「三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルス」にて AIを利⽤した空調制御システムを導⼊
〜カメラ画像を利用した人数予測・着衣量解析等により省エネルギー性と快適性を向上〜
三井不動産株式会社(代表取締役社長:菰田正信)と株式会社⽵中⼯務店(代表取締役社⻑:佐々木正人)は、「三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルス」にてAI技術を利用した省エネルギー空調制御システムを導入しました。国土交通省により「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」として採択された(2016年12月)本プロジェクトは、地域全体の最適化を目指すエネルギーマネジメントの先導的な取り組みとして、来館者情報に基づく需要予測や空調制御等の効果が期待されているプロジェクトです。
従来型の空調システムにAI技術を導入することで、施設内外の環境や来館者の服装などの各種データを検知・解析し、快適性の向上を図りながら、年間30%以上のCO2排出量の削減を見込んでいます。
三井不動産株式会社と株式会社竹中工務店は、今後の開発プロジェクトにおいても、お客様にとって居心地のよい空間の提供とさらなる省エネルギー・省CO2の実現、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献を目指していきます。
■空調制御システムの特長
1. AIによる画像解析を利⽤したPMV空調※1
⼈のたまり場となる吹き抜け空間やフードコートのカメラの画像を解析し、活動量を計測する他、館内に設置したサーモカメラの画像解析により、来館者の服装(半袖・⻑袖・厚着等)を推定し、PMV 空調制御を行っています。また、来館者の年代や性別※2の構成割合をカメラの画像解析により推定することで、来館者の特性に合わせた、快適性に配慮した空調制御を実現します。
※1 PMV 空調:⼈体の熱的快適感に影響する6つの要素(室温、平均放射温度、相対湿度、平均⾵速、着⾐量、作業量)を基に算出される指標(PMV=Predicted Mean Vote)を、快適となるように総合的に制御した空調制御⽅式のこと。
※2 個人情報の特定や収集等は行わないもの
2. AI による館内⼈数予測を利⽤した予測連動省エネルギー制御
館内⼈数データ・天気予報・イベント等の各種情報から、AI解析により館内⼈数の推移を予測しています。予測結果を基に館内のCO2濃度が基準値以内に収まる範囲で最も効率的となる外気導入を行います。来館者が多いことが予測される日は、事前に外気を多く導入することにより、ピーク時(来館者の多い時間、外気の温湿度が高い時間)の外気導入量を低減し、外気導入に係るエネルギーを削減します。
3. AI によるエネルギー需要予測を利⽤したエアコンの⾼効率運転制御
天気予報・外気温湿度・館内⼈数予測・イベント情報といったビッグデータを基に、翌⽇の当施設のエネルギー需要を予測しています。予測結果を基に館内エアコン(GHP・EHP)の冷媒蒸発温度を最適に制御することで、エアコンの超高効率運転制御を実現します。外部入力を受けてGHPの蒸発温度を可変させる制御は日本初の取り組みです。
<物件概要>
<物件写真>
<位置図>