国連標準化機関ITU-TにてIOWN技術仕様の公的標準策定を合意
1.背景
国際標準化においては、先端技術分野において複数の企業などが集まって行われるフォーラム標準化(フォーラム/デファクト)と、ITU※1やIEC、ISOなどで行われる公的な強制力を持つ公的標準化(デジュール)があります。IOWN構想の実現・普及に向けては、NTT、インテルコーポレーション、ソニーグループ株式会社の3社が設立したIOWN GFで、フォーラム標準化活動を進めてきました※2。
今後、IOWNの国際接続性の担保や、途上国も含めた世界展開に向けて、公的標準化も両立して進める事が重要となります。
ITU-T局長が主催するCxO Roundtable※3が12月5日にアラブ首長国連邦ドバイで開催されました。この会議は、情報通信業界のハイレベル幹部(CxO)やITU-Tの幹部が一堂に集い、業界が今後優先して検討すべき課題や、それらの課題に関する標準化活動について今後の方向性や主要な行動分野を示すことを目的としています。
3.会議での合意事項
IOWN GFの代表としてNTTより、IOWNがもたらすサステナブルな世界の実現に向けた国際接続性の担保や、途上国も含めた世界展開に向けた公的標準策定の重要性を提案しました。
本会議に参加した世界各国のキャリア、ベンダ、公的機関等のハイレベル幹部から、IOWNがもたらす価値やその重要性について賛意が示され、IOWN技術仕様の公的標準策定を推進することが合意されました。また、IOWN検討の業界団体であるIOWN GFとITU-Tとの連携を強化することも合意されました。
4.今後の展開
<用語解説>
※1.ITU-T:ITU(International Telecommunication Union)は国連機関の1つであり、国連加盟国・地域により構成される国際標準化機関。ITU-TはITUにおいて情報通信の国際標準化を担当する組織
※2.IOWN Global Forumの最新動向については、https://journal.ntt.co.jp/article/24185 をご参照ください
※3.CxO Roundtable: ITU-T参加企業・団体の幹部が集う会議であり、ITU-T局長(日本から選出された尾上氏)が主催
会議に関するURL: https://www.itu.int/en/ITU-T/tsbdir/CxO/Pages/CxO-20231205.aspx