ライカマイクロシステムズが、SEM用試料コーティング装置 ライカ EM ACE600を発売。
各種金属やカーボンを、薄く均質で粒状性の高いコーティング層に成膜可能。これ1台で汎用SEMからFE-SEM、あるいはTEMによる様々な解析でのコーティングのニーズに対応。
2013年11月29日 ライカ マイクロシステムズ株式会社(社長:上野 隆、東京都港区)は、高真空多機能コーティング装置 ライカ EM ACE600の販売を開始しました。 走査型電子顕微鏡(SEM)による二次電子像観察(主に試料表面の凹凸構造を観察)や反射電子像観察(主に試料の組成分布や結晶構造を観察)において、試料が絶縁体の場合、チャージアップによる像障害が発生し、目的とする観察が行えないことがあります。その場合、試料の表面に導電性コーティングを施し、チャージアップの発生を防止することが有効です。 しかし、コーティング膜で試料表面を覆うことで、微細な形状やサイズの変化を起こしたり、組成情報などを消失するおそれがあるため、導電性コーティングでは薄く粒状性の高い(膜の海島構造が見えない)膜が求められます。 その需要に応えるために、ライカマイクロシステムズは、高真空多機能コーター ライカ EM ACE600を開発致しました。 ライカ EM ACE600では、QSG(水晶振動子による膜厚モニター)のもと、ナノメーター単位の厚みで金属のコーティングを試料に施すことにより、絶縁性試料の微細形状を損なうことなく、SEM観察を容易にします。 また、カーボンのコーティング(SEM-EDS/EDXまたはEPMA分析向けのスレッド蒸着や透過電子顕微鏡(TEM)試料向けのロッド蒸着)もQSGにより、ナノメーター設定で蒸着膜が成膜できるため、高精細な元素マッピングの取得や安定したTEM観察を助けます。 ライカ EM ACE600は、精密な膜厚制御の導電性コーティングをタッチパネルのわかりやすいインターフェースで行うことができます。従来のコーティング装置に比べ、誰でも簡単に再現性良く、薄く均質で高い粒状性の導電性コーティング層を成膜できます。 また、ライカ EM ACE600は、高い拡張性を持ち、数々のオプションとの組み合わせでさまざまなアプリケーションに対応します。 真空クライオトランスファーシステム ライカ EM VCT100とのコンビネーションもその一つ。リチウム電池や触媒などの、大気非暴露状態を必要とする試料や、硝子様凍結した生体材料やエマルジョンなどの含水材料のフリーズフラクチャ(凍結割断)などのコーティングにも最適です。クライオ状態でも、常温と同様のコーティング精度を発揮します。 【価格】 高真空コーティング装置 ライカ EM ACE600 9,795,000円 ~(税別) 真空クライオトランスファーシステム ライカ EM VCT100 10,370,600円 ~(税別)ライカ マイクロシステムズは、顕微鏡および科学機器分野における世界的なリーディングメーカーの一つです。19 世紀に家族企業としてスタートしたライカ マイクロシステムズは、そのグローバル企業へと発展する歩みの中で比類ない革新技術を次々と世に送り出してきました。
歴史的に科学の世界と緊密に連携することで、ライカ マイクロシステムズの革新技術を生み出す伝統が形作られてきました。お客様の意図するところを汲み取り、その要件に合わせて最適なソリューションを提供しています。ライカ マイクロシステムズはライフサイエンス、インダストリアル、メディカルの 3 つのビジネス部門に分かれてグローバルに活動しており、そのいずれでもマーケットリーダーとして位置付けられています。
ドイツのウェッツラーに本社を置くライカ マイクロシステムズは世界 100 カ国以上で事業活動を展開し、5 カ国に 6 の製造拠点、20 カ国に販売・サービス組織を擁し、世界的な販売網を構築しています。
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- マーケティング部
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