「花と祈願の寺」鎮国寺を復興させた中興の祖――立部瑞祐氏の生涯と鎮国寺再興の軌跡をマンガ化
『マンガ 鎮国寺ものがたり』11月13日(月)発売【新刊情報/梓書院】
年間を通じて美しい花々に包まれる「花と祈願の寺」として広く親しまれ、宗像の観光スポットの一つとしても定着している鎮国寺。同寺は弘法大師(空海)が日本で最初に開いた真言宗最古の名刹ですが、明治の神仏分離令・廃仏毀釈運動、戦争により昭和初期には荒廃の極みに達していました。
戦後まもなく、この名刹の復興を託された僧侶・立部瑞祐のことを広く知っていただこうと、この度、マンガ版『心の旅路』制作委員会が発足。立部瑞祐氏が残した自伝『心の旅路』を原作とした、『マンガ 鎮国寺ものがたり』を梓書院(本社:福岡市)より発刊いたしました。
鎮国寺のなりたち
平安時代初期、当時の日本には密教の教えは断片的にしかなく、「経典を読んだだけでは真の教えはわからない」と考えた空海(弘法大師)は、遣唐使の一員となって、唐に向けて出発します。
しかし一行は途中で大暴風雨に見舞われ、沈没寸前の危機に瀕します。この時、空海は船のへさきに立って、海の守護神である宗像大伸をはじめ、諸仏菩薩に祈誓を込めました。すると、荒れ狂う波間に不動明王が現れ、船を難破から守ってくださったのです。
こうして無事に唐にたどり着いた空海は、真言の秘法を授かり、大同元(806)年に日本に帰国します。帰国した空海は何はともあれ宗像大社に御礼をせねばと参拝に訪れます。その時、近くの屏風山に瑞雲がたなびくのを見て、奥の院岩窟において修行を始めたところ、「この地こそは鎮護国家の根本道場たるべき霊地である」とのお告げを受けて、「鎮国寺」を開創されました。
鎮国寺は、弘法大師が命がけで持ち帰った真言密教を通じて、全国各地の人々を救うための活動を始める最初の地となった、古刹なのです。
さらに中世には宗像大社の神宮寺として寺勢を誇り、近世では熱心に真言宗を信仰した筑前福岡藩2代藩主・黒田忠之公らの保護を受けて、大いに繁栄していました。
荒廃した鎮国寺の復興を託された立部瑞祐
しかし、昭和23(1948)年、鎮国寺の復興を託された僧侶・立部瑞祐が目にしたのは、明治以降の廃仏毀釈や戦時の荒廃で痛ましいほど疲弊した鎮国寺の姿でした。
寺を復興し、伽藍を整備する「勧進聖」として使命を全うした立部瑞祐が、如何に復興を遂げたのか。命を燃やし、四恩に生かされたその生涯と鎮国寺再興の軌跡を辿ります。
【プロフィール】
立部 瑞祐(たてべ・ずいゆう)
明治44(1911)年 1月3日 佐賀県鳥栖市河内町生まれ
大正7(1918)年 福岡県久留米市の臨済宗寺院・安国寺で剃髪
昭和7(1932)年 愛媛県香園寺にて山岡瑞円和上に従い得度
昭和23(1948)年 正法寺を経て鎮国寺に晋住
昭和37~42年 真言宗御室派財務部長
昭和42~53年 真言宗御室派宗務総長
昭和53~58年 総本山仁和寺門跡、真言宗御室派管長、京都府・市仏教会会長
昭和57(1982)年 後七日御修法阿闍梨、真言宗長者
昭和58(1983)年 総本山仁和寺最高顧問
昭和63(1988)年 別格本山鎮国寺名誉住職
平成11(1999)年 11 月13 日 遷化(世寿89 歳)
・書籍タイトル:『マンガ 鎮国寺』
・原作:立部瑞祐『心の旅路』
・編著:マンガ版『心の旅路』製作委員会
・作画:mona
・形態:四六判、並製(ソフトカバー)、88ページ
・定価:990円(本体900円+消費税10%)
・発売日:2023年11月13日(月)
・販売先:全国書店、amazon等
・販売元:株式会社梓書院
□報道機関からのお問合せ先
・真言宗御室派 別格本山・鎮国寺 住職
・tel : 0940-62-0111
・ホームページ:https://www.chinkokuji.or.jp/
□書籍に関するお問い合わせ先
・株式会社梓書院
・tel:092-643-7075
・ホームページ:https://www.azusashoin.com/
□梓書院とは
昭和47年(1972年)に福岡県で創業、令和4(2022)年に50周年を迎えた出版社です。創業より作り上げてきた書籍点数は1600冊を超えるまでとなり、これからも地元福岡はもとより九州に根ざした書籍作りを通して、より豊かな文化の向上に寄与していきたいと考えています。
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・事業内容:図書出版(実用・一般書/郷土史・古代史/小説・エッセイ/詩・句・写真集/自分史etc)、マンガ制作(郷土の偉人・歴史マンガシリーズ制作出版/PRマンガ制作/社史マンガ制作etc)、各種企画制作(社史・記念誌制作/広報誌制作/電子ブック制作)等