【ニュースレター】GKグローブを楕円球に持ち替えた「新入社員」
アザレア・セブンの拠点、エコパスタジアムで汗を流す伊藤三紗さん
全国制覇2週間後に「初ラグビー体験」
「トライした時のあの感じ。あの喜び。本当に気持ちがいいんです。ゴールキーパーがなかなか味わうことのできない華って言うんですか、うん、ラグビーではそういう気分も楽しんでます(笑)」
今春、当社に入社した伊藤三紗さん、18歳。ラグビー歴はまだ半年足らずですが、小学1年から続けてきたサッカーでは、静岡県の強豪、藤枝順心のゴールキーパーとして高校日本一も経験しています。
(一社)アザレア・スポーツクラブ(代表理事:清宮克幸氏)が運営する女子ラグビーチーム「アザレア・セブン」の体験会に、伊藤さんがラグビー未経験者として参加したのは今年1月末のこと。最後の高校選手権決勝で神村学園を下し、日本一に輝いたわずか2週間後でした。
「もう就職は決まっていて、一方で社会人になってもスポーツを続けたいと考えていた時に、お母さんが『ラグビーはどう?』と勧めてくれました。自分でもガタイに自信があったし、直感で『お、いいかも!』と、自分で電話しました。初めてのタックル練習は楽しかったですけど、翌日に重い腰痛がきて『やっぱりサッカーとは違うんだな』と思いました」
多様性あふれるチームの中で自己成長を
新入社員の伊藤さんは、現在、オートバイ組立ライン(オフロードバイクの車体組立)での作業実習を通じて、製造の基本を勉強中です。
「私が担当する工程は、力を必要とする場面もあります。仕事が終わるとぐったりするほどですが、これもトレーニングの一つになっているかもしれません。それよりも、絶対にミスを起こせないという緊張感はスポーツとは別の次元のもの。焦らず集中して、確実な仕事を心掛けています。残業の時は、平日の練習に行けないこともあるのですが、そういう日は戦術練習の動画を送ってもらってチームメイトから遅れないよう勉強しています」
アザレア・セブンに加わったことで、伊藤さんは自分自身の新たな成長機会を見出しました。それは、これまで慣れ親しんできた部活動とは異なり、初心者から日本代表経験を持つベテラン選手まで、さまざまな年齢の、さまざまな背景を持つ選手たちが、共通の目標を描いてチームビルドしていくプロセスにあるそうです。
「外国人選手もいる。大先輩もいる。アットホームな雰囲気の中で、そうした人たちと助け合いながら同じところをめざしていくことで、社会人としても成長していけるのではないかと期待しています。多様性のあるチームの中に流れているのは、みんなで魅力的なチームを組み上げていこうという団結心。やりがいを感じています!」
高校最後の選手権で全国制覇後、ラグビーに転向(前列左から4人目)
新しい環境に飛び込む勇気と、地道に努力する粘り強さを持ち合わせている伊藤さん。取材中、一番多く出た言葉は「負けず嫌い」。サッカーと比較して筋トレの量が多く、仕事との両立は「きつい」と言いながらも、最後には「でも負けたくない!」と口にする元気で魅力的な女性でした。同期入社の私も彼女の一ファンとして、今後の活躍を応援していきます!
■一般社団法人アザレア・スポーツクラブ https://azalea-sc.com/