KDDIと東芝、東芝デジタルソリューションズ グローバルIoT事業で協業
~KDDI「IoT世界基盤」を通じて、グローバル市場におけるリカーリングビジネスを推進~
株式会社 東芝
東芝デジタルソリューションズ株式会社
これにより、グローバルに事業を展開する製造業などの企業の遠隔からの運転・メンテナンスサービスをリカーリングモデル(循環型ビジネス)に転換するなど、企業のビジネス変革を3社で推進するとともに、グローバルIoT事業における競争力を強化していきます。
KDDIは、5G時代におけるプラットフォームの中核となるKDDI「IoT世界基盤」を通じて、5GやIoTなど先端技術とさまざまな産業を組み合わせることで、企業のリカーリングモデルへの転換をサポートしています。
KDDI「IoT世界基盤」では、企業のIoTビジネスのグローバル展開における課題を「データ蓄積・活用」、「グローバル通信のアグリゲーション」、「法規制・認証取得」という3つのサービスで解決し、お客さまのビジネス変革と事業拡大を強力にサポートします。
東芝は、ものづくり企業として永年にわたり培ってきた幅広い事業領域の知見や実績と、情報処理やデジタル・AI技術の強みを融合し、世界有数のサイバー・フィジカル・システム(CPS)(※1)テクノロジー企業への変革を目指しています。CPS実現のための共通フレームワークである東芝IoTリファレンスアーキテクチャー(※2)に基づき、製造、社会インフラ、エネルギー、物流などの事業領域でエンタープライズIoTサービスを開発し、「SPINEX™」ファミリーとして提供を進めています。
東芝デジタルソリューションズは、東芝グループ各社やパートナー企業との連携により「SPINEX™」の共通サービス基盤を実装・開発するとともに、それをベースとしたさまざまな事業領域のデジタルトランスフォーメーション関連ソリューションを開発し、東芝グループ内外の企業に提供しています。
今回、KDDIおよび東芝デジタルソリューションズは、KDDI「IoT世界基盤」および東芝のIoT「SPINEX™」をベースにしたデジタルトランスフォーメーション関連ソリューションなどを活用した、グローバル市場におけるIoT基盤提供事業を共同で推進していくことに合意しました。IoTやAIなどのデジタル技術の進展により、産業機器、設備などの維持・点検業務をサービスとして提供するリカーリングビジネスを企業の新たな競争力の源泉として見直す動きが高まる中、それをIoT基盤によりグローバルにサポートすることで、企業の高収益体質化、ビジネス変革に貢献していきます。また、今回の協業にあたり、2019年5月から東芝エレベータ株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:中川 誠、以下 東芝エレベータ)の各海外拠点でのエレベーター遠隔監視サービス化において、東芝のIoT「SPINEXTM」のIoTサービスとKDDI「IoT世界基盤」を組み合わせた、新たなサービス基盤の導入を検討します。
東芝製エレベーターは広く海外でも使用されており、今後は各海外拠点における遠隔監視サービスの迅速な立上げや高品質な遠隔モニタリングが期待できます。
今後、KDDIと東芝、東芝デジタルソリューションズは、KDDI「IoT世界基盤」と東芝の「SPINEX™」を軸に企業のデジタルトランスフォーメーションをともに推進していきます。
1.両社の取り組み
(1)クラウド連携による価値の拡がり
KDDI「IoT世界基盤」と「SPINEX™」のエンタープライズIoTサービスを連携し、企業の海外展開
における課題を解決し、新しい価値を創出
(2)IoTサービスの拡大
東芝エレベータの海外における遠隔監視サービスをサポートし、遠隔監視の新たな価値を共創
2.東芝エレベータでの活用検討について
(1)概要
今後急速にニーズが高まると考えられる海外の遠隔監視サービスにおける通信プラット
フォームとして本基盤の導入検討を開始する。
(2)検討開始時期
2019年5月
(3)東芝エレベータについて
東芝エレベータは、昇降機に関わる製品・システムの開発から製造・据付・調整・保守
サービスまでの一貫した体制を構築しています。
アジア・中東を中心に進出している海外市場についても、現地法人、開発・製造拠点や
販売パートナーを活用し、更なるグローバル展開を加速していきます。
(4)エレベーターの遠隔監視について
エレベーターの運行状況や状態を通信回線を活用し24時間、365日監視するシステムです。
日本国内で提供している遠隔監視サービスについては、東西2か所に設置された「サービス
情報センター」で運行状況に加えて遠隔でのメンテナンス・診断、メンテナンスデータの
収集、状態変化の確認、故障解析、広域災害時の緊急対応支援などを行っています。
(※1)実世界(フィジカル)におけるデータを収集し、サイバー世界でデジタル技術などを用いて分析することで活用しやすい情報や
知識とし、それをフィジカル側にフィードバックすることで、付加価値を創造する仕組み。
(※2)さまざまなプレーヤーが参加してCPSを実現する製品・サービス開発を行うために、参照すべきアーキテクチャーを共通フレーム
ワークとして定義したもの。IoT・CPSの業界リファレンスモデルである米国NISTのCPSと、グローバルスタンダードであるIICの
リファレンスアーキテクチャーであるIIRAに準拠し、東芝の制御技術・IoTソリューションのノウハウやさまざまなコンポーネント
技術を加味して策定され、東芝グループのビジネス検討に活用されている。