アナログ写真を文化遺産として未来に伝えるための講演会 NCARレクチャー002「アナログ写真の発展と文化遺産としての写真の保存」
~2024年10月26日(土)13:30〜16:15京都国立近代美術館にて開催~
国立アートリサーチセンター(略称:NCAR、センター長:片岡真実)は、「NCARレクチャー002『アナログ写真の発展と文化遺産としての写真の保存』」を、2024年10月26日(土)に京都国立近代美術館講堂にて開催します。アナログ写真は19世紀に発明されて以降、ダゲレオタイプ、コロジオン湿板、鶏卵紙、ゼラチンシルバープリントなど、多くの技法が考案され、歴史記録、芸術表現、その他さまざまな用途で用いられてきました。しかしこれらは非常に脆弱な材質から成るため、適切な保存・管理が必要です。加えて、現代における写真はデジタル画像が主流となり、アナログ写真を手にする機会が減少しているため、材質や構造などの特性に関する情報はますます貴重なものになっています。
本講演会では、アナログ写真を文化遺産として後世に伝えるため、日仏の写真保存修復専門家をお招きして、写真の発展、そして保存と維持管理についてご講演いただきます。
NCARは「アートをつなげる、深める、拡げる」をミッションに、情報収集と国内外への発信、コレクションの活用促進、人的ネットワークの構築、ラーニングの拡充、アーティストの支援など、わが国の美術館活動全体の充実に寄与する活動に引き続き取り組んでいきます。
シンポジウム概要
タイトル | NCARレクチャー002「アナログ写真の発展と文化遺産としての写真の保存」 |
開催日時 | 2024年10月26日(土)13:30〜16:15 |
会場 | 京都国立近代美術館 1階 講堂(京都市左京区岡崎円勝寺町26-1) |
内容 (予定) |
■開会挨拶、趣旨説明 ■講演1:白岩 洋子 「進化する写真-その技法と表現を追う」 日本における写真技法発展の歴史を概観し、アナログ写真の文化的価値と後世に残す意義を伝える ■講演2:ゲノラ・フュリック 「文化遺産としての写真の保存と維持管理」 *逐次通訳あり アナログ写真の材質・構造とそれに対する保存技術について、フランスの豊富な 実例をもとに解説する ■閉会挨拶 |
参加定員 | 事前申込制 80名先着順 |
参加費 | 無料 |
申込方法 | https://forms.office.com/r/ycC1MmiaE4 よりお申込みください。申込締切:10月18日(金)23:59まで(但し先着順) ※取材をご希望の方は末尾に記載の広報事務局までご連絡ください。 |
主催 | 国立アートリサーチセンター 本講演会はOKETA COLLECTIONのご支援、および公益財団法人文化財保護・芸術研究助成財団の助成を受けて開催します。 |
お問い合わせ先 | 独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター 作品活用促進グループ E-mail: collections@artmuseums.go.jp |
講演者プロフィール
美術品修復に興味を持ち、再び渡英。
2004年ロンドン芸術大学キャンバウェル・カレッジ・オブ・アーツにてペーパー・コンサヴェーションのディプロマを取得。
帰国後は株式会社絵画保存研究所に勤務し、2010年に白岩修復工房を開業。紙作品及び写真作品の修復を専門として行う。
Bertrand Lavédrine, “Photograph of the Past - Process and Preservation”『写真技法と保存の知識』(青幻舎、2017年) の翻訳を手がける。
後進の育成にも力を入れており、レンヌ第2大学では、保存修復全般に関する講義を定期的に行う。フランス保存修復専門家連盟(Fédération Française des Professionnels de la Conservation-Restauration)の地域代表など、保存修復に関する議論にも積極的に参加している。