【東京農業大学】研究成果「生分解性プラスチックが湛水条件下の温室効果ガス放出と水稲生育に及ぼす影響」| 農芸化学科 土壌肥料学研究室
生分解性プラスチックは畑土壌で温室効果ガス放出を加速化しコマツナ生育を阻害することが先行研究で認められていましたが、本研究では畑に隣接する水田から採取した土壌に同種の生分解性プラスチックを添加し、ポット試験で水稲を栽培して、温室効果ガス、メタンの放出と水稲生育に及ぼす影響を調べました。
主な研究成果
- 2種類の生分解性プラスチックの添加は無添加と比較してメタン放出に影響はなかった。
- 水稲生育や収量にも影響を及ぼさないことが示された。
- プラスチック添加後、直ちに湛水しても2週間畑状態後に湛水しても結果は変わらなかった。
また今回の研究成果は、Springer Nature社のオンライン科学誌Biology and Fertility of Soils(Impact Factor=5.1)に掲載されました(2024年7月1日)。
論文名:Effect of biodegradable plastics on greenhouse gas emission and paddy rice growth under flooding conditions
著者名:Kazuyuki Inubushi · Iori Sahara · Taku Kato · Hiroyuki Oshima
URL:https://doi.org/10.1007/s00374-024-01838-5
本研究では、地域環境科学部 教授の中村 貴彦、准教授トウ ナロンおよび千葉大学大学院 園芸学研究院の八島 末和先生にガス分析でご協力頂きました。