仏産チーズ、コンテの多様性を形作るテロワール
-世界最優秀フロマジェ、ファビアン・デグレ氏が熱弁 -
コンテチーズ生産者協会(CIGC:フランス、ポリニー市)は去る11月12日~17日、世界最優秀フロマジェ、ファビアン・デグレ氏を招聘し、「コンテ・ウィーク」として都内各所で様々なイベントを開催しました。
コンテはフランス東部、ジュラ山脈一帯で1,000年以上の伝統を守って作られる熟成ハードチーズ。フランス産AOP(原産地呼称保護)チーズの中でNo.1の生産量を誇り、フランスのみならず世界中で広く愛されているチーズです。「コンテ・ウィーク」では、コンテの熟成会社で勤務したこともあり、コンテを深く愛するデグレ氏のナビゲートで、コンテの美味しさと多様性に迫りました。
会場はワインやチーズ好きが集まる田崎真也ワインサロン、日本酒にも詳しい赤坂あじる亭、自然派ワインにこだわる外苑前のアペロワインバー、そしてフレンチの巨匠・ドミニク・ブシェ氏が開いた銀座のカジュアルビストロ、レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェ。それぞれワインや日本酒、シャンパーニュなど異なるテーマでコンテとのマリアージュや、コンテの比較テイスティングを行いました。
すべての会でデグレ氏が強調したのは、コンテのテロワールと多様性。デグレ氏は下記のように語りました。
「コンテ作りで重要なのは牛が食べる草です。その土地の微生物相とテロワールを活かすため、地元の牛の生乳を使い、添加物を一切使わないので、牛が食べたものがダイレクトにチーズに反映されます。生産地域内でも標高や季節によって生息する草花は異なるので、コンテひとつひとつに個性があり、その多様性こそがコンテの長所なんです。日本では熟成期間が長いほど優れているという風潮がありますが、そんなことはありません。それぞれのコンテに最適な熟成度合があり、同じ熟成期間でも作られた季節や作り手、年によって全く風味が異なります。これからはぜひ製造年月に注目してコンテを選んでみてください。」
参加者は、食感やアロマ、風味などひとつひとつ異なるコンテの多様性と、ワインと同様に重要なコンテのテロワールに感銘を受けたようです。
コンテチーズ生産者協会は、このような活動を通して、コンテの美味しさや奥深さ、そしてその多様性を日本でさらに発信してゆく予定です。
*「コンテ」は、フランス東部のジュラ山脈一帯で、1,000年の伝統を守りながら職人が丹精をこめて作っている熟成ハードチーズ。添加物を一切使わないナチュラルな味わいと豊かな風味が魅力で、フランス産AOP(原産地呼称保護)チーズの中で最大の生産量を誇ります。フランスでは朝食からおやつ、料理やワインのおつまみにと、子供から大人まで広く親しまれており、日本でもチーズ愛好家の間で大変人気があります。
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