シュローダー、トークン化投資ビークルを シンガポール金融管理局と検討
*トークン化投資ビークルは、従来の投資証券を効率的なデジタル投資ビークルに包んで発行する機能を提供
シュローダーは、金融安定や公正性に係るリスクを管理しつつ、資産トークン化等の実現可能性を検証する世界的な取り組みを支援し、責任ある革新的なデジタル資産エコシステムの開発を目指す画期的なイニシアチブである、シンガポール金融管理局(MAS)の「Project Guardian(プロジェクト・ガーディアン)」に参加しています。
シュローダーは、その専門知識を活用し、グローバルなファンド・ネットワークであるカラストーン(Calastone)と協力し、シンガポールの一般的なファンドストラクチャーである変動資本会社(Variable Capital Companies:VCC)向けのトークン化ビークルを検討していきます。これにより、投資手法のパーソナライゼーションが向上する可能性がある一方、基盤となるブロックチェーン技術により、自動化とデータの同期化が進み、日々の運用処理が簡素化される可能性があります。
シュローダーとカラストーンが協力することにより、個人投資家や機関投資家に対して、ブロックチェーン技術を活用したよりコスト効率の高い資産運用サービスを提供できる可能性があります。
シンガポール金融管理局は、プロジェクト・ガーディアンを多様な金融機関に拡大することを発表し、デジタル資産の分野でイノベーションを推進するというコミットメントを改めて示しました。
シュローダー チーフ・オペレーティング・オフィサー(COO) ピーター・ヒルボーンのコメント:
「私たちは、分散型台帳技術(DLT)が金融を再定義し、資産運用に好影響をもたらす変革の時代にいます。シュローダーは、トークン化とデジタル資産が現代の経済システムにおいて果たす重要な役割を理解し、シンガポール金融管理局、カラストーンと協力してデジタル資産エコシステムの発展に貢献できることを喜ばしく思います。さまざまな業界関係者と協力し、この先駆的な技術を市場に投入し、心躍る可能性の時代を切り開くことを楽しみにしています。」
シュローダー デジタル・アセット・ストラテジー ヘッド マリタ・マッギンリーのコメント:
「トークン化には、データの同期化と自動化の促進という2つの基本的な利点があります。さらに、アクセスが改善し、カスタマイズが可能になることで、投資家により多くの選択肢を提供します。責任ある方法で管理されることは、顧客にとっても市場にとっても良いことだと考えています。」
カラストーン チーフ・テクノロジー・オフィサー アダム・ベルディング氏のコメント:
「カラストーンは、長年にわたり、資産運用におけるテクノロジー活用のパイオニアとして、プロセスの障害を減らし、投資家にとってより良い結果を生み出してきました。私たちは長年、分散型台帳技術(DLT)の活用に取り組んできましたが、シュローダーのような先見性ある資産運用会社と協力し、資産運用業界に真の変革をもたらすことができることを大変嬉しく思います。」
トークン化投資ビークル・プロジェクトは、進化するデジタル資産を支える幅広いテクノロジーを探求するシュローダーのコミットメントを反映しています。2023年2月には、シュローダーは、デジタル資産ソリューションの開発にとって重要なイノベーションである、欧州投資銀行が発行した初のポンド建てデジタル債券に参画しました。また、2022年8月には、ブロックチェーンとデジタル資産に特化した資産運用会社であるフォルテウスの少数株式を取得し、この分野における継続的な教育と研究を支援しています。
以上
シュローダーについて
シュローダーは、1804年創業、運用資産額で欧州最大級(約117兆円*)の独立系資産運用グループです。世界38拠点6,000名以上の従業員が連携して資産運用業を行っています。ロンドン証券取引所に上場する一方、引き続き創業家が中核株主として議決権付き株式の約半数を保有し、長期的視点で資産運用業に取り組んでいます。
*2022年12月31日現在7,375億英ポンド、1英ポンド=158.71円換算
日本とのかかわりは古く、1870年(明治3年)、日本初の鉄道敷設のために日本政府が初めて発行した国債の主幹事を、シュローダーが務めたことにさかのぼります。1974年には東京事務所を開設し、日本における事業の本格的な第一歩を踏み出しました。幅広い資産運用サービスを提供する現在も日本株式運用を事業の中核の一つに据え、約150年前と同様、日本の未来への投資を通じて歴史を紡いでいます。