MaaS Global、WoNDo社買収完了とFerrovial社からの戦略投資を獲得
〜 MaaS業界の大規模統合を加速〜
ヘルシンキ(2021年5月27日)- MaaS(Mobility-as-a-Service)プラットフォームの世界的リーダーであると同時に、多数の受賞歴をもつモバイルアプリWhim(ウィム)を提供するMaaS Global Ltd.(本社:フィンランド、ヘルシンキ市、以下、MaaS Global)は本日、モビリティにおけるスペインのスタートアップ企業であるWoNDo社を買収したことを発表しました。本取引においてスペインのFerrovial社が、MaaS Globalのリファレンス株主となりました。WhimとWoNDo社のサービスが展開される世界の交通産業の市場規模は、2030年までに7兆6,000億ユーロへと拡大すると予想されています。両サービスは、世界中の都市において持続可能な移動手段となるモビリティと人々に移動の自由を提供していきます。
Whimは1つのアプリであらゆる交通サービスをユーザーに提供が可能であるため、旅程(トリップ)で必要となるすべての予約から料金決済までを1回で完結できます。あるいは、非常に利便性が高い月額定額制(サブスクリプション)にも対応しています。Whimは、市場において商用利用が可能な初めてのオール・インクルーシブ型MaaSソリューションとして、2017年11月のサービス開始以来、世界1,600万件を超えるトリップ数を提供しています。現在、欧州およびアジアの複数の市場で稼働しているWhimは、新規サービスの提供を予定しています。
MaaS GlobalのCEO兼創業者であるサンポ・ヒエタネン(Sampo Hietanen)は、「Wondoの買収は、新規市場への迅速な進出を可能にするだけでなく、B2BとB2Cのいずれのサービス拡大も容易にするため、急激な進化を見せるMaaS市場において非常に価値があります。MaaSはクリティカルマスなビジネスであるため、成功のためにはある程度の規模と加速度が求められます。今回の買収は、MaaS業界の統合が実際に進み始めていることを示す典型的な事例であり、当社は今後も積極的に統合の役割を担えることを誇りに思います」と述べています。
WoNDoは都市におけるモビリティのマーケットプレイスであり、複数にまたがる交通モードと一体化した交通アクセスを提供しています。
WoNDo社のCEOであるイオン・クエバス-モンス(Ion Cuervas-Mons)氏は、「共通のDNAを持つMaaS Globalチームに参画できたことを大変嬉しく思います。手を手にとって世界をけん引するMaaSプラットフォームの構築を加速させることで、私たちはお互いに地理的に異なる事業区域や提供サービスを補完し合えるだけでなく、MaaS業界の将来的な発展においても同様のビジョンを共有しています」と述べています。
WoNDoはこれまで、スペインを拠点として交通インフラや都市サービスを提供する多国籍企業であるFerrovialから支援を受けてきました。今回の買収契約の一環としてFerrovialが、MaaS Globalの戦略投資家の1社として参画しました。
Ferrovial社のモビリティ担当ディレクター、アンドレス・カマチョ・ドネザール(Andres Camacho Donezar)氏は、「FerrovialはMaaS Globalと共にMaaS市場において付加価値の高い提案を構築していけることを非常に嬉しく思っています。このたびの参画は当社を市場の中核メンバーへと押し上げるだけでなく、都市モビリティそのものを変革していくという当社の事業戦略を、さらに一歩前進させることになります」と述べています。
今回の買収に際しては、NOR CapitalがMaaS Globalの財務アドバイザーを務めました。
MaaS GlobalとWhimアプリについて
MaaS Globalは、Mobility-as-a-Service(モビリティ・アズ・ア・サービス、MaaS)分野を率いる世界的なリーダーであり、そのアプリ「Whim」はこれまでに各種の賞を受賞してきました。Whimアプリでは、ひとつのアプリから、登録されているすべての交通サービスをユーザーに提供することができます。MaaS市場で商業的にサービスを行うアプリの中で、初めてのオール・インクルーシブ型MaaSソリューションで、2017年11月のサービスローンチ以降、トリップ(旅程)件数は世界で1,600万回を超えます。Whimでは、ひとつのサブスクリプション契約で、電車・バス等の公共交通機関およびタクシー、カーシェア、その他多くの交通サービスから好きな手段を選び、好きなときに好きな場所へ移動することができます。また、Whimでは、サステナブルな移動方法を選ぶことができ、ユーザーの移動の習慣にも変化をもたらしてきました。
MaaS Globalは2015年に設立され、フィンランドのヘルシンキ市を本社拠点としています。様々な戦略的企業からの出資を受けており、出資企業には、三井不動産、BP Ventures、三菱商事、トヨタファイナンシャルサービス、Karsan Otomotiv、Transdev、あいおいニッセイ同和損保、デンソー、Vehoを含みます。これまでの出資総額は5,370万ユーロです。Whimアプリは、Google PlayストアおよびApple App Storeからダウンロードいただけます。
https://whimapp.com/
WoNDoについて
WoNDoは都市の主要モビリティサービスに、生活者が容易にアクセスできるサービス提供を目指し、Ferrovialが2018年に設立しました。ユーザーがより快適かつ効率的に、さらには持続可能な方法で目的地まで移動できる手段を提供しています。
Ferrovialについて
Ferrovialは持続可能なソリューションの開発に取り組むグローバルな大手インフラ建設事業者として、スペインの上位35銘柄で構成されるIBEX 35指数の構成銘柄として知られています。さらに、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)およびFTSE4Good指数の構成銘柄にも含まれています。2002年以来、すべての事業において国連グローバルコンパクトの原則を遵守しています。