【ニュースレター】「ヤマハのコピペ」公式解説作成までの道のり
~エンタメ系企業出身社員の斬新なアイデアを、風通しの良い社風が後押し~
幅広い支持を受け、間もなく30万回再生
「やってみて感じたのは、2つの会社の大らかな風土です。もちろん史実の間違いなどは指摘を受けましたが、ダメ元で仕込んだネタが社内確認であっさり承認されたり(笑)。私自身もエンタメ系会社からの転職ですが、この動画がリクルートなどにも好影響を与えたら嬉しいですね」
通称「ヤマハのコピペ」――。YAMAHAブランドを共に使用するヤマハ(株)とヤマハ発動機(株)の事業拡大の歩みを、おもしろおかしくつづった全336字の短文(作者不詳)です。20年ほど前、ネットユーザーによって巨大掲示板に書き込まれたこのテキストは、そのユニークなストーリーから大きな反響を受け、コピー&ペーストが繰り返されることでいまなおSNS等での拡散が続いています。
冒頭のコメントは、当社デジタル戦略部の込宮正宏さんによるもの。込宮さんは、当社が昨年、ジャパンモビリティショー2023の開幕に合わせて公開した動画 『ゆっくり解説 ヤマハのコピペは本当!? 衝撃の歴史解説(https://www.youtube.com/watch?v=T-zKPZrJd5Q&t=458s)』(外部)の仕掛人です。同動画は11分超の長尺でありながら幅広い支持を受け、すでに30万回の再生に到達しようとしています。
しっかり検討し「大らかに判断する」社風
きっかけは、当社が出展したモビリティショーのヤマハブースに、ヤマハ(株)から出展協力を受けたことでした。2つのYAMAHAを結び付け、年齢や性別などに関係なくたくさんの人びととコミュニケーションできるコンテンツを模索していたところ、「思いついたのが大学生の頃から認知していたヤマハのコピペでした。その当事者が、公式の見解として真偽を明らかにしたら面白いだろうという発想です」(込宮さん)
さらにその演出には、小中高生にも親しみのある『ゆっくり解説』を活用。「こちらについては権利関係をクリアにするために、想定以上にてこずりました。企業が使用するからにはグレーな部分は残せませんので、一つ一つ打診し、説明を重ね、許可をいただいていきました」
制作のプロセスでは、両社のブランド管理に関わる部門に協力を受け、記述の真偽の検証・確認を繰り返して台本を作成。結果として「間違っている部分はあるものの、だいたい合っていたと言っていいでしょう」と込宮さん。史実と異なる部分には正しい情報を加えてストーリーを構成していきましたが、そうした作業の一部始終は秘密裏に進められ、込宮さんの職場の皆さんも一部の人しか知らなかったそうです。
「中途で入社して3年。この仕事を通して私自身、ヤマハ発動機の魅力を感じることができました。さすがにこれはNGかも……ということでも、きちんと検討がなされた上で、大らかな判断が出る。こういう社風だからこそ、コピペで語られてきたような発展をしたんだろうという実感を持つことができました」と話してくれました。
■【ゆっくり解説】 ヤマハのコピペは本当!? 衝撃の歴史を解説(外部サイト)
https://www.youtube.com/watch?v=T-zKPZrJd5Q&t=458s
■広報担当者より
エンタメ業界から異色の転職で当社に入社した込宮さんは、その動機について「モビリティ会社の新規事業には、自分が持っているエンタメの知見が役に立つと考えたから」とさらり。もともと楽しい移動が持ち味の当社。込宮さんのようなユニークな人材が、乗り物をもっと楽しくしてくれそうです!