特定原材料全7品の食物アレルゲンの一斉分析法(LC-MS/MS法)を共同開発、マイナーアレルゲン20品にも拡大予定
今後、様々な食品にて本分析法の妥当性を確認し、将来的に一度に分析できるアレルゲンの対象品目を「特定原材料に準ずるもの(20品目)」や分析手法が確立されていないマイナーアレルゲンに拡大していく予定です。
■アレルゲン分析について
なくならない食品表示法違反の回収事例、「複数アレルゲン一斉分析」で安全性向上
食物アレルギーには完全な治療方法がなく、原因となるアレルゲンの摂取を回避することが最も有効な手段です。そのため、正確なアレルゲンの表示こそがアレルギー患者にとって安心して食べるための重要な指標となります。食品表示法では「特定原材料」7品目の表示を義務付けるとともに、「特定原材料に準ずるもの」20品目については可能な限り表示するよう推奨していますが、表示違反による食品の回収事例が後を絶ちません。
表示違反の原因としては、記載漏れ、製造ミス、意図しないアレルゲンの混入、アレルゲン検査の誤判定などが挙げられます。
現行のELISA法をはじめとする個別分析と比べ、 本分析法は複数のアレルゲンを一度に検査できるため意図しないアレルゲンの混入検査に適している、偽陽性・偽陰性のリスクが低いなどの理由から、より正確な食品表示につながると我々は考えています。
■SCIEXのアレルゲン分析メソッドについて
質量分析計を使用した12種類のアレルゲンスクリーニングとグルテン定量メソッド
「vMethod Application for Multiple Allergen Screen in Food Matrices using LC-MS/MS v1.0」、「vMethod Application for Gluten Quantitation in Food Matrices using LC-MS/MS」
このメソッドでは、QTRAP® 4500システムの感度と頑健性を活用して、12 種類のアレルゲンのハイスループット微量スクリーニングおよびグルテンの定量を行えます。包括的なサンプルデータ解析が可能となるため、食物アレルゲン分析がより正確なものとなり、最終的には食品の安全性が向上します。これは、複数の外部研究所においてテストされバリデートされています。SCIEXにおいて、分析立ち上げに必要な膨大な基礎作業は終了しています。このメソッドパッケージには、サンプル調製プロトコル、LC条件および質量分析計の条件(MRMトランジションなど)が含まれます。
【 雑賀技術研究所について 】
「測る・検査する」技術を中心に、幅広い分野でユーザーの困り事を解決。
雑賀技術研究所は、残留農薬や機能性成分の理化学検査技術だけでなく、独自開発した赤外線分光分析装置や金属検出センサーのコア技術をベースに応用製品を開発し、農業、食品加工、プラスチック関連など幅広い分野に向けて製品・サービスを提供しています。ユーザーの潜在ニーズに応える製品づくりを目指し、設計から販売・保守まで一貫したサポート体制でお客様の困り事の解決を目指します。詳しくは https://www.saika.or.jp をご覧ください。
【SCIEXについて】
SCIEX社は、ライフサイエンス分野において、50年近くに渡って分析技術の革新を進める質量分析計のグローバルリーダーです。研究者・科学者が直面する複雑なサイエンスの問題を解決し、世界をより住みやすい場所にするため、世界トップレベルのテクノロジーを開発しています。技術の活用分野は多岐にわたり、ライフサイエンス分野の基礎研究、創薬・医薬品開発、食品・環境検査、法医学・臨床研究など、幅広い分野にて最適なソリューションを開発するべく、質量分析装置、ソフトウェア、テクニカルサポート・サービスの提供に注力しています。詳しくは https://sciex.jp をご覧下さい。
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