沖縄県本部町~伊江島間の海底送水管を更新

古河電気工業株式会社

~海底電力ケーブル技術を生かした送水管による地域社会の水の安定供給に貢献~

 古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)は、沖縄県企業局が実施した同県本部町と伊江島の間に布設された全長約7kmの送水管を更新する事業において、海底送水管アクアレックス(R)を納入し、本年3月に布設が完了しました。

■背景
 沖縄県本部町~伊江島における既設の送水管は布設から40年が経過し、老朽化が指摘されており、島内の水道水の安定供給を図るため、更新により新たな送水管を布設する必要がありました。

 

■内容
 本事業は2022年3月に布設を開始し、伊江島と本部町の間に布設された海底送水管を整備し、4,000人ほどの島民の方々へ安定的な水の供給を継続することを目的としています。
 布設したポリエチレン海底送水管は、既設の鋼管に比べ工期やコストを抑制することができるほか、二重鉄線がい装が採用されており、波打ち際の波浪や岩盤区間での損傷に対して強度を有しています。また、送水管の布設工事に際しては、3Dソナー(超音波で海底内を3次元的に探知する装置)を使用しました。広範囲なデータをリアルタイムで取得し、複雑な形状を測定できることで工期短縮・コスト低減を実現するとともに、海底面の起伏に柔軟に対応する設計が可能となり、岩礁部を避けながら管を布設することができました。

 
海底送水管布設イメージ

当社グループの海底送水管・海洋深層水取水管 アクアレックス(R)
 当社グループでは海底電力ケーブルの製造・布設の豊富な実績を有しており、そこで培われた技術力を活かして、離島などへの送水に用いられる海底送水管および海洋深層水取水管の事業を行っています。1970年からポリエチレン製の海底送水管の納入を開始しており、豊富な実績と優れた品質特性により、ポリエチレン製海底送水管・海洋深層水取水管において国内シェアNo.1を誇ります。当社グループの海底送水管・海洋深層水取水管は、ポリエチレン管の優れた「可とう性」「耐震性」「環境性」に加え、鉄線鎧装および防食層により「耐候性」「耐食性」「耐外傷性」「高機械強度」を兼ね備えています。また、布設船に直接船積みすることが可能な専用工場で送水管を製造します。これにより長尺管の製造および施工が可能なため、施工中の管の接続が不要となるほか、布設工期の短縮も可能となります。
 当社グループの中期経営計画2022~2025「Road to Vision 2030 -変革と挑戦-」において、エネルギーインフラ事業では、安全・安心・快適な社会インフラの構築に固有技術・製品で貢献し事業拡大することを基本方針としています。海底送水管・海洋深層水取水管事業についても快適で住みよいまちづくりを構築するSDGs達成への取り組みの一環として位置づけており、これからも注力してまいります。

 
アクアレックス(R)
(左:本事業で布設された送水管と同じ種類)

 
本案件の海底送水管積み込み風景
https://youtu.be/skrK27U5Vj0

『アクアレックス』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。

関連ニュースリリース
富山県入善町向け海洋深層水取水管を納入
https://www.furukawa.co.jp/release/2022/ene_20221130.html


■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182

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