大学生が片頭痛や生理痛など他者の“見えないつらさ“を想像する「カードゲーム」にチャレンジ! “目には見えにくい”健康課題の理解促進に向けて「みえない多様性ワークショップ at 武庫川女子大学」を開催

日本イーライリリー株式会社

~企業・自治体・専門家などが共同で取り組む 『みえない多様性PROJECT』 関西地区初の大学コラボ企画~

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライリリー」)と、武庫川女子大学は、日本イーライリリーが企業・自治体・専門家と共同で取り組む「みえない多様性PROJECT」の新たな展開として、同大学の学生とのワークショップイベントを11月29日(火)に同大学の中央キャンパスで実施しました。本プロジェクトにおいて、大学とのコラボ企画は今回で2度目、関西地区では初の試みとなりました。

当社は、「世界中の人々のより豊かな人生のため、革新的医薬品に思いやりをこめて」を使命とし、製薬企業として、医薬品を通じた病気の治療のみならず、多様な疾患を抱える人々が暮らしやすい社会の実現への貢献にも取り組んでいます。その一環として、2020年に「みえない多様性PROJECT」を発足し、これまで企業・自治体・専門家と共に取り組んできました。

共同で取り組む武庫川女子大学経営学部の高橋ゼミ(高橋千枝子教授)では、マーケティングデザインをテーマとして、Z世代女子視点での商品開発や社会課題解決に向けて、様々な研究・取り組みを行っています。その中でも女性の健康課題解決に注目し、学生のうちから女性特有の病気や様々な体の不調によるつらさや悩みに関して、健康課題を抱える当事者と周囲の人が共に考えるきっかけにしてほしいという思いから、ワークショップを開催することとなりました。

【「みえない多様性PROJECT」とは? ~痛みや不調がみえにくい病気にも寄り添う社会へ~】
片頭痛や生理痛、腰痛などの痛みや不調は、周囲の人にみえないことから理解してもらうことが難しく、人知れずつらさを我慢している人たちがいます。日本イーライリリーは、このような“症状の可視化が難しく、つらさや支障の認知が低い健康課題”を「みえない多様性」と定義。不安やつらさを抱える当事者と、その周囲にいる人が互いに理解し合い、誰もが安心して働ける職場づくりを目指し、2020年にプロジェクトを発足しました。

■大学生とのワークショップ実施の背景・目的
●片頭痛や生理痛などの周囲から見えづらい健康課題は10代の頃から発症することも多いことから、職場のみならず学校や地域とも一緒になって、「みえない多様性」の存在を想像・理解し、どう受け入れていくか、対応していくかを考え、自分や周囲の人々にそういった課題があった際に支え合っていけるコミュニティ・社会づくりを目指しています。

●就職など、これから社会とのつながりや多様な価値観に触れる機会がますます広がっていく大学生が、カードゲームを通じて、誰もが当事者になりうる「病気や体の不調」の観点で、他者の背景を想像することで、多様な違い・考え・価値観に気付くとともに、相手の立場で考えることや、「ダイバーシティ(多様性)とは何か?」を考える機会を提供したいと考えました。

■学生たちが他者の”みえないつらさ“を想像する「カードゲーム」を実践
ワークショップには、19名の学生が参加。前半の講義では、日本イーライリリーから、「みえない多様性」の考え方や影響について、代表的な疾患の一つである片頭痛を例に紹介。後半のグループワークでは、本プロジェクトで開発した「ストーリーカード」を用いて、他者の見えないつらさを想像するカードゲームを実践。ディスカッションのテーマとして掲げるシーンカードは、今回の大学コラボレーションによるワークショップのために新たに開発した、学生に親しみのあるものを使用しました。そして、周囲の人から見ると、一見自己中心的な振る舞いに見えたりする他者の行動でも、実はその裏には「もしかしたら周囲からは見えない病気や不調など何か隠れた理由=“みえない多様性”があるのかもしれない」と当事者の立場になって想像・理解し、どのように受け入れ対応していくのかについて話し合いました。

<参加した武庫川女子大学 経営学部経営学科 高橋ゼミ生のコメント>
●「今日はコンタクトレンズの調子が悪い」など、体調が悪かったりして、不機嫌ではない場合でも周囲からはそう見えてしまうことがある。全てを察することはできなくても、この人になら打ち明けてもいいな、と思えるような雰囲気や関係性作りが大事だと感じた。

●「過去の怪我の影響でしんどくなってしまうことがある」というエピソードがあった。周囲に過去のことを全て伝えるのは難しいので、その人がしんどそうな時は「どうしたの?」と聞いてみたり、本人がどうしたいのかを聞くことが重要だと思った。

●「コーヒーや緊張が原因でお腹を壊した」という話があった。自分もお腹を壊す辛さはわかるが、コーヒーや緊張でお腹を壊したことはない。このように、「辛さ」自体はわかるが「原因」を知らないことがあるので、周囲の人を理解する上では「原因」について知っていくことも大切だと思った。

<武庫川女子大学経営学部教授 高橋千枝子先生のコメント>
学生の皆さんが社会に出たとき、相手を察することは、コミュニケーション上とても重要になる。「みえない多様性」という、周囲からは見えづらく、人には言いにくいことも、「こういうことで悩んでいるのかもしれない」と想像し、「少し声を掛けようかな」などと能動的に動いていく人材になってもらいたい。

<ワークショップ概要>
・実施日: 2022年11月29日(火)
・実施場所: 武庫川女子大学 中央キャンパス
・参加者数: 武庫川女子大学の大学生19名
・共催: 日本イーライリリー株式会社、武庫川女子大学
・内容:「みえない多様性」ワークショップ at 武庫川女子大学
(1)「みえない多様性PROJECT」の紹介
(2)「みえない多様性」の代表疾患(片頭痛)に関するレクチャー(講義)
(3)他者の“みえないつらさ”を想像するカードゲーム(グループワーク)

日本イーライリリーは、「みえない多様性」の問題は職場にかぎらず、学校や家庭でも同様に存在すると考え、この活動を学校や地域のみなさまとも一緒に広め、あらゆる健康課題を抱える人、その周囲の人、全ての人が多様な背景を相互理解することで支え合い、寄り添う社会づくりを進めていきます。

日本イーライリリー株式会社について
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.lilly.co.jp


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参考資料:「みえない多様性PROJECT」について

~有志企業・団体、自治体、医療従事者、健康経営専門家と連携
職場で我慢しがちな、周囲から見えづらい健康課題の問題に取り組む~

■健康経営の隠れた課題 職場における「みえない多様性」

数ある健康課題のなかでも、片頭痛などの頭痛や腰痛、生理痛などの痛みや不調は、時に仕事に支障をきたすことがあります。しかし、その痛みや不調は他人にみえないことから周囲の人に理解してもらうことが難しく、結果的に一人でそのつらさも抱え、我慢しながら働いている人たちがいます。日本イーライリリーは、このような“症状の可視化が難しく、つらさや支障の認知が低い健康課題”を、「みえない多様性」と定義しました。

■プロジェクト発足のきっかけは、社内の「ヘンズツウ部」の活動から
日本イーライリリーは、片頭痛をはじめ、さまざまな健康課題に付随した症状に伴う、みえない不安や支障、つらさを抱えながら当事者と周囲の人が共に働きやすい職場づくりを目指し、2020年、社内活動だった「ヘンズツウ部」を発展させ、様々な企業・団体、自治体、専門家に呼び掛け、「みえない多様性プロジェクト」を共同で立ち上げました。

「ヘンズツウ部」WEBサイト:https://www.lilly.co.jp/news/stories/henzutoo

●プロジェクト参画企業・自治体
 株式会社アシックス、日本イーライリリー株式会社、
 株式会社パソナ、明治安田生命保険相互会社神戸支社、神戸市

●協力企業
 ネスレ日本株式会社 バンドー化学株式会社

■周囲からみえにくい健康課題を相互理解するワークショップツールを開発、社内外でのワークショップ開催
本プロジェクトでは参画企業・自治体と議論を重ね、健康経営®の専門家と医師にも監修頂き、当事者と周囲の相互理解を促し、あらゆる立場の人が参加可能なワークショップツール「わかりづらい健康課題 『みえない多様性』 に優しい職場をつくる –Inclusive Workplace Design Toolkit–」を開発。各種ツールキットは、弊社公式ウェブサイトより無償でダウンロードできます。

「みえない多様性PROJECT」 WEBサイト:https://www.lilly.co.jp/news/stories/henzutoo/nextstep

周りにある「みえないつらさ」に気づき、理解することは、職場から不安やがまんをなくすことであると考えています。互いにわかり合うことで、一人一人が自分らしく働ける職場づくりを目指し、カードゲームを使ったワークショップ開催などの活動を行っています。2020年の発足以降、社内外でのワークショップはこれまで18回開催し、延べ3900人以上が参加しました。

 

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