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京都府立医科大学、摂南大学、株式会社プリメディカは、三者共同研究「腸内細菌叢研究データベースの統合的解析による腸内環境評価システムの開発」(以下「本研究」)の研究成果として、「疾患リスク評価のための腸内細菌叢のタイプ分類方法」(以下「本発明」)の特許出願をしておりましたが、この度申請が受理され、特許を取得いたしました。(特許第7193810号)
【本件のポイント】
●タイプ分類を行うことで、個人差が大きい腸内細菌叢の評価を一般化することができる
●評価アルゴリズムの根拠となるデータベースは、質の高い背景情報を取得した十分な数の対象者を確保した上で構築されている
●機能性食品の研究等、あらゆる研究における評価指標としての応用が可能
■特許概要
本研究で得られた合計1,803名分の日本人腸内細菌叢データをAI(機械学習)にて解析を行い、日本人に最適なエンテロタイプ※を5つのタイプ(Type A~E)図1に定義しました。本発明は、これらの腸内細菌叢のタイプ分類方法及びタイプ分類を用いて疾患との関連性を評価する、一連の評価アルゴリズムです。
※腸内細菌叢の特徴を表す指標
■本特許の背景/課題解決
近年、分子生物学的手法を駆使した腸内細菌叢解析の発達により、腸内細菌叢の全容が明らかにされつつあり、様々な疾病との関わりも示唆されております。しかし、腸内に約1,000種類・約100兆個存在し、個人差も大きい腸内細菌の評価を一般化することは難しいという課題がありました。
そこで腸内細菌叢のタイプ分類を行うことで、各タイプにおける疾患との関連度評価など、網羅的に腸内細菌叢を評価することが可能となりました。
また、従来の腸内細菌叢の研究においては、人種や食生活など、背景にある環境因子の影響を大きく受けることや、測定においても前処理技術などの違いにより結果の解釈が分かれることが課題となっておりました。本研究では、全く同じ手法で腸内細菌叢を解析した臨床研究で得られた、合計1,803名分の日本人の健常者と疾病有病者の腸内細菌叢データを統合解析し、本発明の評価アルゴリズムの根拠となるデータベースを構築しています。
■今後の展望
今後は引き続き研究を⾏いながら更なるデータを収集し、各タイプ分類と栄養素摂取量との関連性等、更なる知見を深めます。また、本発明が腸内細菌叢改善効果のある機能性食品等の研究など、あらゆる腸内細菌叢研究における標準的な評価指標として幅広く⽤いられることを目指します。
■特許基礎情報
特許番号 特許第7193810号(出願番号:特願2021-106050)
登録日 2022年12月13日(出願日:2021年6月25日)
発明の名称 「疾患リスク評価のための腸内細菌叢のタイプ分類方法」
特許権者 京都府公立大学法人
学校法人常翔学園
株式会社プリメディカ
発明者 京都府立医科大学生体免疫栄養学講座 内藤裕二
京都府立医科大学大学院医学研究科 医療フロンティア展開学 高木智久
摂南大学農学部応用生物科学科 動物機能科学研究室 井上亮
株式会社プリメディカ 研究開発グループ 坂爪洋
株式会社プリメディカ 研究開発グループ 大島彬
■本件に関するお問い合わせ先
<研究に関すること>
京都府立医科大学大学院医学研究科
医療フロンティア展開学 准教授 高木智久
Tel:075-251-5508 Email:takatomo@koto.kpu-m.ac.jp
摂南大学農学部応用生物科学科
動物機能科学研究室 教授 井上亮
Tel:072-896-5469 Email:ryo.inoue@setsunan.ac.jp
株式会社プリメディカ
検査管理部 研究開発グループ 大島彬
Tel:03-5364-9437 Email:akira.oshima@premedica.co.jp
<広報に関すること>
京都府立医科大学
企画広報課 堤
Tel:075-251-5804 Email:kouhou@koto.kpu-m.ac.jp
学校法人常翔学園
広報室(摂南大学担当)坂上、大野
Tel:072-800-5371 Email:SAKAGAMI.Kyoko@josho.ac.jp
株式会社プリメディカ
事業企画部 小川健太
Tel:03-5776-1105 Email:mar@premedica.co.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/