実装信頼性を確保した車載向け超小型MOSFET「RV4xxxシリーズ」を開発

ローム株式会社

ADASカメラモジュールなど車載部品の小型化に貢献

<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、部品実装後の信頼性を確保する超小型1.6mm×1.6mmサイズのMOSFET「RV4xxxシリーズ」を開発しました。本シリーズは、車載信頼性規格AEC-Q101に準拠しており、車載品質を確保した高信頼性の製品です。また、独自のパッケージ加工技術の採用により、品質が求められる先進運転支援システム(ADAS)カメラモジュールなど、車載部品の小型化に貢献します。

なお、RV4xxxシリーズは、5月よりサンプル出荷(サンプル価格 100円/個:税抜)を、9月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定です。

<背景>
近年、ADAS実現に必要不可欠な車載カメラは、設置スペースが限られていることから、搭載部品にも小型化の要求が高まっています。こうした市場要求に応えるため、大電流を保持したまま小型化が望める下面電極パッケージのMOSFETに注目が集まっています。

一方、車載部品においては、信頼性確保のため部品実装後に外観検査(※1)が実施されていますが、下面電極パッケージは側面に十分な半田フィレットが形成されないため、車載で必要とされる半田高さを確保できず、実装後の半田づけ状態の外観検査が困難だという課題がありました。

ロームは、これまで超小型MOSFETをはじめ業界に先駆けた製品開発を行い、高い実績を誇ってきました。今回、独自工法を用いたWettable Flank形成技術(※2)を導入したことにより、下面電極パッケージでも安定した半田フィレットの形成が可能になりました。業界で初めて、パッケージ側面の電極部分の高さ130μmを保証しているため、部品実装後の外観検査で確実に半田づけ状態を確認できるようになります。

今後もWettable Flank形成技術を活用し、小型パッケージの開発およびMOSFETのみならずバイポーラトランジスタやダイオードへの展開を進め、小型・高信頼性を追及した製品ラインアップを拡充してまいります。


<特長>
1.独自工法を用いたWettable Flank形成技術により、パッケージ側面の電極部分の高さ130μmを保証
Wettable Flank形成技術では、パッケージ側面のリードフレーム部に切り込みを入れてメッキ加工を行います。しかし、リードフレームに切り込みを入れる際に発生するバリは、切り込みの高さが高くなればなるほど多く発生します。
そこで、ロームはバリを抑制するためにリードフレーム全面にバリア層を設ける独自工法を開発。これにより部品実装時の製品の傾きや半田不良を防ぐことができ、DFN1616パッケージ(1.6mm×1.6mm)としては、業界で初めて、パッケージ側面の電極部分の高さ130μmの保証を実現しました。


2.小型の下面電極 MOSFETへの置き換えで実装面積を削減
従来、ADASカメラモジュールの逆接保護回路ではショットキーバリアダイオード(SBD)が主流でした。しかし、カメラの高解像度化にともない、大電流化が望まれる車載市場では、オン抵抗が低く発熱が低減できるという特長から、SBDより小型なMOSFETへの置き換えが進んでいます。
例えば、電流2.0A、消費電力0.6Wの場合、車載市場で多く使われている端子付きパッケージMOSFETでは、SBDと比べて30%実装面積を小さくできます。一方、下面電極パッケージのMOSFETは、下面が電極となっているので放熱性が良く、小型でありながら大電流化を実現できます。これにより従来の一般品SBDと比べて78%、一般品MOSFETと比べて68%実装面積を削減することができます。

<ラインアップ>


<用語説明>
※1) 外観検査
自動光学検査やAOI(Automated Optical Inspection)とも呼ぶ。たとえば、実装基板をカメラでスキャンし、部品の欠落や品質の欠陥、半田付け状態などを検査する。

※2) Wettable Flank技術
QFNやDFNなどの下面電極パッケージの側面のリードフレーム部に切り込みを入れてメッキ加工を施し、側面にも電極を形成する技術のこと。
 

ロームは、1958年(昭和33年)設立の半導体・電子部品メーカーです。自動車・産業機器のほか、民生・通信など多様な市場に対し、品質と信頼性に優れたLSIやディスクリート、電子部品を供給するとともに、システム全体を最適化するソリューション提案を行っています。

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