、ビジネスとして収益を上げ事業拡大をするための「ビジネスマネジメント(以下「BM」)」に焦点を当てています。スポーツビジネスの一層の発展に向けて事業や経営といった観点からの関心と理解を広げることを目的にデロイト トーマツがまとめて毎年発表しており、今回で10回目となります。2024年7月にJリーグから公表された60クラブの2023年の財務情報など公開情報をもとに、BMにおいて重要なテーマである「マーケティング」、「経営効率」、「経営戦略」、「財務状況」の4つの視点で計12のKPIから分析しました。また、ランキングはそれぞれのKPIをJ1、J2、J3のカテゴリーごとに算出しています。
 
「Jリーグ マネジメントカップ2023」の詳細については特設ページをご確認ください。
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/consumer-and-industrial-products/articles/sb/j-league-management-cup.html
 
■J1:浦和レッズが4シーズンぶり5回目の1位!
「Jリーグマネジメントカップ2023」J1の1位は浦和レッズ(以下「浦和」)となりました。浦和は経営戦略分野、財務状況分野で1位、マーケティング分野で2位、経営効率分野で5位タイとなり、2位に18ポイントの差をつけました。
平均入場者数が全ディビジョンでトップとなったことや賞金や移籍金が上乗せされたことに加えて、コロナ禍から継続的に取り組んできた地元企業との関係構築が実を結びスポンサー収入は約42億円とJクラブ最大規模となりました。売上高はクラブ史上初Jリーグで2クラブ目となる100億円を達成しました。Jリーグが掲げた「100億円クラブ」がひとつ増えたことは、クラブだけでなくリーグ全体に対するインパクトという観点からも、その意義は大きいといえます。
 
■J2:BMとFMのバランス経営でジュビロ磐田が初の1位!

J2はジュビロ磐田(以下「磐田」)が初の1位となりました。磐田はマーケティング分野、経営戦略分野、財務状況分野で2位、経営効率分野で5位タイと全分野で好成績を収めました。KPI全12項目のうち、7項目で5位以内に入るなど、安定して高い水準を記録し2位に17ポイントの差をつけています。
2023年シーズンは、降格1年目でありながら平均入場者数やスポンサー収入を着実に伸ばし売上高成長率は31.6%とBM面で大きな成果を上げました。昨年までの債務超過も解消して財務体質も大きく改善しています。FM面でも1年でのJ1昇格を勝ち取りました。2023年に就任した新社長は、元ラグビー選手というこれまでにはない異例の経歴を持ちます。初年度から手腕を発揮しており、今後の中長期的なクラブ経営への取り組みにも注目が集まります。

■J3:J2昇格の鹿児島ユナイテッドFCが2シーズンぶり3度目の1位!
J3の1位は鹿児島ユナイテッドFC(以下「鹿児島」)となりました。鹿児島はマーケティング分野で2位、経営効率分野で7位タイ、経営戦略分野で1位、財務状況分野で5位となり、2年ぶりに1位となりました。FM面でのJ2昇格という好材料を追い風に、平均入場者数を2割以上増加させ2位となり、入場料収入も増加しています。また、これまでの地道な地域密着活動の成果として、SNSのフォロワー数が約10%、物販収入も約20%伸びています。さらに、鹿児島は2023年シーズンにおいて、既存株主16者と新規株主3者による第三者割当増資を行い、財務体質の強化も実現しました。今後J2に定着し、さらにはJ1昇格を目指し地域のシンボルとして特別な存在になっていくためには、BM面ではスタジアム構想の推進が重要となりますが、集客面や財務面でそのための土台を構築しています。
 
■ランキングの算出方法
マーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況に対して、デロイト トーマツが独自のKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)に基づいて項目別にランク付けを行い、そのランキングに応じたビジネスマネジメントポイントを付与していきます。各KPIは以下の通りです。
 マーケティング:平均入場者数、スタジアム集客率、客単価
 経営効率:勝点1あたりチーム人件費、勝点1あたり入場料収入
 経営戦略:売上高・チーム人件費率、SNSフォロワー数、SNSフォロワー数増減率、グッズ関連利益額
 財務状況:売上高、売上高成長率、自己資本比率

上記KPIに基づいてディビジョン別にランキングに応じたポイントを付与(J1の1位は18ポイント、J2の 1位は22ポイント、J3の1位は20ポイントで、順位が1つ下がるごとに1ポイント減らす)
最終的に4分野の累計ポイントによってランキングする
BMポイントが同率の場合、マーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況の順で順位が上のクラブを上位クラブとする
 
■デロイト トーマツのスポーツビジネスグループ(SBG)について
デロイト トーマツは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループであり、財務会計、戦略、マーケティング・業務改革など、多様な分野のプロフェッショナル約2万人が「Making an impact that matters」をパーパスとして標榜し、クライアント・社会・メンバーに最も価値あることをもたらすために日々挑戦を続けています。SBGでは、スポーツを核とした地域活性化モデルの構築や、クラブやリーグ、協会等競技団体の経営基盤の強化から観客・ファンの獲得、収益を最大化する商品サービスの開発、スタジアムの建設・運営管理など様々な課題解決を行うなど、日本におけるスポーツビジネス領域での産業基盤の強化に向けた取り組みを推進しています。
www.deloitte.com/jp/sports-business

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