20代から50代日本人男女を対象としたHIV感染症に関する意識調査結果を発表
-HIV感染症は「死に至る病」というイメージが依然根強く、適切な治療によりウイルス抑制ができ、パートナーに感染させることはないという報告があることを知る人は約2割-
-パートナーから「HIV検査を一緒に受けよう」と誘われたら、6割以上が受ける心づもりはあるが、実際に誘われた経験がある人は2割以下-
ギリアド・サイエンシズ株式会社(以下「ギリアド」、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ルーク・ハーマンス)は、本日、20代から50代の日本人男女計1,000人を対象としたHIV感染症/エイズに関する意識調査の結果を発表しました。本調査は、HIV感染症/エイズに関する正しい知識を訴求し、差別・偏見を解消することを目的に、2019年から実施しています。本調査では、約8割の人がHIV感染症は「死に至る病」というイメージを持ち、日本では治療薬の服用により99%の人がウイルス抑制できている1ことや、治療薬の服用によりウイルス抑制できている人は、性行為でパートナーにHIVを感染させることはないという試験結果2-5があることを知る人は約2割に留まることが明らかとなりました。また、パートナーから一緒にHIV検査を受けようと誘われた場合、6割以上の人は「受ける」と回答しましたが、実際にパートナーから検査に誘われた経験がある人は2割にも満たず、また、検査に誘われた場合でも「驚く」「戸惑う」など複雑な感情が6割以上を占めるなど、HIV検査に対する意識と現状に乖離があることが明らかとなりました。調査結果は以下の通りです。
<調査結果ハイライト>
調査結果1
HIV感染症は「死に至る病」というイメージを持つ人が約8割
- 81.8%の人がHIV感染症は「死に至る病」というイメージを持っていることが明らかになった。2019年度の調査結果(71.8%)に引き続き、依然として、「死に至る病」というイメージが根強い。<参考資料 調査結果1参照>
HIV感染症の治療薬を服用している人の99%がウイルス抑制できている1ことや、治療薬の服用によりウイルス抑制できている人は性行為でパートナーにHIVを感染させることはないという試験結果2-5があることについて、その事実を知る人は約2割
- 「日本では、HIV感染症の治療薬を服用している人のうち99%の人がウイルスを抑えることに成功できている」ことを知っている人は22.8%。<参考資料 調査結果2参照>
- 「『治療薬を適切に服用してHIVをしっかりと検出限界値以下まで抑えている人から、性行為でパートナーにHIVを感染させることはない』ということを示す試験結果がある」ことを知っている人は19.2%。<参考資料 調査結果2参照>
パートナーから一緒にHIV検査を受けようと誘われた場合、6割以上が検査を「受ける」と回答。一方、検査へ誘われた場合「驚く」「戸惑う」などネガティブな反応が6割以上を占める。
- パートナーから一緒に検査を受けようと誘われた場合、受けるか受けないかという質問には、63.7%が「受ける」と回答。<参考資料 調査結果3参照>
- 一方で、パートナー から一緒に検査を受けようと誘われた場合、どのように感じるか?という質問には、「驚く」(31.7%)が最も多く、次いで「戸惑う」(28.8%)など、全回答の内、ネガティブな反応が63.3%を占めた。<参考資料 調査結果3参照>
パートナーからHIV検査について「検査を一緒に受けよう」と誘われた経験がある人は2割以下。
- パートナーから「検査を一緒に受けよう」と誘われた経験については、「ある」が13.7%、「ない」が86.3%。<参考資料 調査結果4参照>
【公益財団法人エイズ予防財団(JFAP) 理事長 白阪琢磨先生からのコメント】
今回の調査結果からも、HIVに関する正しい知識の啓発が今後も引き続き必要だと言えます。HIVは適切な治療を受ければ、もはや『死に至る病』ではありません。HIVの治療は、治療薬を服薬し続けることで、非感染者と変わらない余命が期待でき、感染前とほとんど変わらない生活を続けることができるほど大きく進歩しました。また、多くの国際的エイズ研究は、適切な治療を続け血中ウイルス量を抑制し続ければ、性行為でパートナーへHIVが感染することはないということを報告しています。HIV検査は全国のほとんどの保健所で無料・匿名で受けることができます。性行為をする方は感染機会はあり得ます。ぜひ検査を受けましょう。
ギリアドは、引き続きHIVに対する正しい情報の普及につとめ、HIV/エイズへの差別・偏見の解消に向けての啓発活動に尽力するとともにHIV 陽性者の方々の生涯にわたる健康維持、QOL向上に取り組んでまいります。
ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズ・インクは、医療ニーズがまだ十分に満たされない分野において、革新的な治療を創出、開発、商業化するバイオファーマ企業です。会社の使命は、生命を脅かす病を抱える世界中の患者さんのために医療を向上させることです。カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35か国以上で事業を行っています。
ギリアド・サイエンシズ・インクに関する詳細は、www.gilead.comをご覧ください。
ギリアド・サイエンシズ株式会社に関する詳細は、www.gilead.co.jpをご覧ください。
参考文献
1 : The HIV care cascade: Japanese perspectives
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0174360
2 : Rodger A, et al.: JAMA 2016;316(2):171.
3 : Rodger AJ, et al.: Lancet 2019;393:2428.
4 : Bavinton BR, et al.:Lancet HIV 2018;5(8): e438.
5 : 厚生労働行政推進調査事業費補助金エイズ対策政策研究事業HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究班『抗HIV治療ガイドライン』P9 2020 年3 月発行
【参考資料】
調査概要
実施期間:2020年6月8日~6月12日
対象:全国の20代~50代の男女1,000名
※株式会社ネオマーケティングが運営する「iResearch」登録モニター(639万人(国内))から、無作為に抽出
※男女比 男性:500名、女性:500名
※年齢別 20~29歳:250名、30~39歳:250名、40~49歳:250名、50~59歳:250名
調査方法:インターネット調査
調査会社:株式会社ネオマーケティング
調査結果1
HIV感染症は「死に至る病」というイメージを持つ人が約8割
- 81.8%の人がHIV感染症は「死に至る病」というイメージを持っていることが明らかになった。2019年度の調査結果(71.8%)に引き続き、依然として、「死に至る病」というイメージが根強い。
調査結果2
HIV感染症の治療薬を服用している人の99%がウイルス抑制できている1ことや、治療薬の服用によりウイルス抑制できている人は性行為でパートナーにHIVを感染させることはないという試験結果2-5があることについて、その事実を知る人は約2割
- 「日本では、HIV感染症の治療薬を服用している人のうち99%の人がウイルスを抑えることに成功できている」ことを知っている人は22.8%。
- 「『治療薬を適切に服用してHIVをしっかりと抑えている人から、性行為でパートナーにHIVを感染させることはない』ということを示す試験結果がある」ことを知っている人は19.2%。
Q.「治療薬を適切に服用してHIVをしっかりと抑えている人から、性行為でパートナーにHIVを感染させることはない」ということを示す試験結果があることを知っていますか。(単一回答)
調査結果3
パートナーから 一緒にHIV検査を受けようと誘われた場合、6割以上が検査を「受ける」と回答。一方、検査へ誘われた場合「驚く」「戸惑う」などネガティブな反応が6割以上を占める。
- パートナーから一緒に検査を受けようと誘われた場合、受けるか受けないかという質問には、63.7%が「受ける」と回答。
- 一方で、パートナー から一緒に検査を受けようと誘われた場合、どのように感じるか?という質問には、「驚く」(31.7%)が最も多く、次いで「戸惑う」(28.8%)など、全回答の内、ネガティブな反応が63.3%を占めた。
Q. HIV感染症/エイズに関する検査について、パートナーから「検査を一緒に受けよう」と誘われた場合、どのように感じますか。(複数回答・全回答数:1510)
調査結果4
パートナーからHIV検査について「検査を一緒に受けよう」と誘われた経験がある人は2割以下。
- パートナーから「検査を一緒に受けよう」と誘われた経験については、「ある」が13.7%、「ない」が86.3%。