SASは生成AIの台頭が世界の不正動向に与える影響について分析

SAS Institute Japan株式会社

11月12日から18日のInternational Fraud Awareness Weekに
業種を超えた不正対策の専門家と組織が団結

AIとアナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、13,500人の成人を対象に最近実施した不正行為に関する消費者調査(https://www.sas.com/en/whitepapers/faces-of-fraud-113582.htmlから、以下の主な結果を明らかにしました。
  • 10人に7人の消費者が、少なくとも1度は不正の被害を経験したことがあると回答しており、40%は不正による被害に2 回以上あったことがあると回答
  • 大多数の人々(86%)は詐欺を以前と比べて警戒
  • 4分の3が、将来不正行為の被害に遭うことを恐れていると回答
SASのリスク・不正対策およびコンプライアンス担当シニアバイスプレジデントであるスチュ・ブラッドリー(Stu Bradley)は、次のように述べています。「不正に対する警戒心は消費者の間で高まっており、生成AI(https://www.sas.com/en_us/insights/analytics/generative-ai.html)とディープフェイクテクノロジーは、詐欺師が詐欺手法を巧妙化することに一役買っています。フィッシングのメッセージはますます洗練されてきており、レプリカのWebサイトは、模倣対象のWebサイトと驚くほどよく似ています。誰かの数秒間の音声と5ドルを用意すれば、簡単に利用できるオンラインツールを使用してその人物の声のクローンを作成できます」

2023年11月12日から18日までのInternational Fraud Awareness Weekの開催に際し、詐欺に対する意識がかつてなく高くなるでしょう。

賭け金が高騰する中、SASはACFE(公認不正検査士協会)および1,000を超える支援団体と協力して不正防止の意識と教育を高めることで、不正行為とその経済的・社会的被害を抑止するという1つの目標に取り組んでいます。Fraud Week(https://www.fraudweek.com/)を通じてSASが無料で提供する次のような機会を利用し、不正に対する意識をさらに高めてください。
  • SASウェビナー:The Fraud Arms Race: How Governments and Fraudsters are Battling for Advantage(https://www.sas.com/gms/redirect.jsp?detail=GMS268098_350565)(詐欺軍拡競争:優位性をめぐって行政と詐欺師はいかに争っているのか)。11月14日(火)午前8:30(米国東部時間、以降はオンデマンド)。生成AIやその他のイノベーションを使用して詐欺師がどのように搾取や略奪を行っているのか、SASの公共部門の専門家が説明します。さらに、詐欺を阻止するために世界中の行政機関が利用している最新の対策も紹介します。
  • X(旧Twitter)ライブチャット:What’s Next? Fraud & AML Trends for 2024 (and Beyond)(不正とAMLの2024年(および将来)の最新の傾向とは?)。11月16日(木)午前9時(米国東部時間)。生成AIの実力は本物なのでしょうか? 現在蔓延しているデジタル不正の傾向(https://www.sas.com/en_us/offers/23q1/global-digital-fraud-trends-white-paper.htmlは、銀行、行政、医療、保険などの分野で利用されている不正対策ツールや戦略にどのように影響しているのでしょうか?SASのスチュ・ブラッドリーと各業界の不正の専門家が、#SASchatでライブXチャットを行います。
  • ACFEウェビナー:Fighting Financial Crime in the Generative AI Age(https://www.sas.com/gms/redirect.jsp?detail=GMS268098_350568)(生成AI時代の金融犯罪との戦い)。11月17日(金)午前11時(米国東部時間)。ACFEがSAS、Datos Insights、Unconventional Venturesから専門家を招き、生成AIの爆発的な進化がもたらす脅威と、組織がそれを軽減する方法について検討します(初めてACFEの会員と非会員の両方を対象に提供されます)。非会員の参加はライブブロードキャストに限定されます(登録はこちら:https://www.sas.com/gms/redirect.jsp?detail=GMS268098_350571)。ACFEの会員には、12月7日以降ウェビナーはオンデマンドで提供されます。
サポーターは、SASが提供する不正行為と戦うためのヒントやリソースをソーシャルメディアで共有することもできます。X(旧Twitter)で#FraudWeek(https://twitter.com/search?q=%23fraudweek&src=typdをフォローしてください。世界的な不正の動向、生成AIの良い影響および悪い影響、デジタルおよび決済の不正、なりすまし犯罪、請求詐欺、税務コンプライアンス、社会プログラムの完全性、医療詐欺、費用抑制など、各種不正トピックに関する実践的な専門知識とディスカッションを参照できます。

ACFEのプレジデントであるジョン・ギル(John Gill)氏は、次のように述べています。「不正対策の専門家は、この困難な経済情勢の中で表面化している詐欺や不正行為を無視できません。また、これらの専門家を雇用している組織も、不正防止に対する市民の期待の変化を無視できません。詐欺師は生成AIやその他の新興テクノロジーを悪用しています。業種を問わず、不正対策のイノベーションを継続することが重要になります」

不正防止が消費者にとっていかに重要であるかが、SASの調査で明らかになりました。ブラッドリーは、次のようにも述べています。「10人中9人の消費者は、不正行為から消費者を守るために組織がもっと努力すべきだと考えており、3分の2は、不正の経験や詐欺防止強化のためにサービスプロバイダーを変更すると回答していることを考えてみてください。これらの証拠や、SASのお客様が実現している効果は、不正対策への投資が企業の成長と繁栄の一助となる大きな可能性を示しています」

AIを利用した、金融詐欺のリアルタイムでの阻止
Poste Italiane(https://www.sas.com/en_us/customers/poste-italiane.htmlは、イタリアの国営郵便サービスを提供するだけでなく、同国の大手金融機関の1つであり、3,500万人の顧客に銀行、保険、さらには通信サービスを提供しています。Poste Italianeを日常的に利用する1,100万人の顧客を不正、悪用、不適切な支払いから守ることは、160年の歴史を持つこの組織にとって最優先の課題です。そのため、同社はSASの高度なアナリティクスとAIを採用し、不正をより正確に検出しています。

Poste Italianeの不正管理およびセキュリティインテリジェンス責任者であるラファエロ・パニコ(Raffaele Panico)氏は、次のように述べています。「機械学習技術は、リスク状況を特定し、それを迅速に分析し、必要に応じてそれに介入するためのインテリジェンスを提供します。誤検知は40%減少し、異常なふるまいへの対応能力は20%以上向上しました」

パニコ氏によれば、電子マネーの面で、昨年は取扱額が増加したにもかかわらず、Poste Italianeでは詐欺の割合が3か月で50%減少しました。また、パニコ氏は、次のように述べています。「特に、この2年間に世界中で不正が90%増加したことを考えると、これは驚くべき数字です」

予測分析とリアルタイムの意思決定によるクレーム詐欺検出の向上
HDI Segros(https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2023/november/hdi-seguros-fraud-prevention.htmlは、2016年からSASと連携して進化する詐欺リスクに対抗し、カスタマーエクスペリエンスを向上させています。このブラジルの保険会社はSASのソリューションを利用することで、近年、既存の不正対策システムを、予測モデルと意思決定の新しいツールに差し替え、変化する不正の脅威をより適切に特定し、リアルタイムに軽減できるようになりました。

これらの不正対策を継続的に最新化することで、HDIは不正の検出率を向上させながら誤検知を減らすことができました。同社のレポートでは、2021年から2022年に特定した不正件数は、43%増加しました。

HDI Segurosのオペレーションおよびクレーム担当ディレクターであるレアンドロ・ボードン(Leandro Bordon)氏は、次のように述べています。「SASは、社内外のデータをより正確に分析する上で役に立つテクノロジーを提供してくれました。詐欺師とお客様のネットワークでは、所在地、連絡先、信用スコア、クレームで申告される損害額、その他の情報など、さまざまな要素が複雑かつ相互に関連していますが、より強化された知見をもって、調査に臨めるようになりました」

マネーロンダリング対策(AML)と不正監視機能の強化
Treezor(https://www.sas.com/en_us/customers/treezor.htmlは、クラウドネイティブなAIプラットフォームであるSAS® Viya®上にSAS® Anti-Money Launderingを展開することで、AMLと不正監視の機能を強化します。欧州のBaaS(サービスとしての銀行)のリーダー企業である同社は、パリを拠点に25か国で事業を展開し、100を超えるフィンテックと大企業の顧客にサービスを提供しています。これまでに580億ユーロを上回る取引を扱い、460万枚以上の支払いカードを発行してきました。

Treezorは、取引コンプライアンスをモニタリングするためにSAS Viyaを導入し、AML/CFT(マネーロンダリング対策/テロ資金供与対策)と不正リスクに対するシステマティックな対応を促進させました。コンプライアンスマネージャーからアナリストに至るすべてのチームがプラットフォーム上で連携し、優先順位付けられたアラート、堅牢なケース管理機能、志度の高い監査証跡を活用しています。

Treezorの最高リスクおよびコンプライアンス責任者であるアディン・ブークス(Adin Buhks)氏は、次のように述べています。「Treezorは、モニタリング機能を強化し、お客様とそのエンドカスタマーにセキュリティを提供することで、AML/CFTへの警戒で極めて重要な役割を果たしています。当社はSASと提携する初のBaaS事業者であり、SASは最先端のソリューションを限られた時間で実装するのに協力してくれました。当社のAMLアナリストは新しいソリューションにすぐに適応し、ネットワーク機能は大きな変革をもたらしました」

貨物輸送の脱税との戦い
ブラジルのゴイアス州経済局(https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2023/november/state-of-goias-brazil-fights-freight-tax-evasion.htmlは、貨物輸送の脱税と戦うため、SASのテクノロジー(SAS Viya上のSAS® Enterprise Guide®とSAS Visual Analytics)を採用しました。この取り組みでは、モニタリングとAIのテクノロジーを利用して、税務データをリアルタイムに照合確認しています。OCR(光学文字認識)を備えたアンテナを州内の幹線道路の全域に設置することで、同局は毎日約30,000台の貨物トラックを追跡できるようになりました。

このシステムは、導入後1か月以内に税額矛盾の可能性について1日に300件のアラートを生成するようになりました。偽造請求書、貨物輸送車両に義務付けられる電子マニフェストの不備、申告数量を超える貨物などの不正をより適切に特定することで、同局が課した罰金は前年同月比で54%増加しました。

ゴイアス州経済局の探査および監査マネージャーであるジョバナ・アモリム・ザナト(Giovana Amorim Zanato)氏は、次のように述べています。「このプロジェクトは局の業務効率を大きく変え、社会に利益をもたらし、局の透明性を高めました。ここでは、SASのテクノロジーとその他のテクノロジーと組み合わせて脱税を防止し、他州の各局の模範となる革新的なものを作り上げました」

*2023年11月13日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。
https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2023/november/fraud-week-generative-ai-takes-centerstage.html
本原稿はSAS本社プレスリリースの原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なソフトウェアとサービスを通じて、世界中の顧客に対し、データをインテリジェンスに変換するためのパワーとインスピレーションを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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