デロイト トーマツ、熊本市にグループ横断の「熊本半導体ビジネス室」開設へ
ファイナンスやリスク管理、人材育成、DX化などの観点で、企業の業務推進やイノベーションを、グループの知見を結集して支援。九州・熊本の産・官・学・金融との連携も推進
デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:木村研一、以下「デロイト トーマツ」)は、半導体企業の集積が進む熊本県に2024年3月、「熊本半導体ビジネス室」を開設します。熊本市中央区に拠点を置き、九州・熊本の経済と地域社会の持続的発展に貢献していきます。「熊本半導体ビジネス室」は、デロイト トーマツのグループ横断の組織であり、運営にあたっては、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社が連携します。
当初は、ファイナンスやリスク管理、人材育成、DX化などの観点から地域の半導体産業および関連分野の企業の業務推進およびイノベーション支援や、海外や国内からの進出企業に対するニーズ毎の助言や実行支援を行います。「熊本半導体ビジネス室」が最前線で業務の中核を担いながら、案件毎にグループ内のコンサルタントやアナリスト、エンジニア、データサイエンティスト、サイバーセキュリティの専門家などと連携するモデルを構築します。
さらに、デロイト トーマツの他法人や、海外のデロイトネットワークのテクノロジー・メディア・通信産業(TMT Industry)を始めとする、インダストリーごとの知見を組み合わせたサービスも展開していく予定です。
開設後は、地元スタッフの採用も検討しながら体制整備を進めます。
また、半導体産業の成長と、DX化など地域の持続的発展を共に推進するには、産・官・学・金融が連携した取り組みが不可欠であるため、地元自治体や公共機関、教育機関といった地域のステークホルダーの方々と連携した活動も、「熊本半導体ビジネス室」を核に推進していきます。
■半導体産業と九州・熊本の現状
世界の半導体市場は将来に向けて旺盛な需要に支えられ、2024年は生成AIの需要拡大やビジネスの発展に伴い、前年比13.1%の拡大が予測されています*1。また、半導体産業はグローバルでの供給体制が構築されることから、各国の政治情勢や地政学リスクの影響を受け易く、比較的リスクが低いとみられる日本の相対的優位性が高まっており、九州・熊本へは世界から投資が集まっています。企業の主な設備投資計画は2023年7月にはのべ65件、計2兆800億円に及び*2、九州で一体となった経済活動や地域振興策が進められています。
半導体産業および関連産業の成長に合わせた波及効果として、①スマートシティ・DX化構想、②自動車など半導体を使う側の産業発展、③災害に強い盤石なインフラ整備、④国際的な街づくり、⑤安定的なエネルギー供給、⑥人材育成など、各種産業に加えて公共活動にまで変化が期待されています。
*1出典:世界半導体市場統計 2023年秋季半導体市場予測について/2023年11月28日 一般社団法人電子情報技術産業協会
*2出典:九州半導体人材育成等コンソーシアム(第3回会合)事務局報告/2023年7月26日 九州経済産業局
■デロイト トーマツの九州での取り組み
デロイト トーマツでは、有限責任監査法人トーマツが1997年に熊本にオフィスを設置し、以降、地元クライアントに対して会計監査を提供しています。「熊本半導体ビジネス室」は、このオフィスを一部改装し、入居する予定です。また、熊本県では、これまで、熊本地震の被災地域自治体における、まちづくり会社の自走化・ふるさと納税を通じた地元事業者の販路拡大の支援や、2022年に八代市と共に水害時などに活用する避難通知アプリの実証実験も手がけました。さらに九州地域のDX化に関しては、2021年に設立された九州経済連合会と九州大学を共同代表とする「九州DX推進コンソーシアム」に発起人4団体の一つとして加わり、デジタル人材育成とデジタル技術を活用した地域課題解決を目指す取り組みを支援しております。
■熊本半導体ビジネス室の責任者、貴志 隆博のコメント
熊本半導体ビジネス室は、大きな変革期にある熊本の半導体産業に加えて周辺産業を含む地域経済、そして人々が暮らす地域社会の発展のために、デロイト トーマツのプロフェッショナルサービスを駆使して貢献することを使命としています。そのためには、現地において、半導体のナレッジに加えて、熊本・九州への深い理解と経済から社会までの幅広い専門性を必要とします。デロイトのグローバルネットワークのあらゆる分野に精通したプロフェッショナル約45万人の膨大な知見にもアクセスし、企業が熊本から全国、世界へと羽ばたく中で発生する複雑で専門性の高い問題解決に、迅速に取り組みます。
■デロイト トーマツについて
デロイト トーマツは日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつで、各法人がそれぞれの適用法令に従い、「監査・保証業務」「リスクアドバイザリー」「コンサルティング」「ファイナンシャルアドバイザリー」「税務・法務」の五つのビジネスを提供しています。また、国内約30都市に約2万名の専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。
多様な専門性や規模の大きさといった組織能力を有し、MDM(Multi-Disciplinary Model)というビジネスモデルを導入しています。MDMは、五つのビジネスの専門家が連携し、インダストリーやDX・GXなどを含め、専門性が融合した、クライアントごとの課題解決を、提案・実装・運用まで幅広くカバーしています。また、経済や社会の環境変化によるニーズの多様化にスピーディーに対応するのみならず、新たなマーケットの創出にもつなげています。
各法人は、国際的に展開する「デロイトネットワーク」のメンバーとして、それぞれ法的に独立した別個の組織体で、「デロイト」というブランドのもとに協力し、サービスを提供しています。
■熊本半導体ビジネス室
所在地:熊本県熊本市中央区新市街11-18 熊本第一生命ビルディング
室 長:貴志 隆博(デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員)
デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社
代表者:岩村 篤(代表執行役社長)
本社所在地:東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング
業務内容:アカウンティング&インターナルコントロール、サイバー、ストラテジックリスク、レギュラトリー
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
代表者:福島 和宏(代表執行役社長)
本社所在地:東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング
業務内容:M&Aアドバイザリー、フォレンジック&クライシスマネジメント、ターンアラウンド&リストラクチャリング、インフラ・公共セクターアドバイザリー、不動産アドバイザリー
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
代表者:佐瀬 真人(代表執行役社長)
本社所在地:東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング
業務内容:コンサルティング、ストラテジー・アナリティクス・M&A、カスタマー・マーケティング、コアビジネス、ヒューマンキャピタル、エンタープライズテクノロジー・パフォーマンス