PwCコンサルティング、「SDV(Software Defined Vehicle)」に関する総合的なサービスの提供を開始
PwCコンサルティング合同会社
PwCコンサルティング、「SDV(Software Defined Vehicle)」に関する
総合的なサービスの提供を開始
ソフトウェア事業企画からSDV開発プロセス構築まで、SDVの課題を解決する専門組織を発足
PwCコンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役CEO:安井 正樹、以下「PwCコンサルティング」)は本日から、SDV(Software Defined Vehicle)エコシステムの実現に取り組む企業に対して、ソフトウェア事業企画から、SDV開発、販売後のソフトウェアアップデート、車両外サービスなど高度かつ多岐にわたる課題の解決を支援する総合的なサービスの提供を開始します。また、これに合わせて同日、複数部門から専門人材を集めた横断組織「SDVイニシアチブ」を立ち上げました。
■背景
SDVは、各種車両機能がソフトウェアによって定義されており、ソフトウェア更新により機能の改善や追加が可能な次世代の自動車です。
近年、社会やユーザーのニーズの変化に伴い、自動運転車や電動車の実現、モビリティの継続的な価値向上のために、SDV領域における官民の取り組みが加速しています。2024年5月に経済産業省と国土交通省が策定した「モビリティDX戦略」においても重要領域の一つとして特定されており、2030年にSDVのグローバル販売台数における「日系シェア3割」(約1,100万台~1,200万台)の実現が目標として掲げられています(※1)。
SDVの普及に伴い、車両に適用されるソフトウェアの総量や販売後に市場で実施されるソフトウェアアップデートの頻度が増加するほか、車両に占めるソフトウェア価値やその開発コストの高まりも見込まれます。これまでハードウェア主体の開発や収益モデルで拡大してきた自動車業界にとって、ビジネスモデルの変革が必要です。
PwCコンサルティングは、SDVとは自動車の車両にとどまるものではなく、ソフトウェアを基軸に車両の内と外をつなぎ、機能を更新し続けることで、ユーザーに新たな価値および体験を提供し続けるための基盤(エコシステム)であると捉えています(※2)。SDVエコシステムの実現に向けた課題は新たなビジネスモデル構築から、ソフトウェア・ハードウェア開発、ITインフラ・クラウド、サイバーセキュリティ、半導体など多岐にわたります。また、多様なステークホルダーと協調し、全社的かつ業界横断的な視座を持つことが不可欠となります。
このような背景から、PwCコンサルティングはこのたび、PwC Japanグループ内の複数の部門から集めた専門人材約40人で構成する横断組織「SDVイニシアチブ」を立ち上げ、本領域でビジネスに取り組むクライアントをワンストップかつスピーディーに支援できる体制を整えました。
<PwCコンサルティングが考えるSDVの定義と全体像>
■サービス概要
SDVに特に必要な①ソフトウェアアップデート/R&D、②ハードウェアR&D、③ソフトウェアビジネスモデル、④ITインフラ/クラウド、⑤サイバーセキュリティ、⑥半導体の6つを主要テーマとし、それぞれについて包括的に支援します。
①ソフトウェアアップデート/R&D
ソフトウェアアップデートによって機能を更新し続けることで、ユーザーに新たな価値と体験を提供するSDVにとって肝要となる、開発のシフトレフトやDevOpsの実現に向けたソフトウェア更新の体制および仕組みの構築や、ソフトウェアによる新たな価値創出を包括的に支援します。
②ハードウェアR&D
ソフトウェアアップデートを行って価値向上を図るSDVの進展に伴い、ハードウェアにおけるR&D業務(研究・開発・設計業務など)のあり方も変化しており、その中で生じる新たな課題の解決に向けて包括的に支援します。
③ソフトウェアビジネスモデル
車両におけるソフトウェア価値の比重が高まり、SDV開発が進む現在の自動車業界の中で、ソフトウェアを基軸にしたビジネスにおける調査の実行およびそれらに基づくビジネスモデル構築や施策の策定を支援します。
④ITインフラ/クラウド
SDVの開発に取り組む各自動車OEM/サプライヤーに対して、クラウドとアジャイルの活用をキーワードにしたDX支援を行うことで、新たな価値創造に貢献します。
⑤サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティはエコシステム全体を支える重要なテーマです。SDVやソフトウェア化により、デジタル技術で制御される車両における脅威や脆弱性、セキュリティインシデントが発生した際に生じるビジネス上の脅威に備えるための体制の構築など、車両の内から外までを一貫して支援します。
⑥半導体
半導体は日常生活のあらゆるモノやサービスを支える上で不可欠な存在です。SDVレベルを高めるためにも、高性能な高速処理を可能とする半導体や、サーバー側のAIを支える半導体などが求められています。SDVとしてあるべき半導体の姿を定義し、半導体メーカーからTier1、OEM、モビリティサービス事業者までを視野に入れたデジタルプラットフォーム構築など、製造から販売までを含め幅広く支援します。
詳細は、SDVイニシアチブのホームページ(https://www.pwc.com/jp/ja/industries/auto/sdv.html)を参照ください。
SDVイニシアチブ リーダー
PwCコンサルティング合同会社 ディレクター 渡邉 伸一郎のコメント
視点によって見え方の異なるSDVの領域において課題を解決するポイントは、SDVを基盤(エコシステム)として俯瞰した上で、多様なステークホルダーを巻き込みながら対応していくことだと考えています。すでに自動車メーカーのみならず多数のクライアントからSDVに関連するさまざまな相談を受けており、業界全体でSDVに基づく新たなビジネスモデル構築の動きや変革が加速していることを実感しています。
このたび設立する横断組織の強みは、これまで高い評価を得てきたPwCコンサルティングにおけるSDV関連のソリューションを連携させることで、SDVエコシステムの実現に向けた多様な課題に対応し、戦略の策定から施策の実行までワンストップで支援できることにあります。約40名でのスタートとなりますが、今後の目標としては3年間で陣容を3倍まで拡大させ、クライアントの課題解決をより強くサポートできるよう取り組んでまいります。
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/jido_soko/mobilitydxsenryaku3.pdf
※2:コラム「SDV(Software Defined Vehicle)とは何か。クルマだけではないSDVの世界を定義する」
https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/column/definition-of-sdv.html
PwCコンサルティング合同会社について:https://www.pwc.com/jp/consulting
PwCコンサルティング合同会社は、経営戦略の策定から実行まで総合的なコンサルティングサービスを提供しています。PwCグローバルネットワークと連携しながら、クライアントが直面する複雑で困難な経営課題の解決に取り組み、グローバル市場で競争力を高めることを支援します。
PwC Japanグループについて:https://www.pwc.com/jp
PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。
複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約12,700人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。
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