デロイト トーマツ ウェルビーイング財団、子どもの教育分野におけるコレクティブ・インパクト実証実験を開始
KUMONとの協働を通じ、子どもの支援に携わるNPO法人との学習機会創出を目指す
デロイト トーマツ グループの一般財団法人デロイト トーマツ ウェルビーイング財団(東京都千代田区、代表理事:吉川玄徳、以下DTWB)は、人とひとの相互の信頼と共感に基づく「Well-being(ウェルビーイング)社会」の構築を目指すと共に、複数の団体による協働を最大化させる「コレクティブ・インパクト」を通じた活動を推進しています。DTWBは、かねてから活動の焦点を教育・スキル開発・就業機会創出に当てており、その一環として、このたび子どもの教育分野におけるコレクティブ・インパクト実証実験を開始します。
この取り組みは、2022年6月から一年間行う予定で、株式会社公文教育研究会(以下KUMON)とともに協働して行います。傾聴とダイアローグを土台とした子ども青少年支援事業(居場所支援、学習支援、相談支援)を手掛ける特定非営利活動法人アーモンドコミュニティネットワーク(以下ACN)とともに、ACNのフリースペースにて、様々な理由で学習支援が必要な子どもたちを主な対象とし、学習能力向上ならびにキャリア形成に繋がる教育支援を実施します。
この度の実証実験では、ACNが運営する子どものフリースペースに通う子どもたちのうち4名を対象に、学習能力および学習意欲の向上、学習自体の習慣化などに繋がる支援を実施し、一年を通じて変化や成長を観察していきます。DTWBはKUMONと連携して本取り組みを推進させるとともに、ACNに対して資金やプロジェクト管理等をサポートし経営体制の強化を図ります。また、対象となる子どもたちに対しては、公認会計士やコンサルタント、税理士などのプロフェッショナルの仕事を知る機会を提供します。今後の持続的な活動とするために、実証実験では子どもたちに寄り添い、その影響を振り返りながら本取り組みのスキーム等の改善につなげます。加えて、子ども食堂が食事の提供だけに留まらず、子どもを支援するための社会インフラとして機能することで子どもたちが夢を持てる世界を創出できるよう検証も行います。その上で、ゆくゆくは日本全国各地域で子どもの支援を行う他のNPOならびに子ども食堂等との協働に拡大し、多くの子どもに対する学習機会の提供を目指します。
デロイト トーマツ グループは、自らが目指すべき社会像として「Well-being(ウェルビーイング)社会」を掲げています。2022年4月には、その構築へ貢献する助成活動などを行うためにDTWBを設立しました。DTWBは、人とひととが繋がり、熱量・知・労働力を結集させることで、より社会的インパクトの大きな課題解決を目指す「コレクティブ・インパクト」を推進しています。本取り組みと同様の教育・スキル開発・就業機会創出の分野で組織・企業・NGO・NPO等の複数の団体との協働を引き続き強化していきます。
教育・スキル開発・機会創出の3分野に注力する活動は、デロイトトーマツが参画する国際的なネットワークであるデロイトがグローバル横断で「WorldClass」と銘打って展開しています。これにより日本では2030年までに200万人、全世界では1億人の人々に対してポジティブなインパクトをもたらすことを目指しています。DTWBでは、この度の活動とWorldClassを関連付け、コレクティブ・インパクトの創出を加速することで、教育・スキル開発・機会創出における子どもたちのWell-being(ウェルビーイング)向上に寄与してまいります。
<< 本取り組みの概要 >>
■教育支援の対象者
対象人数:4名(小学生 2名、中学生 2名)
対象者の選定方法:ACNにて選定
■教育支援について
教育支援(実証実験)期間:2022年6月~2023年5月末迄
教育支援の提供場所:ACNの運営する子どものフリースペース
学習内容:英語および算数/数学の2教科について、公文式学習で学ぶ
支援体制:KUMONより、公文式学習の研修を受けたACNのスタッフが実施
■それぞれの役割
DTWB:子どもの支援を行うACNに対し、資金管理ならびにプロジェクト管理を行う。また、支援を受ける子どもたちに対し、将来的な職業選択の一助となるよう、プロフェッショナルとしてのキャリア(仕事)を知る機会を設ける
KUMON:実際に子どもと接するACNのスタッフに対し、公文式学習の研修及び学習支援のサポートを提供する
ACN:対象となる子どもの選定、教育支援の実施ならびに学習場所(子どものフリースペース)の提供、および子どもたちの心を支え意欲を育てる支援を行う
デロイト トーマツ ウェルビーイング財団について
デロイト トーマツ ウェルビーイング財団は、社会課題解決を通じて公益の増進をけん引することで、より一層の社会価値の創出に貢献することを目的に、2021年6月より活動を開始しました。人のウェルビーイングの向上に繋がる教育・スキル開発・就業機会創出に加え、その基盤にある地域課題解決支援、災害復興支援、途上国支援、スポーツ交流支援、人権問題解決支援、Diversity, Equity & Inclusion推進支援、環境問題解決支援、及びその他の公益の増進を図る事業に対する寄付、助成事業、社会課題解決事業を行っていきます。
デロイト トーマツ グループが目指す「Well-being社会」について
「Well-being社会」は、一人ひとりを起点とする個人のレベル(Personal/パーソナル)、私たちが属する地域コミュニティの集合体である社会のレベル(Societal/ソシエタル)、そして、それらすべての基盤である地球環境のレベル(Planetary/プラネタリ―)の3つのレベルで構成されると捉えています。また、これら3つのWell-beingは同時に高めていくことが求められており、人とひととの相互の信頼と共感が起点となり、構築できるものと考えています。