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国際環境団体レインフォレスト・アライアンスは、アジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ(APP)の森林保護方針(FCP)の誓約の実施の進捗状況について、独立した監査によって外部検証を実施することに同意しました。
レインフォレスト・アライアンスは、持続可能性基準/検証システムの開発および実施について世界的に確固たる実績を持っています。FCPの4つの誓約と、それ以降の関連する公式声明の順守について、APPの進捗状況を検証する詳細なパフォーマンス指標を開発して行きます。
こうしたパフォーマンス指標を規定する作業はすでに開始されています。レインフォレスト・アライアンスは本件について幅広いステークホルダーと協議し、このパフォーマンス指標は検証に関する他の詳細事項と共に公表されることになります。
検証はインドネシアのコンセッションから着手されますが、中国のAPPのコンセッションや工場についても、個別の検証が後に追加されることになります。
FCPは、APPのサプライチェーンにおける森林伐採の中止の誓約です。APPのコンセッション内の高炭素貯蔵地域と高保護価値地域を特定し、そのすべてを保護するための一連のアセスメントが実施されている間、すべての自然林の伐採が中止されているのです。
非営利組織The Forest Trust(TFT)と協力して実施されているこの方針は、泥炭地管理の最善慣行と、すべての新規開発に際して十分に情報を与えられた上での事前の合意(FPIC)原則を採用することを誓約するものでもあります。
レインフォレスト・アライアンスの森林部副委員長のリチャード・ドノヴァン氏は、「これはやりがいのある任務です。進捗状況について正確に報告するには、透明で独立した第三者機関による監督が欠かせないとレインフォレスト・アライアンスは考えています。FCPが発表されたときにも申し上げたように、重要なのは現場で実践されることであり、レインフォレスト・アライアンスは、現在までの進捗状況の評価および公式報告の独自評価に向け、チームの結成と検証プロセスの企画を行っています」と述べました。
APPの持続可能性およびステークホルダー担当役員のアイダ・グリーンベリーは、「FCPが現場でどのように実施されているかについてステークホルダーの皆様の信頼を保つには、独立した検証が不可欠であると認識しています。レインフォレスト・アライアンスのような信頼できる組織に極めて重要なこの業務を請け負っていただけるのは、幸甚なことです」と述べました。「当社がFCPを導入して以来、著しい進展がありました。伐採中止方針は現在も継続されており、HCVアセスメントはまもなく終了しようとしています。また、サプライチェーンにおける社会紛争のマッピング作業も大いに進展させました。しかし、すべてが順風満帆だったわけではなく、課題も多くありました。当社はそうした課題から学習し、FCP関連の手順を向上させるために活用してきました。今回、検証が実施されることで、ステークホルダーの皆様にインドネシアの森林破壊の阻止に関する課題をさらに深くご理解いただければ幸いです」
APPについて
アジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ(APP)は、インドネシアと中国の紙パルプ製造企業グループの総合ブランド名です。APPグループの企業群は世界最大級の紙パルプ一貫メーカーであり、紙、パルプ、加工製品の合計生産能力は1,800万トンを超えています。APPインドネシアとAPP中国は現在、6大陸の120ヶ国を超える国々で製品を販売しています。APPの大多数の生産工場はSVLK、LEI、PEFCによる加工・流通過程認証を取得しています。
APPは2012年6月に持続可能性ロードマップ‘ビジョン2020’を、2013年2月に森林保護方針を立ち上げ、環境パフォーマンス、生物多様性の保全、地域コミュニティの権利保護のさらなる向上を目指しています。さらなる情報は下記リンクにてご覧いただけます: www.asiapulppaper.com.
レインフォレスト・アライアンスについて
レインフォレスト・アライアンスは土地によって生計を立てている人々と協力し、彼らの食物の育て方や木材の収穫方法、旅行者の受け入れ方を転換させるお手伝いをしています。責任をもって生産された製品やサービスを、持続可能性に対する需要が急速に拡大しつつある国際市場に供給するというレインフォレスト・アライアンスの取り組みには、巨大多国籍企業から小規模な地域コミュニティ・ベースの協同組合にいたる世界中の事業者や消費者が関与しています。詳細については、下記リンクをご覧ください:www.rainforest-alliance.org