「もしかしてNMD(神経筋疾患)」プロジェクトを開始 神経筋疾患を早期発見するためのダンスやチェックツールを共同開発

バイオジェン・ジャパン株式会社

~早期診断が難しい希少疾患の子どもたちのために~

バイオジェン・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 アジェイ スレイク、以下「バイオジェン」)、サノフィ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岩屋孝彦、以下「サノフィ」)、日本新薬株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長 前川重信、以下「日本新薬」)は、早期診断が難しい希少疾患(脊髄性筋萎縮症[SMA])、ポンぺ病、デュシェンヌ型筋ジストロフィー[DMD])について、保護者や保育士、教員など周囲の方々が気づけるためのチェックツールを共同で開発いたしました。子どもたちが楽しみながらも微妙な動きから早期診断につなげられるようなダンスもプログラムのひとつとして開発いたしました。「もしかしてNMD(神経筋疾患)」プロジェクトとして、チェックツールをウエブサイト( https://moshikashite-nmd.jp/ )や紙媒体を通じて提供してまいります。
*NMD: Neuromuscular Disorders(神経筋疾患)
 

チェックツールの開発に先立ち、オンラインでのインタビューで、III型SMA、ポンぺ病、DMD患者さんに特徴的な症状のヒアリングを実施しました。その内容を踏まえ、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター トランスレーショナル・メディカルセンター長 小牧宏文先生の監修のもとチェックツールを開発しました。

チェックツールとして、「NMDクイズ」と「NMDチェックダンス」の2種類を開発しました。

●NMDクイズ


●NMDダンス

   


   

「NMDクイズ」は、NMDの発症初期にみられる症状や徴候を、わかりやすいイラストと短い設問によるクイズ形式で啓発しています。クイズの開発にあたっては、様々なデジタルコンテンツを開発する株式会社ブルーパドルの佐藤ねじ氏と協働させていただきました。

また、「NMDチェックダンス」として、子どもたちが踊るだけで楽しみながら徴候をチェックできるダンス「アイヤ・ジャンボ!」を開発いたしました。ダンスの実演・体操監修は、NHKの番組『おかあさんといっしょ』の体操のお兄さんとして活躍された小林よしひさ氏に、ダンスの作詞・作曲・振付は、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の「ブンバ・ボーン!」の作詞・振付ほか多数楽曲、振付提供をされている谷口國博(たにぞう)氏にお願いいたしました。


本ツールは、保護者のみならず、保育園・幼稚園・小学校等でもご利用いただけるよう、各社のウエブサイトで公開するとともに、紙媒体でも提供させていただきます。

監修を担当した小牧宏文先生は、「お子さんの運動能力は個性によるところがほとんどです。そのような特徴が長く続いたり、症状が少しずつ進んでいったりするような場合には、稀に『NMD(神経筋疾患)』に分類される病気が隠れていることがあります。NMDは症状が進行する病気ですので、早期受診と早期診断が重要になります。また、なかには、骨の病気などを疑ってしまい、神経の病気と気づかれるのに時間がかかってしまったケースもありますので、専門医療機関に受診することが重要です。最近は医療の進歩により治療できる病気も増えつつありますので、保護者や保育士、教員などの周囲の方々に早めに気づいていただけるよう、わかりやすいツールを開発しました。希少疾患ゆえに、複数の疾患を横断して、早期発見の気づきとなることを願っています」、と話しています。

「もしかしてNMD」は下記よりご覧いただけます。
https://moshikashite-nmd.jp/


脊髄性筋萎縮症(SMA)について
SMAは、脊髄および下位脳幹における進行性の運動ニューロンの脱落を特徴とする疾患であり、重篤で進行性の筋萎縮や筋力低下を引き起こします。最も重篤なタイプのSMAの患者さんは未治療では最終的に麻痺状態となり、呼吸や嚥下など生命維持のための基本的な身体機能に支障をきたす恐れがあります。

SMN1(Survival of Motor Neuron 1)遺伝子の欠失または変異により、SMAの患者さんは運動ニューロン維持に必要なSMNタンパク質を十分に産生することができません。SMAの重篤度はSMNタンパク質の量と相関関係があります。乳児型SMAの患者さんは最もきめ細やかな支持療法を必要としますが、未治療ではSMNタンパク質がほとんど生成されないため、支えなしに座ることができず、人工呼吸器による補助なしに2年以上生存することができません。乳児型以外のSMA患者さんでは、より多くのSMNタンパク質が生成され重篤度も下がりますが、日々の生活と人生に困難を強いられます。

ポンぺ病について
ポンペ病は、体内の細胞で不要になった物質の分解がうまく行うことができない「先天代謝異常症」の 1 つです。ポンペ病はグリコーゲンを分解する酵素が生まれつき全くないか少ないことが原因で、筋肉などの組織にグリコーゲンが蓄積し、筋力の低下をはじめとする、さまざまな症状があらわれます。ポンペ病には、生後数カ月以内に発症する「乳児型」と、それ以降に発症する「遅発型(小児型・成人型)」があり、「乳児型」では心臓の肥大や、全身がぐったりしているなどの症状があらわれ、生後数カ月から数年で死に至る場合があります。「遅発型」は、筋力低下が主な症状で、子どもから高齢者まで、あらゆる年代で発症し、さまざまな合併症を引き起こします。
ポンペ病は、国から難病に指定されている疾患の 1 つですが、現在は治療法が確立しており、疾患の進行を抑え、合併症を少なくするために早期の発見と治療の開始が重要です。

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)について
DMDは、筋肉細胞を支えるジストロフィン遺伝子の変異が原因で、筋肉細胞を支えるジストロフィンタンパク質が産生されず筋力が低下する、主に男児に発症する遺伝性筋疾患です。初期には、歩き始めが遅いなどの運動発達の遅れがあり、5歳ごろに運動機能のピークをむかえ、徐々に進行性の運動機能低下がみられるようになります。思春期の頃までには車いすが必要となり、10代には心肺機能の低下が生じ、合併症は生命予後に影響を及ぼします。

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バイオジェンについて

神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患ならびにその関連疾患領域の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者に提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、運動障害、神経筋障害、急性神経疾患、神経認知障害、疼痛、眼疾患といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。

バイオジェン・ジャパンに関する情報については、https://www.biogen.co.jp/、およびSNS媒体Twitter( https://twitter.com/BiogenJapan ), Facebook( https://www.facebook.com/BiogenJapan/ ),
Instagram( https://www.instagram.com/biogenjapan/ ),
YouTube( https://www.youtube.com/channel/UC41Ok3Oib3HjsFT2acmywsQ )をご覧ください。


サノフィについて
サノフィは、健康上の課題に立ち向かう人々を支えます。 私たちは、人々の健康にフォーカスしたグローバルなバイオ医薬品企業として、 ワクチンで人々を守り、革新的な医薬品で痛みや苦しみを和らげます。 希少疾患をもつ少数の人々から、慢性疾患をもつ何百万もの人々まで、寄り添い支え続けます。
サノフィでは、100カ国において10万人以上の社員が、革新的な医科学研究に基づいたヘルスケア・ソリューションの創出に、世界中で取り組んでいます。
サノフィは、「Empowering Life」のスローガンの下、ヘルスジャーニー・パートナーとして人々を支えます。
日本法人であるサノフィ株式会社の詳細は、http://www.sanofi.co.jp をご参照ください。

日本新薬について
日本新薬は、人々の健康と豊かな生活創りに貢献することを使命としています。当社が注力する4つの疾患領域のひとつに難病・希少疾患があります。近年、核酸医薬品の開発に注力し、本年、国内で初めてエクソン53スキッピングに対応するDMD治療薬の承認を取得し、医療機関への情報提供活動を行っています。今後とも当社は、DMD治療薬の開発パイプラインを充実させ、DMDに苦しむ患者様、ご家族へ福音となる特徴あるくすり創りを通して、社会から信頼される企業を目指しています。当社の詳細な情報については、http://www.nippon-shinyaku.co.jp をご覧ください。
 

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