株式会社知のヒキダシとの共同研究講座を設置「次世代集中治療講座Department of Next-gen ICU」

横浜市立大学

〜フィジカルとデジタルの融合が創る未来の集中治療〜

 横浜市立大学と株式会社知のヒキダシ(本社:愛知県名古屋市東区、代表:小森 拓)は、2024年5月8日に「次世代集中治療講座 Department of Next-gen ICU」を設置しました。本講座では、人間の思考や意思決定、さらにはセンスを模倣するデジタルクローンの医療サービスへの活用を目指した共同研究を行います。横浜市立大学附属病院集中治療室(ICU)にて、医師・看護師・医療技師・栄養士を模倣する医療系デジタルクローンを自動生成し、その行動を既存の診療支援システムと連動させる検証運用を実施します。目的は、入院患者のサマリー(入院から退院までの記録)の生成や、医療スタッフに向けて適切にリアルタイムで意思疎通を図ることができる医療系デジタルクローンの開発です。また、デジタルクローンによる検証で得られる成果は、ICUにおける治療のノウハウを集めた知的資産として、遠隔医療や救急医療への技術移転も視野に入れた開発を進めていきます。さらに、知のヒキダシが既に特別養護老人ホームに導入している介護系デジタルクローンと、共同研究講座で開発する医療系デジタルクローンを合わせた活用により、治療から介護までのシームレスな医療・介護サービスを目指します。

■共同研究講座概要
講座名称:次世代集中治療講座Department of Next-gen ICU
設置期間:2024年5月8日~2029年3月31日
研究代表者:横浜市立大学附属病院集中治療部 准教授 髙木 俊介
共同研究企業:株式会社知のヒキダシ
研究参加機関:社会福祉法人あいち(特別養護老人ホーム メリーホーム大喜、メリーホーム幸田)

 
【横浜市立大学附属病院集中治療部 髙木俊介准教授のコメント】
この度、株式会社知のヒキダシと共同して「次世代集中治療講座」を設置できることを嬉しく思います。集中治療の現場では多職種が協力してカンファレンスを実施し、各専門家の知恵を集約してストーリーを作り、患者さんのケアにあたっています。各患者さんのストーリーを収集し、具現化していくことで、多職種が不足している施設においてもバーチャルに多職種の知恵を再現できることを期待しています。この取り組みが、次世代の集中治療や医療の形を作っていくことになると考えています。
 

 
【株式会社知のヒキダシ 代表取締役 小森拓氏のコメント】
この度、横浜市立大学と共同して「次世代集中治療講座」を設置できることを嬉しく思います。共同研究事業では、医療や介護の現場への、新しいAI技術の開発と導入を目指します。ICUにて医師、看護師、栄養士などの多職種連携プレーを、AI技術によって生み出されるもう一人のスタッフ(デジタルクローン)が寄り添って支援をするような次世代のICUを目指します。そしてこのデジタルクローンは、急性期の医療から回復期のリハビリ、在宅や介護施設での生活介護などあらゆるフェーズへの応用が可能です。この取り組みが医療・介護の明るい未来への扉を開ける第一歩と考えております。
この度の共同研究を機に、AI技術を医療、福祉に導入することで、医療や介護の質を向上させる仕組みの実用化に取り組んでまいります。

参考
■株式会社知のヒキダシについて
 医療、看護及び介護に係る各種コンサルティング業務を行っております。将来的に人手不足が加速することが必至の業界において、省力化に向けた情報ネットワークシステム等を提案します。

■社会福祉法人あいちについて
 愛知県において特別養護老人ホームを中心に、高齢者グループホーム、訪問介護事業など主に高齢福祉事業を展開しています。福祉事業の「質」が厳しく問われる昨今、人材の育成と確保に日々知恵を絞っております。医療の分野でも介護の分野でも「多職種連携」が不可欠です。これを効率的に行えるデジタルクローンの実用化に期待しております。医療機関をベースにした共同研究事業のスキームを「介護」に応用すべく、研究のフィールドを提供しています。
 

 

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