寺岡精工「セミセルフレジにおける精算機指定方式」が令和3年度 全国発明表彰「発明賞」を受賞

株式会社寺岡精工

 株式会社寺岡精工(本社:東京都大田区/代表取締役社長 山本宏輔)は、公益社団法人発明協会が主催する令和3年度全国発明表彰において『セミセルフレジの効率と確実性を高める精算機指定方式の発明(特許第5783149号)』が「発明賞」を受賞しましたので、お知らせいたします。
 なお、本発明は令和2年度関東地方発明表彰において「中小企業庁長官賞」と「実施功績賞」を受賞しております。

■発明内容 セミセルフレジの効率と確実性を高める精算機指定方式の発明(特許第5783149号)
 近年、スーパーなどの小売店では様々な形態の精算方法が普及しています。本発明は店員が登録機で商品についているバーコードをスキャンし商品登録を行い、買物客が精算機で自ら精算のみを行うセミセルフレジに関するものです。この発明は、店員が登録機で生成した取引データを空き状態の精算機を指定して送信するという方式のものです。

 具体的には、登録装置の画面上に精算装置を示すボタンを表示させ、当該ボタンを押すと当該ボタンに対応する精算装置で買物客が精算処理を行えるように取引データを送信するという方式です。また、データが送信された使用中の精算装置のボタンと、空き状態または待機中の精算装置のボタンが区別できるように、異なる態様で表示されるようにしました。
  ▲精算装置を示すボタンのイメージ

 この発明により、買物客は店員から案内された精算機で精算処理だけを行えばよくなったこと、店員はどの精算機が空いているか使用中かを容易に把握できるようになったことから、セミセルフレジの精算効率と確実性が著しく向上しました。その結果、セミセルフレジは、少ない店員数でレジのスピードアップが図れる、現金のやりとりがないので衛生的かつ違算が発生しない、などの利点が評価されたことで、急速に普及が進み、買物の“新しい常識”として定着しました。

<開発の経緯>
 従来からスーパーなどの小売店ではレジ待ち渋滞を解消する精算効率の向上が求められていました。それに応えるべく商品登録・精算いずれも買物客が自ら行うフルセルフレジが登場。しかし、商品登録操作に慣れない買物客には負担が重く、精算効率向上にはつながりませんでした。そこで、商品登録に慣れた店員が登録機で商品登録を行い、買物客が自ら精算機で精算だけを行うセミセルフレジであれば効率的に精算ができると考え、開発・実用化を進めて参りました。
 セミセルフレジの実用化当初は、登録機で発行されたレシート用紙(お会計券などと呼ばれる)に印刷された精算のためのバーコードを、買物客が空いている精算機のスキャナで読み取らせ、取引データを登録機から呼び出すという方式をとっていました。しかし、精算のためのバーコードを精算機スキャナで読み取る操作ですら不慣れな買物客が戸惑ってしまうなどの問題点があり、この方式では想定した効率化は達成できませんでした。そこで、バーコードを利用する従来の方式ではない、本発明を開発するに至りました。

 ご参考:寺岡精工の「チェックアウトレボリューション」
     https://www.teraokaseiko.com/jp/solutions/SOL00001/
     製品情報 「HappySelf」(Web3800シリーズ)
     https://www.teraokaseiko.com/jp/products/PRD00374/
     ※「チェックアウトレボリューション」「HappySelf」は、株式会社寺岡精工の商標または登録商標です。

■受賞者 
 リテイル事業部 執行役員兼リテイル事業部事業部長 齋藤 文克
 元 専務取締役 森 邦雄
 関西第二支店 マイスター 西村 昌弘
 リテイル事業部 マイスター 成田 直文

 全国発明表彰は、公益社団法人発明協会が皇室から毎年御下賜金を拝受し、我が国における発明等の完成者並びに発明の実施及び奨励に関し、功績のあった方々を顕彰することにより、科学技術の向上及び産業の発展に寄与することを目的として行われています。

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