全自動検査機器における新型コロナウイルス抗原検査試薬 製造販売承認の取得について
本試薬は、富士レビオが提供する全自動化学発光酵素免疫測定システムである「ルミパルス G1200」および「ルミパルスG600II」で使用する専用試薬です。本試薬を用いて、検体中に含まれる新型コロナウイルス抗原を測定し、高感度かつ定量的な検査結果の提供が可能となります。
ルミパルスシリーズは国内において医療機関を中心に約1,300台が稼働しており、その内、本試薬を使用することができる機種は約800台になります。また、鼻咽頭拭い液に加えて唾液を検体に用いることが可能であることから、検体採取時における医療従事者の感染リスクを下げ、患者さまの負荷も軽減できます。検査時間が約30分以内と短時間であり、1時間当たりの処理能力が120テスト(ルミパルスG1200の場合)であることと合わせ、検査の効率化に寄与するとともに、より多くの医療現場で新型コロナウイルスの検査が可能になるものと考えております。
富士レビオでは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて検査試薬の開発を進めており、2020年3月より国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断法開発に資する研究(研究開発代表者:国立感染症研究所 感染病理部部長 鈴木忠樹)」における「迅速診断キットの基盤的研究開発」 に参画しております。本試薬は、2020年5月に上市した簡易検査キット「エスプライン® SARS-CoV-2」※2に続き、当該研究開発の一環として開発したものです。なお、「エスプライン SARS-CoV-2」は現時点において唾液を検体として用いることは承認されておらず、鼻咽頭拭い液のみが使用可能な検体となっております。
また、当社の連結子会社である株式会社エスアールエル(代表取締役社長:東 俊一、本社:東京都新宿区、以下「SRL」)は、2020年6月22日より本試薬を用いた臨床検査の受託を開始する予定です。
本件による2021年3月期の当社連結業績への影響は精査中です。
当グループでは、今後も新型コロナウイルスに対する検査技術の向上に貢献してまいります。
※1 2020年6月8日付リリース:全自動検査機器における新型コロナウイルス抗原検査試薬の製造販売承認申請について
※2 2020年5月13日付リリース:新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原検査キット製造販売承認の取得について
【製品概要】
一般名 SARSコロナウイルス抗原キット
製品名 ルミパルス SARS-CoV-2 Ag
(製造販売承認番号 30200EZX00035000)
対象市場 日本
製造販売元 富士レビオ株式会社
【製品写真】
「ルミパルス G1200」
「ルミパルス SARS-CoV-2 Ag」