お客様のサプライチェーン維持への貢献とＣＯ２排出・長距離ドライバー不足などの課題解決へ向けた取組み

　このたび、西日本鉄道株式会社 国際物流事業本部 （本部: 東京都中央区、 以下、西鉄）、センコー株式会社（本社：大阪市北区、以下、センコー）、日本貨物鉄道株式会社 関西支社（大阪市北区、以下、ＪＲ貨物関西支社）は、大阪府泉佐野市の西鉄りんくう貨物センター (以下、西鉄りんくう)から、成田・羽田空港国際貨物地区への航空貨物の保税運送における鉄道輸送を開始します。２０２２年9月よりテスト輸送を開始しており、本格稼働は２０２３年4月開始を予定しています。
　増加する地域間の航空貨物の保税運送において、３社はＣＯ２排出量削減やトラックドライバー不足の解消に向き合った新たなルートによる輸送サービスを提供してまいります。
 
１．概要
　関西空港 (以下、関空)を出発する国際線の便数は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により減少が著しかった時期と比べ、現在は持ち直しつつあるものの、依然コロナ前の水準へ回復するには至っていません。

　西鉄は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で航空便が減少し始めた当初から、比較的便数の多い成田・羽田発の国際線に着目し、関空発を補強する形で、関空対岸の西鉄りんくうにおいて税関より輸出許可を受けた外国貨物を長距離トラックで保税運送して成田・羽田空港国際貨物地区へ搬入する、というフローを実施してきました。
　この成田・羽田空港国際貨物地区への保税運送が定着する中、お客様のサプライチェーン維持への貢献を図ると同時に、国内で長距離トラック運送の安定供給が危惧される2024年問題や、長距離トラック運送時に排出されるＣＯ２排出量の増加という複合的な課題を解決するため、西鉄、センコー、JR貨物関西支社の3社の協働により、航空貨物の保税運送における鉄道輸送を開始することになりました。

　西鉄の航空貨物や保税に関する知識、JR貨物については環境面や労働生産性に優位性のある貨物鉄道の輸送サービス、センコーの持つ鉄道利用運送事業者としてのコンテナ輸送についてのノウハウが、この輸送に結集しています。
２．導入メリット
　長距離トラックドライバーの供給不足が予想される2024年問題に対応し、関空から成田・羽田空港国際貨物地区への保税運送において安定供給が可能な別ルートを設定することで、輸出者のサプライチェーンの最適化に寄与します。

　長距離トラックの輸送区間をＣＯ２排出の少ない鉄道輸送が担うことで排出量を削減し、グリーン社会の実現に貢献します。

　当該輸送を実施した場合、西鉄りんくうから成田・羽田空港国際貨物地区への全行程をトラックで輸送する場合のＣＯ２排出量と比較して、約60％程度削減されます。(西鉄りんくうから成田・羽田空港国際貨物地区までの全行程を10トントラックで輸送した場合と比較)。

３．今後
　現在、西鉄手配により西鉄りんくうから成田・羽田空港国際貨物地区へ保税運送している貨物の約半分を、将来的にこの新たなルートへ切り替えることを目標とします。

４．各社概要
■    西日本鉄道株式会社　国際物流事業本部　
【住所】　東京都中央区日本橋三丁目2番5号 毎日日本橋ビル

■    センコー株式会社
【住所】　大阪府大阪市北区大淀中 1-1-30（梅田スカイビル・タワーウエスト）

■    日本貨物鉄道株式会社　関西支社
【住所】　大阪府大阪市北区芝田二丁目4番24号

※本リリースは以下の記者クラブに配布しております。
◯国土交通記者会 ○ときわクラブ ○JR記者クラブ 〇青灯クラブ ○近畿電鉄記者クラブ○福岡経済記者クラブ
※西日本鉄道株式会社とセンコー株式会社と日本貨物鉄道株式会社の共同リリースです。重複して配信される場合がございますが、ご了承ください。