国立アートリサーチセンター 「美術館に関する意識調査」2023年度調査結果を公開
関東・関西の20-70代 コロナ禍前と比べた美術館来館頻度「減った」4割、「増えた」は20代で3割弱、60-70代で1割未満と世代間で顕著な差
国立アートリサーチセンター(略称:NCAR、センター長:片岡真実)は、「美術館に関する意識調査」の2023年度および過去年度の調査結果の抜粋を、2024年6月6日(木)より公式ウェブサイトで公開します。本調査は、独立行政法人国⽴美術館が美術館活動の向上に役立てるために2015年以来実施しているインターネット調査です。関東と関西の2エリアで20代~70代を対象に、美術館への来館頻度や情報認知経路、導入した方が良いと思う施設・サービスなどの回答を集計しています。
美術館関係者をはじめ広く活用していただけるよう、調査結果の主な項目を公開します。
URL
https://ncar.artmuseums.go.jp/reports/museumsandsociety/awarenesssurveys/themedreports/post2024-1202.html
https://ncar.artmuseums.go.jp/reports/museumsandsociety/awarenesssurveys/themedreports/post2024-1214.html
■2023年度調査結果の一例
- コロナ禍前と比べた美術館への来館頻度は、「変わらない」と「コロナ禍が始まる前(2019年頃)より減った」がいずれも約4割。「コロナ禍が始まる前(2019年頃)より増えた」は約1割にとどまる
- 年代別でみると、60-70代は来館頻度が「減った」と回答した人が5割強、「増えた」は1割に 満たない。一方で20代は「増えた」が3割弱と、他の年代と比べて顕著に高い結果に。
※関東エリア本調査サンプル1,000と関西エリア本調査サンプル1,000を合算して割合を算出
- 「コロナ禍が始まる前(2019年頃)より減った」理由は、「コロナ禍で外出や人混みを避けるようになったから」が約7割。コロナ禍に外出自粛が生活様式として浸透していた事がうかがわれる。
※「コロナ禍が始まる前(2019年頃)より減った」と回答した関東エリア392サンプルと関西エリア420サンプルを合算して割合を算出
■調査エリア:関東1都3県(東京、千葉、神奈川、埼玉)
関西2府4県(滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山)
■調査対象:20~79歳男女(各エリア スクリーニング調査:8,000サンプル、本調査:1,000サンプル)
■調査期間(関東・関西共通)
・スクリーニング:2023年11月2日(木)~11月6日(月)
・本調査:2023年11月9日(木)~11月13日(月)
※本調査データを引用・転載する場合には、出典を明記下さい。
調査データを編集・加工等して利用する場合には、その旨も明記下さい。
出版物への引用・転載、または特定の商品・サービスの宣伝・販促を目的とした利用については
事前に、国立アートリサーチセンター(social-c@artmuseums.go.jp)までご連絡ください。
国立アートリサーチセンターの事業について
◆NCAR設立記念シンポジウム「ナショナル・アートミュージアムのいま」およびNCAR国際シンポジウム「美術館とリサーチ」ではアジア・欧米・日本の美術館長らやリサーチの専門家らが集い各国・地域のユニークな取り組みを紹介しつつ、持続的な運営に向けた課題と展望を議論
◆全国各地の美術館において、開催館のコレクションと国立美術館のコレクションとを組み合わせた展示を実現する「コレクション・ダイアローグ」、「コレクション・プラス」事業を募集
◆近現代作品の保存修復の最前線を伝える専門家向けワークショップと、ジャクソン・ポロックの絵画修復を例とした一般向けレクチャーを開催
◆日本の美術館の収蔵作品の総合データベースSHŪZŌの拡充、日本の作家に関する総合事典「日本アーティスト事典」を日・英バイリンガルで公開
◆日本の現代美術の国際的なアートシーンにおける存在感向上を目指す「アーティストの国際発信支援プログラム」の実施
◆キュレーターの国際的ネットワーク構築のため、国内から公募した専門家によるスタディ・ツアーを、韓国、北米で実施
◆アートと健康やウェルビーイングとの関係についての研究や取り組み事例を伝えるフォーラム「ミュージアムで幸せになる」の開催および「ソーシャルストーリー」、「合理的配慮のハンドブック」の発行
今後もNCARでは、日本におけるアートの振興を推進する拠点として、さらなる新たな取り組みを展開していきます。