バクスター宮崎工場初の一般公開イベント「BAXFestival」開催 宮崎市長と共に「おうち透析※1(腹膜透析)」に関するトークセッションを実施
■イベント開催の背景
バクスター宮崎工場は、1990年の開業以来34年にわたり稼働を続け、約350名の従業員の中には親子や兄弟姉妹で勤務するなど地域の雇用を支えています。地域貢献活動として植林、清掃活動、こども科学教室、自スポーツ施設の開放、DMAT訓練の場を提供するなどの活動に加え、温室効果ガスの排出量削減などの環境保護にも取り組んでいます。そこで、これまでは従業員の家族を招いていたオープン・プラント・デーを、今年は市民の皆さまにバクスターの様々な活動について知っていただく機会とするために、一般公開イベント「BAXFestival」として開催しました。
■イベント当日の様子
市民ボランティアによる太鼓、エイサー、バンド演奏などがステージを彩り、専門学校の生徒によるネイルアート・メイク体験、全国大会上位を獲得した地域のBMXパフォーマンス、ゲームや住民のマルシェ出店など、集まった老若男女の皆さまにイベントを楽しんでいただきました。
普段は従業員以外は立ち入ることのできない工場内のツアーも行われ、腹膜透析関連製品の製造ラインなどの見学や、製品が患者さんにどのように貢献しているのか説明がなされました。参加者からは、「自宅のすぐ近くにある工場から日本中の患者さんを助ける製品が作られていると初めて知りました」「従業員の熱意が印象的だった」などという声が聞かれました。
また、当日は宮崎市長 清山知憲氏とバクスター 代表取締役社長 河野行成、宮崎工場長 宮崎信生のトークセッションも実施しました。バクスターが34年前に宮崎市の姉妹都市ウァキガン市(米国)と縁を紡いだエピソードから始まり、腹膜透析製品の普及率は海外と比較して日本では未だ3%と低いものの、日中は自由に仕事などをしたいという方や、通院が難しくなった患者さんのライフスタイルも支援できる治療選択肢であることが紹介され、バクスターが「おうち透析」と命名して啓発活動を行っていること等が話されました。宮崎市長は、宮崎県が腹膜透析の普及率が1.6%と平均を下回る現状に対し、「患者さんが医師としっかり相談しながら自分にベストな治療を自己決定することが大切だ」と述べました。
バクスターは今後も地域の皆さんと共に歩み、日本全国の患者さんの笑顔に貢献し続けてまいります。
■ トークセッションレポート(一部抜粋・要約)
登壇者:宮崎市長 清山 知憲氏、バクスター株式会社 代表取締役社長 河野行成、バクスター宮崎工場長
宮崎信生
◆地域におけるバクスターの貢献
(清山氏):バクスターは34 年前から清武町に根差し、現在約350名の従業員のうち9 割以上が宮崎市民です。また、宮崎工場の建設がバクスター米国本社との縁となり、米国ウァキガン市と宮崎市の姉妹都市の関係が続いています。
◆製造する製品と、それを使用して行う腹膜透析治療
(河野):腎不全になり透析治療を行う際、腹膜透析と血液透析という2 つの選択肢があります。腹膜透析はお腹にチューブを留置し透析液を入れて腹膜を使って余分な水分や毒素を体の外に出す治療法です。選択する治療法によってライフスタイルがどうなるか患者さんに具体的にイメージしていただくため、バクスターは腹膜透析を「おうち透析」、血液透析※2 を「通院透析」という言葉で表現しています。
(宮崎):宮崎工場では透析液を製造し、夜間の就寝中に自動で透析治療ができる機械のメンテナンスも行っています。
(清山氏):私は訪問診療クリニックの医師でもありますが、腹膜透析は家でできるので通院が難しくなった患者さんのQOL 向上にも寄与しています。ただ、日本人は家で医療行為をすることに抵抗を感じて、血液透析を選ぶ方が多いのも現状です。各治療にはメリットとデメリットがあるので、医師としっかり相談し、よく理解したうえで治療法を選ぶと良いでしょう。
◆腹膜透析の普及率が1.6%の宮崎県
(河野):先進国の腹膜透析普及率は平均で12%、多いところで30%ほどですが、日本の普及率は未だ3%と低い状況です。そのため、この治療ができる施設は限られています。
(清山氏):宮崎県の腹膜透析普及率は1.6%と平均より低いのですが、これからは患者さんが自己決定権を持ち、自分にベストな治療法を医師としっかりと相談しながら選んでいくことが大切です。腎臓は一度悪くなると回復の可能性が低く加齢とともに機能が落ちていく臓器なので、家族や友人が腎不全になって困った時、ぜひ「おうち透析」という言葉を思い出してください。
※1 「おうち透析」とは:バクスターは、在宅での治療が中心となる腹膜透析をより多くの患者さんに認知していただくために、「腹膜透析」を「おうち透析」と名付けました
※2 血液透析には自宅で行うことができる在宅血液透析もあります
■バクスター株式会社について
バクスター株式会社は世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人です。
2019 年、日本法人設立50 周年を迎えた当社は腹膜透析、血液透析に関わる透析製品事業分野、吸入麻酔薬や急性血液浄化治療を始めとするホスピタルプロダクト事業分野、局所止血材や癒着防止吸収性バリアを中心としたアドバンスサージェリー事業分野を軸に医薬品、医療機器のリーディングカンパニーとしてイノベーティブな製品とサービスを提供し、日本の医療現場に貢献してまいります。