パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会が来日プレスランチを開催
他では作れない「イタリアチーズの王様」の本物のクオリティーをアピール
パルミジャーノ・レッジャーノ チーズ協会(CFPR:イタリア、レッジョ・エミリア市)は、去る11月12日、パルマからシェフを招聘し、報道関係者を対象としたプレスランチをトラットリア・クレアッタ(千代田区丸の内)にて開催いたしました。今回、腕をふるったのはパルマ郊外の「リストランテ・レ・カーヴ」の若き女性オーナーシェフ、マリア・アマリア・アネッダシェフです。伝統を重んじながら個性的でインターナショナルな料理を得意とし、日本の食材にも興味を持つ彼女が、パルミジャーノ・レッジャーノをふんだんに使いながら和のテイストも取り入れた特別メニューを開発、提供しました。
まずはこの機会に来日したパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会の広報責任者、ファブリッツィオ・ライモンディがこのチーズについて次のように説明しました。「パルミジャーノ・レッジャーノの材料は生乳、塩、レンネット(天然の凝乳酵素)の3つだけです。北イタリアのパルマ、レッジョ・エミリア・モデナの各県全域とボローニャおよびマントバ県の一部という限られた地域内でのみ作られています。全く同じ製法だとしても、世界中の他のどこでもこのチーズと同じものは作ることができません。それは単に文化や伝統といった側面だけでなく、この原産地呼称地域ならではの微生物相とパルミジャーノ・レッジャーノの深い結びつきによるものです。乳牛の飼育からその主な飼料となる青草や干草の生産もこの地域内で行われ、土着の微生物の働きを活かすため加熱殺菌をしない生乳が使われます。さらに添加物は一切使用しません。」
2皿目は「ホタテのパルミジャーノ・レッジャーノ グラタン、パンプキンマスタードムースと赤キャベツを添えて」。シェフは「パルミジャーノ・レッジャーノをオーブンで少し焦がした際の味と香りが繊細な帆立の風味に良く合うので、パン粉とチーズを混ぜてグラタン風に仕上げています。パンプキンのムースにはピリッとマスタードを利かせ、口の中をリフレッシュさせるために甘酸っぱく調理した赤キャベツも添えています。」と説明しました。合わせたワインは、グットゥルニオというエミリア・ロマーニャ州の赤ワイン。深いルビー色で、ブドウの旨みとスパイシーさが共存し、意外なほどこの料理とマッチしていました。
アネッダシェフは「私の料理はどれもシンプルで手が込んでいるものではありませんが、厳選した品質の良い材料へのこだわりと、並々ならぬ情熱はあります。」と会を締めくくりました。彼女の姿勢は、パルミジャーノ・レッジャーノの生産者たちにも通ずるものがあるでしょう。
パルミジャーノ・レッジャーノは、北イタリアの限られた地域内でのみ作られているDOP(原産地呼称保護)チーズ。9世紀以上の伝統を守り、添加物を一切使わずに、豊かな土地の恵と熟練の職人技によって育まれています。通常約2年という長い熟成の間に、芳醇な香りと風味、そして独特な食感とアミノ酸の結晶が生まれ、「イタリアチーズの王様」と称されます。
パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会は、1934年に設立されたこのチーズの全生産者が所属している非営利団体です。チーズの品質審査および本物の証としての押印を行い、世界中に広く出回る模倣品から本物を守り、正しい知識や認知度、そして消費量を向上させるための活動も行っています。