テレビの視聴質データを提供するTVISION INSIGHTSとイェール大学の共同研究の一部が、INFORMS主催の「Marketing Science Conference」にて発表

TVISION INSIGHTS株式会社

 人体認識技術を用いて、テレビ視聴者の視聴態勢「視聴質」をビッグ・データとして取得・提供を行うTVISION INSIGHTS株式会社 (所在地 :東京都千代田区、代表取締役社長 郡谷 康士、以下TVISION) は、米国イェール大学経営大学院 上武康亮准教授 (所在:アメリカ合衆国コネチカット州ニューヘイブン市) と、2018年12月より「日本におけるテレビマーケティングの発展に関する視聴質データの活用」について共同研究を進めておりました。
その成果の一部が、2020年6月11日〜13日にINFORMSが主催で米国デューク大学をホスト校として開催された「Marketing Science Conference (https://conferences.fuqua.duke.edu/isms/) 」にて発表されました。




カンファレンスで発表された内容について
 タイトルは 「An Empirical Model of Viewer Attention: Suspense vs. Surprise during Baseball Games」 で、直訳すると、野球観戦における”Suspense” (なにかおもしろいことが起きそうだという期待の感情) と”Surprise” (予想していなかったことが起こった時の感情) が、テレビ視聴へ与える影響の実証研究、という内容です。

  Marketing Science Conference講演資料より一部抜粋


野球のテレビ観戦を、TVISIONの滞在注視データを使って分析した結果、テレビの前に滞在するかどうかには"Suspense"と"Surprise"が同程度に影響しますが、テレビを注視するかどうかには"Suspense"がより強く影響することがわかりました。(結果の一部は上表赤枠部)
つまり、次のシーンで試合がもっと面白くなりそうだと予想していると、より注視しやすくなるということがわかりました。



上武准教授のコメント
本共同研究は、データを使ってテレビ番組やオンラインコンテンツをどのようにより面白くデザインできるか、という問いを、プロ野球を例として、TVISIONの持つユニークな滞在注視データとデータスタジアム株式会社*の持つ詳細なスポーツデータを組み合わせることで考えています。試合中の状況をSuspenseとSurpriseという観点から計測し、それが視聴行動にどのように影響するかを検証することで、視聴者がどのような試合展開を望んでいるかを分析することができます。
今後は、野球のルール変更 (1試合を9回から7回にすることや、延長は走者2塁から始めるなど) がどのように視聴行動に影響を与えるか、またそれがCMの視聴にどのように影響するかを経済学のモデルを用いて考えることで、視聴者にとっても、広告主にとってもより良いテレビ番組のデザインを設計したいと考えています。

*データスタジアム株式会社
プロ野球全試合の1投球ごとの詳細データ (秒単位のタイムスタンプ・点差や走者などの状況・プレーの結果) を、リアルタイムに取得し提供。


 (写真)イェール大学経営大学院 上武康亮准教授


■ イェール大学経営大学院 上武康亮准教授について
イェール大学経営大学院 所在地:165 Whitney Avenue, New Haven, Connecticut, USA
上武康亮准教授 略歴:
イェール大学経営大学院マーケティング学科准教授。
2005年東京大学経済学部卒業、2007年東京大学大学院経済学研究科修士課程終了、
2013年米国ノースウェスタン大学 経済学博士号を取得。同年、米国イェール大学経営大学院マーケティング学科助教授を経て、2018年より現職。
専門は計量マーケティング、実証産業組織論。消費者や企業の詳細な個票データを用いて、マーケティング施策や政策の効果推定と制度設計を行う。特にオンラインプラットフォーム、デジタル・ハイテク産業のデータを用いて、価格戦略、企業合併、インセンティブ設計に関する研究を行ってきた。日米の企業と共同研究を数多く行っており、主要論文はMarketing Science誌やReview of Economic Studies誌など欧米の一流誌に掲載されている。


■視聴質について
VI値 (滞在度=Viewability Index)
各番組・CMにおいて、テレビの前に人が滞在している度合いを示す。数値が高いほどテレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長い。
AI値 (注視度=Attention Index)
各番組・CMにおいて、テレビ画面に人の顔が向いているかを示す。数値が高いほど画面を注視した人数が多く、注視秒数が長い。


■TVISION INSIGHTS株式会社について
TVISION INSIGHTS株式会社はテレビの「視聴質」を計測。TVISIONが開発した人体認識技術を用いて、テレビの視聴態勢を取得しデータ化する独自手法で、データセットを取得・蓄積・提供している。国内では、関東エリアの800世帯・関西エリア100世帯、地上波関東6局7チャンネル、地上波関西6局7チャンネル、MXテレビ2チャンネル、BS8局9チャンネルの全番組を毎秒レベルで計測 (2020年7月現在) 。またグローバルにも拠点を広げ、ボストン・ニューヨークでも展開。広告主、広告会社や放送局100社以上が活用。テクノロジーとビッグ・データを用いて、テレビ本来の価値を顕在化することを目指している。


■企業概要
会社名  :TVISION INSIGHTS株式会社 https://tvisioninsights.co.jp/
代表     :代表取締役 郡谷 康士
所在地  :東京都千代田区大手町一丁目6番1号大手町ビル6階 Inspired.Lab 内
設立     :2015年3月6日


■データスタジアム株式会社について
データスタジアム株式会社は、2001年の設立以来、Jリーグ・プロ野球・Bリーグなどのデータを取得・蓄積・分析し、スポーツ団体やチーム・クラブ・選手に対して強化や戦術向上のためのソリューションを提供している。またファンやメディアに対しても、様々なデータやデータを活用したエンターテインメントコンテンツを提供し、スポーツの新しい楽しみ方を提案している。

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