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関西大学化学生命工学部の葛谷明紀教授は、従来取り組んできたDNAナノテクノロジーを用いた新規アッセイ系の構築について、医療ITベンチャー企業のセルスペクト株式会社(岩手県盛岡市、代表:岩渕拓也)と共同研究を開始しました。
★ 本件のポイント
・DNAオリガミの世界に先立った医療応用で、「健康チェックサービス」の高度化を目指す
・現在最も簡便かつ一般的なタンパク測定法であるイムノクロマト法は、多項目化に課題を抱えている
・アプタマーやDNAオリガミは水平展開性に優れるため、多項目化に適している
葛谷教授らはこれまでに、「DNAオリガミ法」を活用して「動くナノ構造体」を作製する研究に取り組んできました。DNAオリガミ法とは、あらかじめデザインされた配列のDNAを混ぜるだけで設計通りのナノ構造体を作製できる、最新のナノテクノロジー技術です。生体マーカーを認識する「アプタマー」と組み合わせることで、そのナノ構造体を自在に動かすことができ、その特徴を活かした実用化が強く望まれてきました。
セルスペクト株式会社は、POCT(Point of Care Testing)を志向した医療機器及び検査スティックの開発からITを駆使した健康データ利活用までを事業領域とする医療ITベンチャー企業です。自社開発したPOCTは多項目同時測定が可能(一滴の血液から糖質、脂質、肝機能などを10分間で同時測定できる)という強みを有しています。しかし、タンパク質を測定するという点において、既存の抗体を用いたイムノクロマト法では多項目化に課題を残していました。
■ 世界に先立つDNAオリガミの医療・ヘルスケア分野への応用を目指す
アプタマーやDNAオリガミはともに核酸分子であるため、タンパク質である抗体と比較して同じ測定原理であれば水平展開が容易であり、特に多項目測定を目的とした際に大きなメリットが期待できます。今後両者は検出原理の開発を共同で行い、DNAオリガミの医療・ヘルスケア分野への応用を目指します。これにより、セルスペクト株式会社が展開する「気がるに健康チェック」サービスを、測定項目数の増加によって3大疾病や美容領域などへと対応させ、同事業の高度化を図ります。
また、健診・診断分野における実用化を目前とした本研究は、「2025年大阪万博」が目指す未来社会のデザインに向けた「健康・医療に関する技術貢献」にもつながることが期待されます。
▼本件の詳細(プレスリリースNo.17)
http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/pressrelease/2019/No17.pdf
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▼本件に関するお問い合わせ先
化学生命工学部教授 葛谷 明紀(くずや あきのり)
TEL:06-6368-0829 E-mail:kuzuya@kansai-u.ac.jp
【発信元】総合企画室広報課(寺崎、浦田)
住所:大阪府吹田市山手町3-3-35
TEL:06-6368-0201 FAX:06-6368-1266
E-mail:kouhou@ml.kandai.jp
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【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/