酪農学園大学の学生が「日本哺乳類学会2017年度大会」で優秀ポスター賞を受賞 -- 約800点のニホンカモシカの標本を調査

酪農学園大学

酪農学園大学(北海道江別市)環境共生学類4年の板倉来衣人(いたくら らいと)さん(指導:環境動物学研究室 森さやか准教授)が、9月8日~11日に行われた「日本哺乳類学会2017年度大会」で優秀ポスター賞を受賞。「岐阜・長野県産ニホンカモシカにおける異常歯の出現状況と愛知県との比較」と題した研究で、非常に多くの標本を調査した努力が認められた。 板倉さんは形態学や解剖学に興味を持っていたが、同学類には専門の研究室がなかったため、長期休みを利用して国立科学博物館にあるニホンカモシカの標本調査をスタートした。約800点と非常に多くの標本を観察し、その結果を「岐阜・長野県産ニホンカモシカにおける異常歯の出現状況と愛知県との比較」と題して日本哺乳類学会2017年度大会で発表。多くの標本を調査した努力が認められ、優秀ポスター賞を受賞した。  板倉さんは「将来は、こういった研究を続けていきたいと思っています。そして、私のように標本を必要としている人たちのため、なるべくたくさんの標本を残し、その価値や魅力を後世に伝えていきたいです」と語った。  また指導した森さやか准教授は今回の受賞に関して、「800点以上もの標本を調べるのは、根気のいることです。好きでなければできません。今回の受賞は、彼の将来の活躍を期待するもので、応援を含めた努力への評価と思いますので、これからもますます研究に邁進してほしいです」と話している。 ◆受賞内容 【受賞ポスター】 題目:「岐阜・長野県産ニホンカモシカにおける異常歯の出現状況と愛知県との比較」 著者:板倉来衣人(酪農学園大学)、川田伸一郎(国立科学博物館)、森さやか(酪農学園大学・環境動物学) 【受賞ポスターの評価】  出現頻度が低い形態異常を研究するには、多数の個体を調査する必要がある。本研究では800点以上と、学部生ながら非常に多くの標本を調査した努力が認められた。 【概要と目的】  ニホンカモシカでは、愛知県産の755個体数の歯数異常を調べた研究が2005年にあった。愛知県個体群は、過去に狩猟によって分布域が縮小され孤立した結果、同系交配などにより異常の出現頻度が高くなった可能性がある。  愛知県に隣接する岐阜県と長野県では、主要個体群が維持されていたため、愛知県個体群と歯数異常の出現頻度を比較し、差異を明らかにするものである。 (参考)日本哺乳類学会2017年度大会 【日 程】9月8日~11日 【会 場】富山大学五福キャンパス http://www.mammalogy.jp/index.html ▼本件に関する問い合わせ先 学校法人酪農学園広報室 TEL:011-388-4158 メール:kokato@rakuno.ac.jp 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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